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【材料】ナイキが決算受け大幅安 中国が冴えず売上高が予想下回る 慎重な見通しも失望感を拡大=米国株個別

(NY時間09:37)(日本時間23:37)
ナイキ<NKE> 109.53(-13.00 -10.61%)

 ナイキ<NKE>が大幅安。前日引け後に9-11月期決算(第2四半期)を発表し、1株利益は予想を上回ったものの、売上高が予想を下回った。売上高については中国が冴えなかったほか、下期も軟化を予想している。

 その後の決算説明会で同社は、通期で約1%増収を見込んでいると発表した。これも失望感を拡大させた模様。フレンドCFOは「新たな見通しは大中華圏と欧州・中東・アフリカ(EMEA)を中心に厳しい環境を反映させた」と述べた。

 同社は合理化を進める中で20億ドルのコスト削減を模索していると発表。自動化を進め、テクノロジーを強化する一方で、商品の品揃えを簡素化することで節約を図ろうとしている。組織を簡素化するために人員削減を実施し、退職に伴う関連費用として4.0億-4.5億ドルの計上を見込んだ。

 中国における個人消費の後退が懸念される中で、中国市場に対する懸念は重要な焦点となっている。同社は年を通じて中国市場は回復すると述べてきたが、今回の決算は疑念をさらに助長する可能性がある。一方、同社は在庫一掃に1年の大半を費やしてきた。そのかいもあって在庫は14%減と予想以上に減少していた。

(9-11月・第2四半期)
・1株利益(調整後):1.03ドル(予想:0.85ドル)
・売上高:133.9億ドル(予想:134.6億ドル)
  北米:56.3億ドル(予想:56.2億ドル)
  EMEA:35.7億ドル(予想:36.6億ドル)
  中華圏:18.6億ドル(予想:19.7億ドル)
  アジア太平洋・中南米:18.1億ドル(予想:16.6億ドル)
・粗利益率(調整後):44.6%(予想:44.0%)
・在庫:79.8億ドル(予想:86.4億ドル)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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