【市況】NY株式:NYダウは163ドル高、ソフトランディング期待
NASDAQ <日足> 「株探」多機能チャートより
米国株式市場は続伸。ダウ平均は163.51ドル高の34,991.21ドル、ナスダックは9.45ポイント高の14,103.84で取引を終了した。
10月生産者物価指数(PPI)が予想以上に鈍化したため利上げ終了観測を一段と強め、寄り付き後、上昇。ディスカウント小売のターゲット(TGT)の好決算や比較的堅調な小売売上高などを受けソフトランディング期待を受けた買いが強まったほか、中国が不動産セクターを対象に追加支援を検討しているとの観測や米中首脳会談を受けた関係改善が国内企業の売り上げ増につながるとの期待を受けた買いも手伝いダウは終日堅調に推移。一方、長期金利が上昇したためハイテクは伸び悩み一時下落に転じるも底堅く推移し終了した。セクター別では、食・生活必需品小売や自動車・自動車部品が上昇した一方、小売が下落。
ディスカウント小売のターゲット(TGT)は第3四半期決算で在庫処分が進み一部項目を除いた1株利益が予想を上回ったほか、サプライチェーン関連コストの高騰緩和などを背景に次期四半期の調整後1株利益見通しも予想を上回ったため、上昇。オンライン旅行サービス会社のエクスぺディア(EXPE)は物言う投資会社のバリューアクト・キャピタルによる同社株保有が報じられ、上昇した。
また、エンターテインメントのディズニー(DIS)も同投資会社が同社の株式保有を大幅に増やしているとの報道を受けて、上昇。カジュアル衣料小売りのアメリカン・イーグル(AEO)はアナリストの投資判断引き上げで、上昇した。ディカウント衣料小売りのTJX(TJX)は第3四半期決算で見通しが予想を下回り、下落した。
ネットワーク機器メーカーのシスコ・システムズ(CSCO)は取引終了後に四半期決算を発表。調整後の1株利益が予想を上回ったが、通期の売上高見通しの下方修正が嫌気され、時間外取引で売られている。
(Horiko Capital Management LLC)
《ST》
提供:フィスコ