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【市況】株価指数先物【寄り前】 過熱感から利食い優勢も、押し目待ち狙いのロング対応


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 33390 -60 (-0.17%)
TOPIX先物 2371.0 +1.0 (+0.04%)
シカゴ日経平均先物 33385 -65
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 15日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。10月の米卸売物価指数(PPI)は、前月比0.5%低下と予想(0.1%上昇)に反して低下した。前日の米消費者物価指数(CPI)に続いてインフレの鈍化を示したことで、追加利上げ観測が後退した。また、10月の米小売売上高が前月比0.1%減と予想(0.3%減)ほど落ち込まなかったことも材料視された。S&P500業種別指数は食品・生活必需品小売、自動車・同部品、銀行が上昇した一方で、小売、保険、エネルギーが下落した。

 シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、大阪比65円安の3万3385円だった。日経225先物(12月限)は日中比20円高の3万3470円で始まり、3万3350円まで利食いに押された後は切り返しており、米国市場の取引開始後には3万3600円まで買われる場面も見られた。買い一巡後は3万3430円~3万3600円処で保ち合いを継続。3万3600円辺りでの上値の重さが意識されるなか、終盤にかけて軟化し3万3340円まで売られ、3万3390円でナイトセッションの取引を終えた。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好で、やや利食い優勢で始まることになりそうだ。昨日の日経225先物は大幅高で一気に節目の3万3000円を突破し、9月15日に付けた戻り高値の3万3450円を上回った。ボリンジャーバンドの+2σを上回ってきたことで過熱感も意識されており、いったんは利食いが意識されやすい。ただし、上向きで推移するボリンジャーバンドの+1σと+2σによるレンジを継続するなかで+2σは3万3500円まで上昇しており、利食いから軟化する局面では押し目待ち狙いのロング対応に向かわせよう。

 日経225先物は9月の戻り高値を突破し、次のターゲットは6月19日に付けた年初来高値の3万3710円となる。ナイトセッションで一時3万3600円まで買われるなど射程圏内に入れていることもあり、短期的な過熱を冷ましつつ一段のリバウンド狙いのスタンスになりそうだ。そのため、オプション権利行使価格の3万3250円から3万3750円辺りのレンジを想定する。レンジ上限を捉えてくる局面では、節目の3万4000円がターゲットとして意識されてきそうだ。

 VIX指数は14.18(前日は14.16)に上昇した。ボトム水準での膠着を継続しており、15.00辺りでショートが積み上がっている可能性がある。米国市場でも急ピッチの上昇に対する利食いは入りやすいものの、ナスダック指数が7月に付けた年初来高値に接近するなか、方向性としては9月15日の安値12.68を意識したトレンドが想定されよう。

 なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.11倍に上昇した。直近の戻り高値の14.02倍を突破し、14.05倍に位置する200日移動平均線を上放れた。いったんは200日線を支持線として試す形での調整は入ると考えられるものの、週足では52週線を突破し26週線を捉えてきている。6月16日に付けた14.69倍をピークとした調整トレンドに対する修正の動きが意識されやすく、200日線辺りまでの低下をみせてくる局面では、NTロングを組成するタイミングになりそうだ。

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