【市況】【↑】日経平均 大引け| 4日続伸、米株高を受け今年最大の上げ幅 (11月6日)
日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
日経平均株価
始値 32450.82
高値 32766.54(11:04)
安値 32395.50(09:03)
大引け 32708.48(前日比 +758.59 、 +2.37% )
売買高 20億4476万株 (東証プライム概算)
売買代金 5兆1756億円 (東証プライム概算)
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■本日のポイント
1.日経平均は今年最大の上げ幅で4日続伸
2.前週の米株高受け先物主導でリスクオン加速
3.米雇用統計は予想下回り、米長期金利が低下
4.金利低下を背景にハイテク株への買い活発化
5.76%の銘柄が上昇、売買代金5兆円超と高水準
■東京市場概況
前週末の米国市場では、NYダウは前日比222ドル高と5日続伸した。米雇用統計で非農業部門の雇用者数が市場予想を下回り、利上げ終了期待がさらに強まり買いが優勢となった。
3連休明けの東京市場では、前週後半の米株高を引き継ぎ、大きく買い優勢に傾いた。日経平均株価は終値ベースで760円弱上昇し今年最大の上げ幅を記録した。
6日の東京市場は、先物主導でリスク選好の地合いが鮮明となった。前週末の米国株市場では注目された10月の米雇用統計の内容が市場コンセンサスを下回る内容であったことから、金融引き締めの長期化懸念が後退、ハイテク株中心に広範囲に買われた。米長期金利低下が好感されNYダウ、ナスダック総合株価指数ともに上値指向を続けており、東京市場でも半導体関連などが牽引する形で全体指数を押し上げた。また、植田日銀総裁のハト派姿勢も変わらず、国内で金融緩和環境が当面続くとの見方が空売りの買い戻しなどを呼び込み、日経平均の上げ足を助長した。業種別では銀行や海運株などが売られ、全面高様相とはいえず、プライム市場の値上がり銘柄数は全体の76%にとどまった。一方、売買代金の多さは注目され5兆円台に乗せた。
個別では、トヨタ自動車<7203>が出来高を膨らませ上値追いとなったほか、東京エレクトロン<8035>、アドバンテスト<6857>、ルネサスエレクトロニクス<6723>など半導体主力株が買われた。三菱商事<8058>、伊藤忠商事<8001>なども買いが優勢。キーエンス<6861>、ソフトバンクグループ<9984>も値を上げた。SWCC<5805>が値上がり率首位となり、日東紡績<3110>も急騰、ダイヘン<6622>は値幅制限いっぱいに買われた。MonotaRO<3064>、太陽ホールディングス<4626>も値を飛ばした。
半面、川崎汽船<9107>など海運株が安かったほか、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクも売り優勢だった。アステラス製薬<4503>も冴えない。キャリアリンク<6070>が一時ストップ安に売り込まれたほか、ヤマダホールディングス<9831>、JUKI<6440>なども急落。江崎グリコ<2206>も大きく下値を探った。
日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はアドテスト <6857>、ファストリ <9983>、東エレク <8035>、KDDI <9433>、TDK <6762>。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約263円。
日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はアステラス <4503>、レーザーテク <6920>、川崎汽 <9107>、花王 <4452>、大塚HD <4578>。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約29円。
東証33業種のうち上昇は27業種。上昇率の上位5業種は(1)非鉄金属、(2)機械、(3)輸送用機器、(4)電気機器、(5)サービス業。一方、下落率の上位5業種は(1)海運業、(2)水産・農林業、(3)銀行業、(4)倉庫運輸関連、(5)医薬品。
■個別材料株
△日東紡 <3110> [東証P]
今期経常を7%上方修正。
△セルシス <3663> [東証S]
上限100万株の自社株買いと配当予想増額を評価。
△スパバッグ <3945> [東証S]
24年3月期業績予想と期末一括配当計画を上方修正。
△免疫生物研 <4570> [東証G]
9月中間期の経常黒字転換を評価。
△太陽HD <4626> [東証P]
今期経常を一転9%増益に上方修正。
△エニマインド <5027> [東証G]
韓国オフィス開設を発表。
△SWCC <5805> [東証P]
今期利益予想の上方修正と上限67万株の自社株買いを好感。
△太平製 <6342> [東証S]
今期経常を40%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も50円増額。
△AIAI <6557> [東証G]
今3月期営業利益上方修正で前期比4.4倍化。
△アルメディオ <7859> [東証S]
今期営業利益4.7倍へ上方修正。
▼キャリアL <6070> [東証P]
今期経常を55%下方修正。
▼川崎汽 <9107> [東証P]
今期最終を13%下方修正。
東証プライムの値上がり率上位10傑は(1)SWCC <5805>、(2)日東紡 <3110>、(3)太陽HD <4626>、(4)モノタロウ <3064>、(5)ダイヘン <6622>、(6)Appier <4180>、(7)住友電 <5802>、(8)エンプラス <6961>、(9)アンビスHD <7071>、(10)東京精 <7729>。
値下がり率上位10傑は(1)キャリアL <6070>、(2)川崎汽 <9107>、(3)ヤマダHD <9831>、(4)JUKI <6440>、(5)クオールHD <3034>、(6)ニッスイ <1332>、(7)住友電設 <1949>、(8)グリコ <2206>、(9)郵船 <9101>、(10)りそなHD <8308>。
【大引け】
日経平均は前日比758.59円(2.37%)高の3万2708.48円。TOPIXは前日比38.07(1.64%)高の2360.46。出来高は概算で20億4476万株。東証プライムの値上がり銘柄数は1260、値下がり銘柄数は372となった。東証グロース市場250指数は692.94ポイント(29.08ポイント高)。
[2023年11月6日]
株探ニュース