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【市況】株価指数先物【寄り前】 エヌビディア決算を受けたロング優勢の展開


大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 32200 +230 (+0.71%)
TOPIX先物 2281.0 +6.0 (+0.26%
シカゴ日経平均先物 31995 +25
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 23日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。米長期金利が4.1%台に低下し、足もとの急上昇が一服したことが材料視された。また、8月の総合購買担当者指数(PMI)速報値が50.4に低下し、6カ月ぶりの低水準となったことで、金融引き締めが長引くとの懸念が和らいだことも買いを誘った。引け後に決算発表を控えていたエヌビディア<NVDA>が期待先行から3%を超える上昇をみせ、半導体株へ買いが広がった。S&P500業種別指数は半導体・同製造装置、メディア、テクノロジー・ハード・機器が上昇した一方で、耐久消費財・アパレル、エネルギー、ヘルスケア機器・サービスが下落。

 シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、大阪比25円高の3万1995円だった。日経225先物(9月限)は日中比40円高の3万2010円で始まり、その後軟化し米国市場の取引開始時には、一時3万1830円まで売られた。しかし、米国市場の上昇に連動する形で切り返し、3万1950円~3万2040円処で保ち合いを継続。取引終了間際にはエヌビディアが時間外で買われた流れを受けて急伸し、3万2200円とナイトセッションの高値で取引を終えた。

 エヌビディアが取引終了後に発表した第2四半期実績および第3四半期見通しは、AI向け半導体の需要急増が追い風となり市場予想を上回った。株価は引け後の時間外取引で6%を超える上昇で推移している。日経225先物はこれを織り込む格好で終了間際に急伸しており、上値抵抗線として意識されていた75日移動平均線(3万2070円)を上回ってきた。

 オーバーシュート気味に買われた面はあるが、75日線が支持線として意識されてくるため、3万2320円辺りで推移する25日線が次のターゲットになりそうだ。25日に経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」でのパウエル連邦準備理事会(FRB)議長の講演を控えて、買い一巡後は次第にこう着感が強まる可能性はあるが、底堅さがみられる局面ではショートカバーを誘う流れに向かわせよう。そのため、オプション権利行使価格の3万2000円~3万2375円のレンジ推移を想定。25日線を捉えてくる場面では、その上の権利行使価格である3万2500円がターゲットになりそうだ。

 VIX指数は15.98(前日は16.97)に低下した。15.20辺りで推移する75日線を下回ってくるまでは楽観はできないものの、200日線に上値を抑えられる形で低下を見せていることから、リスク選好に向かいやすいだろう。

 なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.05倍に低下した。14.11倍辺りで推移する200日線が抵抗線として機能しており、方向性は下向きである。ただし、エヌビディアの時間外の急伸が支援材料となり、指数インパクトの大きいアドバンテスト <6857> [東証P]や東京エレクトロン <8035> [東証P]、ソフトバンクグループ <9984> [東証P]などが相場を牽引する展開が見込まれるなか、NTショートを巻き戻す動きが入りやすいとみられる。

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