日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
8日の東京株式市場はリスクオフの地合いが続き、日経平均株価は大幅続落となりそうだ。足もと外国為替市場で急速にドル売り・円買いの動きが進んでおり、一時1ドル=141円台後半まで円高に振れるなど波乱の展開となっている。これを受けて日経平均は3万2000円台前半まで水準を切り下げる可能性がある。前日の欧州株市場は主要国の株価指数が総じて軟調だったが、米国株市場ではグロース株中心に買いが入り、NYダウが4日ぶりに反発に転じたほか、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数はダウを上回る上昇率を示した。週末発表予定の11月の米雇用統計を前に、労働需給の緩和を先取りする形で買いを呼び込んでいる。ただ、東京市場では為替の急激なドル安・円高を背景に米株高に追随することは難しい状況にある。日銀によるマイナス金利解除の思惑が投機的な円買いを誘発、株式市場では輸出セクターを中心に逆風が意識されやすい。ドル・円相場は足もとで1ドル=144円台まで円安方向に押し戻されているが、取引時間中もボラティリティの高い不安定な値動きが想定され、日経平均の値動きにも影響を与えそうだ。なお、きょうはメジャーSQ算出に絡み、全体商いは通常よりも膨らむことが予想される。
7日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比62ドル95セント高の3万6117ドル38セントと4日ぶり反発。ナスダック総合株価指数は同193.282ポイント高の1万4339.994だった。
日程面では、きょうは10月の家計調査、10月の毎月勤労統計、7~9月期実質GDP改定値、10月の国際収支、11月の貸出・預金動向、10月の特定サービス産業動態統計、11月の景気ウォッチャー調査など。また、株価指数先物・オプション12月物の特別清算指数(メジャーSQ)算出日にあたる。海外では11月の米雇用統計、12月の米消費者態度指数(ミシガン大学調査・速報値)など。
出所:
MINKABU PRESS