【市況】NY株式:NYダウは195ドル安、原油高でインフレ長期化を警戒(5日)
NASDAQ <日足> 「株探」多機能チャートより
ダウ平均は195.74ドル安の34,641.97ドル、ナスダックは10.86ポイント安の14,020.95で取引を終了した。
サウジアラビアやロシアが減産延長計画を発表し、供給ひっ迫による原油高でインフレも長期化するとの懸念が浮上し、寄り付き後、下落。年内の利上げ観測も根強く長期金利の上昇を警戒した売りが強まり、終盤にかけてダウ平均は下げ幅を拡大した。ハイテクは12日にイベント開催を予定している携帯端末のアップル(AAPL)の新商品発表への期待を背景に底堅く推移したが、ナスダックもプラス圏を維持できず下落で終了。セクター別では自動車・自動車部品、ソフトウエア・サービスが上昇した一方で、耐久消費財・アパレルが下落した。
エネルギー資源会社のオキシデンタル・ペトロリアム(OXY)、ハリバートン(HAL)などは原油先高観を背景に業績改善期待が高まりそれぞれ上昇。ソフトウエア・メーカーのオラクル(ORCL)は人口知能(AI)が同社のクラウドビジネスを支援するとアナリストが投資判断を引き上げ上昇。旅行情報・予約サイト運営のエアビー・アンドビー(ABNB)と投資会社のブラックストーン(BX)はS&Pダウ・ジョーンズ・インデックスが両社をS&P500種株価指数の構成銘柄に採用すると発表し、それぞれ買われた。クレジットカード会社のアメリカン・エキスプレス(AXP)はアナリストの投資判断引き上げで上昇。
一方、航空会社のユナイテッド(UAL)はシステムの不具合で、国内全便で一時運航が停止されたことが懸念材料となり下落。食品会社のゼネラル・ミルズ(GIS)はアナリストの投資判断引き下げで下落した。
連邦準備制度理事会(FRB)のウォラー理事はインタビューで、データがインフレの伸びが引き続き鈍化傾向にあることを示しているとし、差し迫った対応の必要性はないと、9月の政策金利据え置きを支持する姿勢を見せた。
(Horiko Capital Management LLC)
《YN》
提供:フィスコ