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【材料】シスコシステムズが決算受け大幅安 顧客企業がまだ在庫の実装に注力=米国株個別

(NY時間09:45)
シスコシステムズ<CSCO> 47.25(-6.03 -11.32%)

 シスコシステムズ<CSCO>が大幅安。前日引け後に8-10月期決算(第1四半期)を発表し、予想を大きく下回るガイダンスを発表したことが嫌気されている。第2四半期は1株利益、売上高とも予想を大きく下回り、通期についても売上高見通しを下方修正した。第3四半期については、売上高は予想範囲内だったものの、1株利益は予想を上回った。

 ネットワーク・ハードウェアの受注鈍化が打撃を与えていることを示した。同社のロビンスCEOはセキュリティーなどのソフトウェアやサービスにより深く参入することでハードウエアへの依存度を下げようとしている。しかし、この移行は企業のIT予算の減少で同社を支援するには十分でないようだ。

 受注環境の低迷は長引くと予測しており、出荷された製品注文のうち、まだ顧客の実装を待っているものが4分の1から2分の1あると見積もっている。ヘレンCFOは声明で「最近出荷された製品を顧客が大量に導入した後、下半期には製品注文の伸び率が加速すると予想している」と述べた。

 アナリストらは顧客企業における在庫の積み増しが同社の見通しを圧迫しているとしている。「顧客企業がこれまで積み上げた在庫の実装のほうに注力しており、新製品の受注が減速していることが確認された。顧客企業は現在、1-2四半期分の在庫を抱えている」という。

(8-10月・第1四半期)
・1株利益(調整後):1.11ドル(予想:1.03ドル)
・売上高:146.7億ドル(予想:146.3億ドル)
  製品:111.4億ドル(予想:111.4億ドル)
  サービス:35.3億ドル(予想:34.9億ドル)
・粗利益率(調整後):67.1%(予想:65.6%)
・年ベース経常収益(ARR):245億ドル(予想:246.8億ドル)
・残存履行義務:348億ドル(予想:338.3億ドル)

(11-1月・第2四半期見通し)
・1株利益(調整後):0.82~0.84ドル(予想:0.99ドル)
・売上高:126~128億ドル(予想:142億ドル)
・粗利益率(調整後):65~66%(予想:65.6%)

(通期見通し)
・1株利益(調整後):4.01~4.08ドル(予想:4.05ドル)
・売上高:538~550億ドル(従来:570~582億ドル)(予想:578.4億ドル)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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