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【市況】ダウ平均は続落 パウエル発言で雰囲気に冷や水 ディズニーが上昇 テスラが下落=米国株概況

NY株式9日(NY時間16:22)
ダウ平均   33891.94(-220.33 -0.65%)
S&P500    4347.35(-35.43 -0.81%)
ナスダック   13521.45(-128.96 -0.94%)
CME日経平均先物 32555(大証終比:-45 -0.14%)

 きょうのNY株式市場でダウ平均は続落。午後にパウエルFRB議長のIMFでの討論会が伝わったが、「十分な引き締めを行ったと確信していない」と発言し、米株式市場はネガティブな反応を示している。議長は「適切となれば、躊躇なく追加利上げを行う」とも述べていた。

 先日のFOMCを受けて市場にはハト派な雰囲気も広がっていたが、きょうの議長の発言はその雰囲気に冷や水を浴びせた格好となった。米株式市場は過去約20年で最長の上昇を演じていたが、その動きが一服している。この日の米30年債入札を受けて米国債利回りが上げ幅を拡大したことも株式市場を圧迫した。

 「市場は力強い動きを見せていたが、買われ過ぎの面も否めなかった。パウエル議長の発言は期待外れの入札と相まって、市場が上昇の歩みを止める口実となった」との声も聞かれる。

 決算ではディズニー<DIS>が上昇。前日引け後に決算を発表し、55億ドルを見込んでいたコスト削減が75億ドルを達成する見込みだと述べたことが好感されている。

 リフト<LYFT>が下落。前日引け後に決算を発表し、ホリデーシーズンの第4四半期の売上高見通しが予想に届かない可能性が示唆された。

 テスラ<TSLA>が下落。アナリストが「売り」でカバレッジを開始した。目標株価は146ドルに設定し、前日終値よりも34%低い水準。マスクCEOを「資産であると同時にリスクでもある」とも指摘していた。

 エヌビディア<NVDA>が小幅ながらも7日続伸。中国向けに人工知能(AI)半導体3種の設計を完了したとの報道が好感されている。

 アファーム<AFRM>が決算を受け大幅高。経常収益、総取扱高とも予想を上回った。通期の総取扱高の見通しを上方修正した。

 クラウドベースで財務会計ソフトウェアを提供するビル<BILL>が決算を受け下落。前日引け後にデジタル決済ツールのプロバイダーであるメリオ・ペイメンツ社の買収に向けた協議で進展と伝わった。

 医療機器のベクトン・ディッキンソン<BDX>が決算を受け下落。24年度の通期見通しを嫌気した模様。

 ドーナツのクリスピー・クリーム<DNUT>が決算を受け下落。1株利益、売上高とも予想を下回った。同社はマクドナルド<MCD>とのケンタッキー州以外のマクドナルドの店舗での提携拡大を協議していることも明らかにした。

 企業のマーケティング支援を手掛けるカードリティクス<CDLX>が決算を受け急落。第4四半期の売上高見通しが予想を下回ったことが嫌気された模様。

ディズニー<DIS> 90.34(+5.84 +6.91%)
アーム<ARM> 51.58(-2.82 -5.18%)
リフト<LYFT> 10.08(-0.64 -5.97%)
アファーム<AFRM> 24.86(+3.10 +14.25%)
ビル<BILL> 56.02(-6.17 -9.92%)
ベクトン・ディッキンソン<BDX> 232.24(-23.68 -9.25%)
クリスピー・クリーム<DNUT> 12.56(-0.88 -6.55%)
カードリティクス<CDLX> 6.25(-7.47 -54.45%)

アップル<AAPL> 182.41(-0.48 -0.26%)
マイクロソフト<MSFT> 360.69(-2.51 -0.69%)
アマゾン<AMZN> 140.60(-1.48 -1.04%)
アルファベットC<GOOG> 131.69(-1.57 -1.18%)
テスラ<TSLA> 209.98(-12.13 -5.46%)
メタ・プラットフォームズ<META> 320.55(+0.77 +0.24%)
AMD<AMD> 113.49(-0.10 -0.09%)
エヌビディア<NVDA> 469.50(+3.76 +0.81%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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