市場ニュース

戻る
 

【市況】NY株式:NYダウは43ドル高、ソフトランディング期待が下支え

NASDAQ <日足> 「株探」多機能チャートより

米国株式市場は反発。ダウ平均は43.04ドル高の34,006.88ドル、ナスダックは59.51ポイント高の13,271.32で取引を終了した。

10年債利回りが2007年来の高水準となる金利高を警戒した売りに、寄り付き後、下落。また、議会の予算交渉が難航し政府機関閉鎖リスクが上昇、信用格付けにもネガティブに反映する懸念も広がり、一段安となった。ただ、ユダヤ教の祭日で参加者が限られ売りが続かず、また、シカゴ連銀のグールズビー総裁がソフトランディングの可能性を指摘すると期待感から終盤にかけて買戻しが強まり、プラス圏を回復し終了。セクター別ではエネルギーや小売りが上昇した一方で、食品・飲料・タバコが下落した。

オンライン小売りのアマゾン(AMZN)はオープンAIの競合で人口知能(AI)関連のスタートアップ企業、アンスロピックに最大40億ドル出資すると発表し、上昇。ハリウッドの映画会社と脚本家が労働条件を巡り暫定合意しスト終結に向けて前進したとの報道を好感し、映画館運営のAMCエンターテインメント・ホールディングス(AMC)や映画館の建築・設備、企画開発・製作などを提供するアイマックス(IMAX)、動画配信のネットフリックス(NFLX)がそれぞれ買われた。また、家庭用品小売りのウィリアムズ・ソノマ(WSM)は当局への届け出で、グリーン・アンド・パートナーズ(LGP)運営のファンドによる同社株保有拡大が明らかになり、上昇。

靴小売りのフット・ロッカー(FL)や衣料小売りのアーバン・アウトフィッタ―ズ(URBN)はアナリストの投資判断引き下げでそれぞれ下落。コンピューターメーカーのHP(HP)は著名投資家のバフェット氏が運営するバークシャー・ハサウェイ(BERK)がさらに同社株保有を削減したことが届け出で明らかになり下落した。

シカゴ連銀のグールズビー総裁はTVインタビューで、連邦準備制度理事会(FRB)による利上げにもかかわらず国内経済が景気後退を回避することは可能との考えを示した。同時に多くのリスクがあり、その道のりは長く湾曲しているだろう、と加えた。


(Horiko Capital Management LLC)
《ST》

 提供:フィスコ

株探からのお知らせ

    日経平均