【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):ラクス、カカクコム、レーザーテク
ラクス <日足> 「株探」多機能チャートより
泉州電業<9824>が大幅高。同社は電線専門商社。自動車向け及び建設・電販向けが伸び、前23年10月期は売上高、営業利益ともに過去最高を達成。続く24年10月期も売上高が前期比4.8%増の1310億円、営業利益が同4.0%増の87億円と連続で過去最高を更新する見通しだ。配当は前期比10円増の120円を見込む。この日は岩井コスモ証券による格上げを手掛かりに大きく買われた。
■東洋合成工業 <4970> 8,060円 +670 円 (+9.1%) 本日終値
東洋合成工業<4970>が大幅高。米フィラデルフィア半導体株指数(SOX)の上昇を受け、この日の東京市場でも半導体関連株の一角が人気化しており、半導体の微細化を支えるフォトレジスト材料を手掛ける同社にも買いが波及しているもよう。また、前日に「1月31日~2月2日に東京ビッグサイトで開催されるnano tech 2024 第23回ナノテクノロジー総合展・技術会議で、拡張現実(AR)用途向けに開発したUVナノインプリント“ワーキングスタンプ用樹脂”を展示する」「1月29~31日に米カリフォルニア州サンフランシスコで開催される国際光工学会(SPIE)で、AR用UVナノインプリント用樹脂の研究開発に関する発表を行う」ことを明らかにしていることも材料視されているようだ。
■ソフトウェア・サービス <3733> 10,930円 +880 円 (+8.8%) 本日終値
ソフトウェア・サービス<3733>が急反発。同社は18日取引終了後、23年12月度の月次売上高が前年同月比2.0倍の36億9500万円になったと発表。2カ月連続で前年実績を上回り、伸び率が前月(48.0%増)から拡大していることが好感されたようだ。なお、受注高は前年同月比45.2%増の27億5000万円、受注残高は同5.3%増の110億1800万円となっている。
■ラクス <3923> 2,366.5円 +162 円 (+7.4%) 本日終値
ラクス<3923>が4日ぶりに急反発。18日の取引終了後に12月度の月次売上高を発表。全社売上高は前年同月比43.2%増の34億4500万円と大幅な増収基調を続けており、これが好感されたようだ。なお、成長柱のクラウド事業の売上高は同49.2%増の29億4100万円となった。
■ヨシックス <3221> 3,025円 +194 円 (+6.9%) 本日終値
ヨシックスホールディングス<3221>がマドを開けて急伸。昨年12月1日以来の3000円台を回復した。18日の取引終了後に発表した12月度の月次売上高で、既存店売上高が前年同月比22.8%増と増収基調が続いたことが好感されたようだ。なお、全店売上高は同30.5%増だった。
■アイネット <9600> 2,104円 +77 円 (+3.8%) 本日終値
アイネット<9600>が急反発。19日、温室効果ガスの排出量削減に関する新たな目標を設定したと発表した。2022年度との比較で30年度までに、グループが排出する温室効果ガスの排出量を50%以上削減することを目指す。以前に設定された33.6%以上削減の目標から上方修正となるという。独立系データセンター(DC)の同社にとって、環境に配慮した事業運営を目指す顧客による利用拡大につながるとの思惑もあって、買いが入ったようだ。同社はDC事業での電力を再生可能エネルギー由来のものに順次、切り替えを進めており、今年3月末には電力消費のうち約27%が再生可能エネルギー由来になる見込みだとしている。
■カカクコム <2371> 1,738円 +62 円 (+3.7%) 本日終値
カカクコム<2371>が後場急伸。グルメサイト「食べログ」に掲載されている飲食店が、評点を不当に下げられたとして同サイトを運営するカカクコムに損害賠償を求めた訴訟を巡り、カカクコム側がきょうの控訴審判決で逆転勝訴したことが伝わった。これを手掛かりに買いが流入した。
■大黒天物産 <2791> 8,510円 +300 円 (+3.7%) 本日終値
大黒天物産<2791>が続伸。岩井コスモ証券は18日、同社株の投資判断の「A」を継続するとともに、目標株価を7300円から9000円に引き上げた。第2四半期(23年6~11月)の連結営業利益は39億5500万円(前年同期比3.7倍)と期初計画27億円を大きく超過して着地。低価格戦略により客数が増加したほか、関西RMセンターの生産性改善も進捗した。同社では24年5月期の連結営業利益を従来予想の61億円から73億5500万円(前期比63.5%増)に増額したが、同証券では86億5000万円への一段の上方修正を予想。25年5月期の同利益は114億円を見込んでいる。
■レーザーテック <6920> 38,180円 +1,250 円 (+3.4%) 本日終値
レーザーテック<6920>とアドバンテスト<6857>、東京エレクトロン<8035>など半導体製造装置関連の一角が大幅高。半導体受託生産の台湾積体電路製造(TSMC)<TSM>が18日、決算発表にあわせ、24年12月期の売上高が前期比で2割台前半の増加となる見通しを示した。これを受け、同日の欧米市場では半導体関連需要の先行きに対する前向きな見方が広がり、米フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は3%を超す上昇となった。東京市場でも半導体関連株への資金シフトの流れが波及。TSMCの決算説明会において熊本工場での量産を24年10~12月期中に開始する方針が示されたことも、投資家の関心を一段と引き付ける形となったようだ。
■村田製作所 <6981> 2,972.5円 +74 円 (+2.6%) 本日終値
村田製作所<6981>やTDK<6762>、太陽誘電<6976>など電子部品株が堅調に推移。18日の米国株式市場では半導体株の強い動きとともに、アップル<AAPL>株が急反発したことも話題となった。一部証券会社が生成AI機能を搭載するiPhoneの市場投入による買い替え需要が業績を押し上げるとみて、投資判断を引き上げたことが背景にある。年始からアップル株は出遅れ感が強まっていたが、ここに来て持ち直しの動きをみせたことが電子部品株の買い戻しを誘発したとみられている。
株探ニュース