【市況】注目銘柄ダイジェスト(前場):マースGHD、マキタ、ウェッジHDなど
マースGHD <日足> 「株探」多機能チャートより
マースGHD<6419>:3310円(+295円)
大幅続伸。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は27.9億円で前年同期比9.3倍と大幅増益に。上半期計画28億円をほぼ達成し、通期計画67億円、前期比62.4%増に対する進捗率も41.6%に達している。スマート遊技機導入に伴う遊戯客数の回復、部材不足による製品供給遅延状況の解消などを背景に、主力のアミューズメント関連事業が大幅な増収増益に。業績の大幅な上振れが意識される展開になっている。
マキタ<6586>:4591円(+604円)
大幅反発。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は163億円で前年同期比7.1%増となり、75億円程度であった市場予想を大幅に上回っている。為替のプラス効果や販管費の削減などによって、会社計画もやや上振れの推移となっているもよう。通期会社計画は550億円、前期比94.7%増を据え置いているが、もともと会社計画は楽観的とみられていたため、上振れ推移にポジティブなインパクトが先行。
パナHD<6752>:1734.5円(-25.5円)
反落。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は904億円で前年同期比41.9%増、IRA補助金効果を除いたベースでも増益となっているが、940億円程度の市場コンセンサスは下振れており、やや売りが先行する形となっている。インダストリー事業が大幅減益となり、重しとなる格好へ。通期予想の4300億円、前期比49.0%増は据え置きだが、純利益は繰延税金資産計上に伴い、3500億円から4600億円に上方修正している。
三菱電<6503>:1934円(-117円)
大幅反落。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は610億円で前年同期比79.6%増となったが、700億円程度の市場予想は下振れる着地に。空調・家電などは想定以上に好調であったが、通期営業黒字化を目指している自動車機器などは予想以上に伸び悩む形となっている。株価は高値圏で底堅い推移を続けていたことから、コンセンサス下振れ決算にネガティブな反応が優勢。
村田製<6981>:8667円(+342円)
大幅続伸。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は501億円で前年同期比44.8%減となったが、350億円程度の市場予想は大きく上振れている。円安メリットが寄与したほか、デバイス・モジュールなどが市場の期待を上回る推移となっているようだ。為替レート1ドル=127円で通期営業利益予想は据え置き。前四半期比では2.6倍の水準となるなど、業績ボトムアウトへの期待などは高まる状況となっているもよう。
ウェッジHD<2388>:180円(+14円)
大幅に3日続伸。持分法適用関連会社で東南アジアでファイナンス事業を展開するGroup Lease PCL(GL)が7月31日に株主総会を開催し、全ての議案が承認可決されたと報告している。これに伴い、GLは懸案されていた新たな会計監査人の選任を完了し、上場維持と株式取引再開に向けて前進したとしている。タイ証券取引所は新たな会計監査人の選任を条件にGLの上場資格が維持される手順を開示していた。
ノイルイミューン<4893>:516円(+10円)
大幅に続伸。シスメックス<6869>と次世代型のCAR-T細胞療法の共同研究に関する契約を締結したと発表している。同社のCAR-T細胞の機能最適化技術とノイルイミューンのPRIME CAR-T技術を組み合わせることで、PRIME CAR-T細胞の機能を高めて固形がんに対してより有効性の高いCAR-T細胞療法が構築されることが期待されるという。CAR-T細胞はキメラ抗原受容体T細胞で、PRIME技術はCAR-T細胞など遺伝子改変免疫細胞の機能を高めるとしている。
アズーム<3496>:7040円(+390円)
年初来高値。23年9月期第3四半期累計(22年10月-23年6月)の営業利益を前年同期比41.4%増の9.16億円と発表している。遊休資産活用事業でマスターリース台数やサブリース台数が堅調に推移したことから利益が拡大した。子会社が提供する月極駐車場特化型の賃料保証サービスに加え、顧客のレンタルスペース運営をサポートするWEB予約システムも順調だった。通期予想は前期比42.3%増の12.50億円で据え置いている。
《ST》
提供:フィスコ