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【通貨】ユーロ週間見通し:伸び悩みか、日欧金利差を意識も欧州経済の減速懸念強まる

ユーロ/円 <日足> 「株探」多機能チャートより

■弱含み、ユーロ圏8月サービス業PMIは市場予想を下回る

今週のユーロ・ドルは弱含み。オーストリア中央銀行総裁が9月利上げを支持すると表明し、リスク選好的なユーロ買いが一時優勢となった。しかし、欧州中央銀行(ECB)が公表した7月理事会議事要旨で、9月利上げ不要の見解が含まれていたことを受けてリスク回避のユーロ売り・米ドル買いが優勢となり、週末前に1.08ドルを下回った。取引レンジ:1.0772ドル-1.0945ドル。

■弱含みか、域内経済の減速懸念強まる

来週のユーロ・ドルは弱含みか。ユーロ圏のインフレ率は高止まりの状態が続いており、欧州中央銀行(ECB)による追加利上げの可能性は消えていない。ただ、域内経済の減速懸念は一段と強まり、リスク回避的なユーロ売りが大幅に縮小する可能性は低いとみられる。米連邦準備制度理事会(FRB)の引き締め長期化の思惑は残されていることも意識されそうだ。

予想レンジ:1.0600ドル-1.0950ドル

■弱含み、中国経済の先行き不安強まる

今週のユーロ・円は弱含み。日欧金利差拡大の可能性は残されており、週前半はユーロ買い・円売りが優勢となった。ユーロ・円は一時159円台後半まで上昇したが、ユーロ圏経済の減速懸念が強まり、欧州中央銀行(ECB)による追加利上げ観測は後退したことによって、週後半はリスク回避のユーロ売り・円買いが活発となった。取引レンジ:157円06銭-159円76銭。

■伸び悩みか、日欧金利差を意識も欧州経済の減速懸念強まる

来週のユーロ・円は伸び悩みか。欧州中央銀行(ECB)と日本銀行の政策金利格差は維持されており、リスク回避的なユーロ売り・円買いが一段と強まる可能性は低いとみられる。ただ、ユーロ・円は心理的な節目である160円手前で失速しており、新たなユーロ買い材料が提供されない場合、欧州経済の減速を警戒してユーロは対円で伸び悩む可能性がある。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・6日:7月小売売上高(6月:前月比-0.3%)

予想レンジ:156円00銭-159円00銭

《FA》

 提供:フィスコ

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