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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):日東紡、テーオーシー、東京海上

日東紡 <日足> 「株探」多機能チャートより
■日東紡績 <3110>  3,490円  +70 円 (+2.1%)  本日終値
 日東紡績<3110>が続伸した。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が25日、日東紡の目標株価を3200円から4100円に引き上げた。レーティングは「バイ」を継続する。米インテル<INTC>が2020年代後半に搭載製品を投入予定としたガラス基板に関し、試作品の作製に成功したレベルで量産技術の確立はこれからだと指摘。一方、生成AIサーバー関連や半導体パッケージ向けの需要動向などを勘案し、日東紡の業績予想を見直した。同証券は25年3月期の営業利益予想を90億円から112億円に増額修正している。

■テーオーシー <8841>  653円  +10 円 (+1.6%)  本日終値
 テーオーシー<8841>が堅調。25日の取引終了後、8月に公表した投資有価証券の売却が完了したと発表した。全体相場が軟調ななか、株価には下押し圧力も掛かったが、業績の上振れを期待した買いが支えとなり、底堅く推移した。9月22日までに上場有価証券2銘柄を売却した。これに伴い、投資有価証券売却益71億4000万円を計上する。8月の公表時点では、売却益は58億円の見込みとしていた。24年3月期第2四半期(7~9月)の決算で、有価証券売却益を特別利益として計上する予定。業績予想の修正に関しては、他の要因についても現在精査中として、完了次第、適時開示するとした。

■東京海上 <8766>  3,657円  +32 円 (+0.9%)  本日終値
 東京海上ホールディングス<8766>やMS&ADインシュアランスグループホールディングス<8725>、第一生命ホールディングス<8750>、T&Dホールディングス<8795>など保険株が逆行高。東証33業種別指数の騰落率ランキングで「保険業」は値上がり率上位に入っている。25日のニューヨーク債券市場で、米長期金利の指標となる10年物国債利回りは一時4.5%台と約16年ぶりの高水準に上昇した。国内長期金利の上昇も続いており、保険株には運用環境の改善を期待した買いが入っている。

■エクサウィザーズ <4259>  401円  +3 円 (+0.8%)  本日終値
 エクサウィザーズ<4259>は反発。25日の取引終了後、みずほフィナンシャルグループ<8411>傘下のみずほ信託銀行と、業務提携に関する基本合意書の締結を発表。業績面でのプラス効果を見込んだ買いを集めた。エクサWizが持つチャットGPTを活用したIR(投資家向け広報)業務の効率化支援サービス「exaBase IR アシスタント」について、みずほ信託銀行の顧客企業に対し導入を促進する。同行でのエクサWizのサービス導入も進めるほか、同行の顧客企業に対する株主戦略の検討などでも提携する。

■しまむら <8227>  14,695円  +85 円 (+0.6%)  本日終値
 しまむら<8227>はしっかり。25日の取引終了後に発表した9月度(8月21日~9月20日)の月次売上速報で、既存店売上高は前年同月比0.4%減と小幅ながら12カ月ぶりに前年実績を下回ったものの、想定内との見方が強いようだ。全国的に猛烈な残暑が続いたことでアウター衣料、実用品ともに夏物が売り上げを伸ばしたほか、「ベビー・キッズフェア」や「ファッショングッズフェア」などのチラシ販促も好調だった。ただ、長袖のTシャツやブラウス、ニットなどのアウター衣料や寝具・インテリアの秋冬物は高気温の影響で動き出しが鈍かった。なお、全店売上高は同0.7%減だった。

■SUBARU <7270>  2,968円  +6 円 (+0.2%)  本日終値
 SUBARU<7270>はしっかり。25日の取引終了後、発行済み株式総数の2.0%に相当する1527万4300株を11月15日に消却すると発表した。5月11日に公表した自社株買いは取得総額の上限に迫ったため終了した。5月時点で取得株数の全株を消却する方針を示していたが、予定通り消却に踏み切る。株式市場では、自己株の再放出による潜在的な需給悪化懸念が後退したとの受け止めがあって、株価の支えとなったようだ。

■出光興産 <5019>  3,518円  +4 円 (+0.1%)  本日終値
 出光興産<5019>が反発。午後2時ごろ、商船三井<9104>と共同で、海洋プラスチックの再資源化(油化ケミカルリサイクル)に向けた実証実験を開始すると発表しており、好材料視された。商船三井グループの日本栄船では、広島市営桟橋に海洋浮遊ゴミ自動回収装置「Seabin(シービン)」を設置しているが、今回の実証実験ではここで回収した海洋プラスチックを原料に、出光興産の子会社であるケミカルリサイクル・ジャパンが、油化ケミカルリサイクル技術により生成油を生産するという。実証実験により、出光興産は石油化学製品や燃料油の原料として生成油が利用可能かを確認するとともに、海洋プラスチックの再資源化の実現可能性を検証するとしており、将来的には海洋プラスチック由来の生成油を原料に「リニューアブル化学品」や「リニューアブル燃料油」の生産を目指すとしている。

■あさひ <3333>  1,264円  -44 円 (-3.4%)  本日終値
 あさひ<3333>が反落。25日の取引終了後に発表した24年2月期上期(2月21日~8月20日)の決算は、営業利益が前年同期比1.0%減の42億1800万円だった。四半期ベースで見ると第1四半期が増益だったのに対し、第2四半期は大幅な減益となっており、足もとの業績悪が嫌気された。上期の売上高は同4.9%増の437億6300万円だった。EC販売の拡大や修理・メンテナンス需要の増加が売り上げに寄与。一方、事業拡大に伴う販管費増で利益は押し下げられた。なお、通期の増収増益見通しは据え置いている。

■セントラル警備保障 <9740>  3,185円  -50 円 (-1.6%)  本日終値
 セントラル警備保障<9740>が軟調。25日の取引終了後、今年8月31日を基準日とする株主優待商品の提供をもって、株主優待制度を廃止すると発表しており、嫌気されたようだ。株主への公平な利益還元の観点から検討を重ねた結果、配当金による直接的な利益還元を充実させることが適切であると判断した。8月31日基準日の株主優待に関しては、保有株式数100株以上1000株未満でオリジナルクオカード1枚、1000株以上1万株未満で同カード2枚、1万株以上で同カード10枚を贈呈する。1枚は500円。

■東洋建設 <1890>  1,225円  -16 円 (-1.3%)  本日終値
 東洋建設<1890>は朝高後に下げに転じた。26日、同社は任天堂<7974>創業家の資産運用会社であるヤマウチ・ナンバーテン・ファミリー・オフィス(YFO、東京都港区)などから、株式公開買い付け(TOB)に関する新たな提案を受領したと発表した。YFOは5月に1株1000円でのTOBを提案していたが、今回の提案では、条件付きでTOB価格を1255円に引き上げた。変更の条件として、合理的に満足する内容によるデューデリジェンスの実行と、新たな中期経営計画における収益計画・成長戦略の実現可能性が確認されることなどを挙げている。東洋建は初期対応について、9月27日の取締役会において協議し、公表する予定とした。東洋建株は新たなTOB価格を意識した買いが先行した後、利益確定目的の売りに押された。

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