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【市況】米長期債相場は下落、年内追加利上げ観測は後退せず


10日の米国長期債相場は下落。労働省がこの日発表した7月消費者物価指数(CPI)は前年比+3.2%、同コア指数は前年比+4.7%となった。市場予想と差のないインフレ率となったが、インフレのすみやかな緩和への期待は後退し、年内追加利上げ観測は後退せず、長期債利回りは反転。この日の午後に行われた230億ドルの30年国債入札が軟調な結果に終わったことを受け、長期債利回りは一段高となった。30年国債入札における最高落札利回りは4.189%と入札前の水準をやや上回った。応札倍率は2.42倍で前回実績を下回った。2年-10年のイールドカーブはスティープニング気配で推移した。

CMEのFedWatchツールによると、10日時点で9月開催のFOMC会合で、FF金利の誘導目標水準が5.25-5.50%となる確率は91%程度。11月開催のFOMC会合で、FF金利の誘導目標水準が5.50-5.70%以上となる確率は28%程度。10年債利回りは一時3.942%近辺まで低下したが、7月米消費者物価指数の発表後に反転。一時4.111%近辺まで上昇し、取引終了時点にかけて4.106%近辺で推移。

イールドカーブはスティープニング気配。2年-10年は-73.00bp近辺、2-30年は-58.50bp近辺で引けた。2年債利回りは4.84%(前日比:+3bp)、10年債利回りは4.11%(前日比+10bp)、30年債利回りは、4.25%(前日比:8bp)で取引を終えた。

《MK》

 提供:フィスコ

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