【市況】NY株式:NYダウは158ドル安、政府機関閉鎖への警戒感が上値抑制(29日)
NASDAQ <日足> 「株探」多機能チャートより
米国株式市場はまちまち。ダウ平均は158.84ドル安の33,507.50ドル、ナスダックは18.04ポイント高の13,219.32で取引を終了した。
8月コアPCE価格指数の伸び鈍化で、金利高を警戒した売りが後退し、寄り付き後、上昇。長期金利の低下に伴い特にハイテクが上昇した。その後、月末、四半期末の調整売りに加えて、連邦予算案期限を明日に控えて下院が共和党のつなぎ予算案を否決したため政府機関閉鎖への警戒感が一段と強まったほか、自動車労働組合(UAW)ストライキ長期化を警戒した売りが強まり、下落に転じた。終盤にかけ、ダウは下落幅拡大もナスダックはかろうじてプラス圏を保ちまちまちで、終了。セクター別では耐久消費財・アパレルが上昇した一方で、エネルギーが下落した。
スポーツ用品メーカ―のナイキ(NKE)は昨日引け後に発表した四半期決算で、1株利益が予想を上回ったほか、在庫状況改善が需要鈍化懸念を相殺し、買われた。宅配サービスを提供するブルー・アプロン(APRN)は同業スタートアップのワンダーグループが買収することが明らかになり、上昇。自動車メーカーのフォード(F)、ゼネラル・モーターズ(GM)は自動車労働組合(UAW)が労働条件を巡る交渉が行き詰まりストライキ拡大を発表し、長期化の様相で生産、販売を妨げるとの警戒感にそれぞれ下落。また、石油化学メーカーのエクソン(XOM)や再生可能燃料会社のシェブロン(CVX)は原油価格の下落で収益増期待が後退し、それぞれ下落した。
投資家の恐怖心理を示すVIX指数は17.67まで上昇した。
(Horiko Capital Management LLC)
《ST》
提供:フィスコ