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【市況】インバウンド関連銘柄への物色が継続/オープニングコメント

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

 17日の日本株市場は、売り一巡後の底堅さを見極める相場展開になりそうだ。16日の米国市場はNYダウが180ドル安、ナスダックは156ポイント安だった。中国株式相場の下落を警戒し売りが先行した。その後、主要小売り企業の好決算が好感され、一時プラス圏を回復もあった。しかし、予想を上回った住宅着工件数や鉱工業生産を受けて金利が上昇すると、再び売られた。さらに、米連邦準備制度理事会(FRB)が公表した米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(7月開催分)で、インフレリスクにより追加金融引き締めが必要となる可能性が示唆されたため、金利高を警戒し終盤にかけて下落幅を広げた。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比40円安の31690円。円相場は1ドル146円20銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り優勢で始まることになりそうだ。日経平均は昨日の下げで支持線として意識されていた75日線を割り込んでおり、いったんは自律反発狙いの動きも意識されやすいだろう。ただし、75日線水準では戻り待ちの売り圧力が強まる可能性もあるため、自律反発の域は脱せないと考えられる。

 また、中国の景気減速懸念が強まっていることから、前場半ば辺りからは中国市場の動向を睨んでの相場展開になりそうだ。ハンセン指数が一段安をみせてくるようだと、先物主導で仕掛け的な動きも入りやすい。決算発表が一巡し手掛かり材料に欠けるなか、米国の金利動向や中国の景気動向などに影響を受けやすい需給状況であり、相場全体の方向性をつかみづらくさせそうだ。

 物色の流れとしては個別に材料のある銘柄での短期的な値幅取り狙いのほか、日本政府観光局(JNTO)が発表した7月の訪日外国人客数は232万600人(推計)となり、前月から12%増と大幅に伸びたことから、インバウンド関連銘柄への物色が継続しそうだ。そのほか、為替市場では円相場が1ドル146円台と円安に振れて推移しており、自動車など輸出関連への資金流入が意識されやすいだろう。
《AK》

 提供:フィスコ

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