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【市況】株価指数先物【寄り前】 3万1000円を挟んだ狭いレンジでの推移を想定


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 31020 ±0 (±0.00%)
TOPIX先物 2262.0 +2.5 (+0.11%) 
シカゴ日経平均先物 31030 +10
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 5日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。米長期金利の上昇一服が下支えとなったが、米雇用統計の発表を翌日に控えるなか、模様眺めムードの強い相場展開だった。米新規失業保険申請件数は前週比2000件増の20万7000件と小幅に増加したものの、市場予想を下回ったことが重荷となった。また、米下院議長の解任で、政府機関の閉鎖リスクの懸念も根強い。S&P500業種別指数は電気通信サービス、保険、医薬品・バイオテクノロジーが上昇した一方で、食品・飲料・タバコ、家庭用品・パーソナル用品、素材が下落。

 シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、大阪比10円高の3万1030円だった。日経225先物(12月限)は日中比80円安の3万940円で始まり、直後に切り返しを見せると、一時3万1200円まで買われる場面が見られた。買い一巡後は3万1030円~3万1140円辺りでの保ち合いを継続していたが、米国市場の取引開始後に軟化し、3万840円まで売られた。終盤にかけて買い戻され、その後3万1000円を挟んだこう着が続くなか、3万1020円でナイトセッションの取引を終えた。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、こう着感の強い相場展開が意識されそうだ。米国同様、米雇用統計の結果待ちとなるが、前日に発表された米ADP雇用統計が予想を下回ったこともあり、雇用統計発表後のリバウンド期待はあるだろう。ただし、米国市場は指標の結果に大きく振らされやすい状況が続いていることもあり、先回り的な動きは限られるだろう。

 また、日経225先物は昨日の強いリバウンドで節目の3万1000円を回復しており、自律反発としては達成感があるほか、3連休前で積極的にリスクを取りに行く動きはなさそうだ。テクニカル面ではナイトセッションでボリンジャーバンドの-2σを上回ってきたものの、バンドは下向きで推移していることから、これに沿ったトレンド形成が意識されやすい。そのため、オプション権利行使価格の3万1000円を中心とした上下の権利行使価格である3万875円~3万1125円辺りでの狭いレンジでの推移を想定する。

 VIX指数は18.49(前日は18.58)に低下したが前日の価格水準での推移であり、引き続き200日移動平均線を上回っている。9月半ば以降のリバウンド基調を継続しているため、リスクを取りづらくさせよう。週間形状では52週線での攻防を見せており、同線が位置する18.70辺りを明確に上回ってくると、トレンド転換が意識されてきそうだ。S&P500指数は200日線まであと50ポイントほどに迫ってきており、同線を割り込むと弱気相場入りといった見方に向かわせるため、慎重姿勢は崩せない。

 なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で13.72倍に低下した。一時13.80倍と上値抵抗線として意識されている25日線を上回る場面も見られた。6月半ば以降の下向きのトレンドが転換するポイントでの攻防となっていることから、トレンド転換をみせてくるかを見極めたいところである。

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