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【市況】米大手銀ストラテジスト、今後6-18カ月は株式ではなく他の方法で

 米大手銀のストラテジストは、投資家は今後6-18カ月の間に株式ではなく他の方法でポートフォリオに価値を加えるべきだと主張している。足元の株高は、市場参加者が力強い企業業績の成長、インフレ低下、24年の積極的なFRBの利下げを見込んでいる中で起きている。しかし、同ストラテジストは、S&P500企業の売上高が予想しているような拡大や、先物が示唆するほどのFRBの利下げ実施には懐疑的に見ているという。

 S&P500はすでに、同ストラテジストの24年末の目標値4700を上回って取引されているが、これを追いかけるよりも、ポートフォリオに付加価値をつける方法は他にもあるとしている。今年アウトパフォームしたS&P500のIT、消費裁量、通信セクターへのエクスポージャーを削減し、その資金をヘルスケア、工業、素材など他の株式市場セクターに振り向けるべきだと主張した。

 また、余剰資金があれば、短期ゾーンの債券は資金を貯めるのには好都合な場所だという。想定通りに経済と企業業績が減速すれば、株式の買い戻しの機会が増える可能性があるからだとしている。

 長期ゾーンの債券も好ましいが、2024年には利回りが上昇(価格下落)し、FRBの利下げ幅も市場の予想より小さくなると予想している。24年末の10年債利回りの予想は5%前後を見込んでいるようだ。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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