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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:コスモス薬品、SUMCO、パンパシHD

コスモス薬品 <日足> 「株探」多機能チャートより
■コスモス薬品 <3349>  16,005円  +1,090 円 (+7.3%)  11:30現在  東証プライム 上昇率2位
 コスモス薬品<3349>が急伸し、2022年3月以来、およそ1年4カ月ぶりの高値をつけた。10日の取引終了後、23年5月期の連結決算発表にあわせ、24年5月期の業績・配当予想を開示した。前期の年間配当予想を従来の見通しから15円増額したうえで、今期の年間配当は前期比20円増配の120円を計画する。株主還元姿勢を評価した買いが集まった。24年5月期の売上高は前期比10.7%増の9160億円、営業利益は同0.2%増の302億円を見込む。インフレを背景とした消費マインドの冷え込みが予想されるなかにあって、自社競合をいとわずにドミナント出店を進め、中国・四国・九州地域への出店を継続する。新商勢圏である関東・中部・関西地区への出店も拡大していく。

■ベルク <9974>  6,770円  +390 円 (+6.1%)  11:30現在  東証プライム 上昇率3位
 ベルク<9974>が急伸。10日の取引終了後、24年2月期第1四半期(3~5月)の連結決算を発表した。最終利益は前年同期比44.7%増の30億700万円と大幅な増益となったほか、第1四半期ながら通期計画に対する進捗率は約33%に上り、業績の上振れを期待した買いを集めたようだ。営業収益は同12.0%増の829億1200万円だった。新たに1店舗出店したほか、既存店2店舗の改装を実施した。配送や店舗運営の効率化にも取り組み、利益の創出につなげた。

■SUMCO <3436>  2,090.5円  +112.5 円 (+5.7%)  11:30現在  東証プライム 上昇率4位
 SUMCO<3436>が急反発している。きょう付の日本経済新聞朝刊で「経済産業省は半導体素材大手のSUMCOが佐賀県に新設するシリコンウエハー工場に最大750億円を補助する」と報じられており、これを好材料視した買いが入っているようだ。記事によると、SUMCOは新工場の建物と生産設備の投資総額を2250億円と見込むが、経産省は費用の3分の1を支援するという。半導体素材は日本が強みを持つ分野だけに国内での量産が経済安保上、必要だと判断。支援により競争力を高めるのが狙いとしている。

■マクビープラ <7095>  22,800円  +1,120 円 (+5.2%)  11:30現在
 Macbee Planet<7095>が大幅反発している。SBI証券が10日付で投資判断を新規に「買い」、目標株価2万8350円でカバレッジを開始したことが好材料視されているようだ。同証券によると、顧客企業の業績に紐づいた成果報酬型のマーケティングへの顧客企業の需要は強いと評価。また、24年4月期は会社計画並みを予想するものの、買収したネットマーケティングのPMI(M&A後の統合プロセス)が進展し、25年4月期には再度利益率が上昇トレンドに転じると予想している。

■パンパシHD <7532>  2,709.5円  +127.5 円 (+4.9%)  11:30現在  東証プライム 上昇率7位
 パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス<7532>は3日ぶりに反発している。10日の取引終了後に発表した6月度の月別販売高状況(速報)で、国内リテール事業の既存店売上高が前年同月比4.7%増と13カ月連続で前年実績を上回ったことが好感されている。引き続きディスカウント事業が全体を牽引しており、前年の月末に記録的な猛暑により夏の季節商品の売り上げが伸長したことに対して、今年も季節商品が好調に推移したことが寄与した。また、引き続き外出需要の高まりを捉えたことも貢献した。

■USENHD <9418>  3,540円  +160 円 (+4.7%)  11:30現在  東証プライム 上昇率8位
 USEN-NEXT HOLDINGS<9418>が大幅高で3日続伸し、年初来高値を更新している。10日の取引終了後、23年8月期の連結業績予想について、売上高を2470億円から2700億円(前期比13.5%増)へ、営業利益を184億円から205億円(同18.3%増)へ、純利益を92億円から105億円(同20.9%増)へ上方修正し、あわせて期末一括配当予想を10円から11円へ引き上げたことが好感されている。コンテンツ配信事業において課金ユーザーの純増数が想定を上回って進捗していることや、今年3月に経営統合したプレミアム・プラットフォーム・ジャパンの売り上げが加算されること、更にエネルギー事業で市場調達モデルであるU-POWERサービスの契約件数が想定を上回って進捗していることが要因。また、店舗サービス事業、通信事業並びにエネルギー事業で業績が堅調に進捗していることも寄与する。なお、年間配当予想は21円(前期15円)となる予定だ。同時に発表した第3四半期累計(22年9月~23年5月)決算は、売上高2020億9700万円(前年同期比15.7%増)、営業利益155億6700万円(同15.1%増)、純利益83億6900万円(同22.9%増)だった。

■パークシャ <3993>  3,180円  +70 円 (+2.3%)  11:30現在
 PKSHA Technology<3993>が3日続伸している。10日の取引終了後、子会社PKSHA Workplaceがスルガ銀行<8358>と、深層学習と自然言語処理(NLP)を活用した対話エンジン「PKSHA Chatbot」の運用を開始したと発表しており、好材料視されている。今回の採用は、地方銀行への導入事例が多くあり、成功事例のノウハウを享受できる点や、自社開発のAIエンジンにより高い回答精度を誇る点などが評価され採用に至ったという。スルガ銀のホームページやスマホアプリ「スルガ銀行CONNECT」上にチャットボットを設置し、商品・サービスや事務手続きに関する問い合せを24時間・365日受け付けられる状態を構築。一部の質問については既に導入していた「PKSHA FAQ」と連携した上で、一般的な回答をAIチャットボットがアシスタントとして自動で即時回答することで顧客をサポートするとしている。

■京都銀行 <8369>  7,473円  +94 円 (+1.3%)  11:30現在
 京都銀行<8369>は高値圏で売り物をこなし頑強な展開。ここ地銀セクターの水準訂正が目立っているが、預金量で関西首位に位置する同社はその先頭集団を走っている。PBR0.5倍台で配当利回りは2%強の水準にあるが、大株主である英系ファンドの株主還元強化要請(特別配当や自社株買いなど)などで、マーケットの注目を集めた経緯がある。このファンドの提案は直近の株主総会で否決されたが、銀行業務以外の成長投資も含め低PBR是正に向けた動きが今後の思惑としてくすぶる。一方、株式需給面では信用買い残が枯れ切った状態で上値が軽い。

■日本特殊陶業 <5334>  2,941.5円  +32 円 (+1.1%)  11:30現在
 日本特殊陶業<5334>が4日ぶりに反発している。10日の取引終了後、デンソー<6902>のスパークプラグ事業及び排ガス用酸素センサーに係る事業の譲受に向けた協議・検討を開始すると発表しており、好材料視されている。事業譲受を協議・検討する2事業はいずれもセラミック製品であり、内燃機関製品の生産体制が最適化することによる安定的な供給やスケールメリットを図るのが狙い。譲受価格及びスキームなどは、今後両社で協議・検討するとしている。

■ラウンドワン <4680>  585円  +5 円 (+0.9%)  11:30現在
 ラウンドワン<4680>がしっかり。岩井コスモ証券は10日、同社株の投資判断「A」と目標株価850円を継続した。23年3月期の連結営業損益は169億2100万円の黒字(前の期は17億2600万円の赤字)で着地。コロナ禍からの回復や消費の活発化により国内・米国ともに店舗運営が順調に推移した。24年3月期の同利益は前期比21.5%増の205億6000万円の見通し。米国は景気減速が見込まれるが、日本はコロナ禍からの更なる回復やインバウンド需要の拡大が期待される。同証券では24年3月期の同利益は206億円と会社計画とほぼ同水準を予想し、25年3月期は228億円への一段の増益を予想している。

■ウエルシア <3141>  2,780円  -322 円 (-10.4%)  11:30現在  東証プライム 下落率トップ
 ウエルシアホールディングス<3141>が急反落。10日の取引終了後に3~5月期(第1四半期)決算を発表し、純利益は前年同期比18.9%減の51億2600万円だった。通期で増益を見込んでいるだけに、第1四半期時点での減益がネガティブサプライズとなって売りが先行している。燃料価格高騰による水道光熱費の大幅な増加が響いた。また、補助金収入があった前年同期の反動も影響した。外出需要の増加を背景に既存店売り上げは堅調に推移し、売上高は同11.4%増の2982億6700万円と好調だった。なお、通期の増収増益見通しは据え置いている。

■進和 <7607>  2,155円  -236 円 (-9.9%)  11:30現在  東証プライム 下落率3位
 10日に決算を発表。「9-5月期(3Q累計)経常が14%減益で着地・3-5月期も56%減益」が嫌気された。
 進和 <7607> [東証P] が7月10日大引け後(16:00)に決算を発表。23年8月期第3四半期累計(22年9月-23年5月)の連結経常利益は前年同期比13.6%減の40.8億円に減ったが、通期計画の44億円に対する進捗率は92.8%に達し、5年平均の75.5%も上回った。
  ⇒⇒進和の詳しい業績推移表を見る

■ソシオネクスト <6526>  15,700円  -770 円 (-4.7%)  11:30現在  東証プライム 下落率6位
 ソシオネクスト<6526>は強弱観対立、信用取引の追い証を回避する売りと押し目買いが交錯してもみ合う展開となっている。日本政策投資銀行を含む大株主3社による株式売り出し(全株売却)が発表されたことで、前週6日にストップ安に売り込まれたが、その後も不安定な値動きが続いている。前日の米国株市場では大型ハイテク株は売られたものの、半導体セクターは総じて高い銘柄が多く、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も2%高と続伸した。これは東京市場でも半導体関連株に追い風となるが、同社株の値動きは全体にも影響を及ぼしやすい。同社株については、きょうから13日までのいずれかの日に売り出し価格が決定することもあって思惑が錯綜している。テクニカル的には前週のマドを開けての急落も75日移動平均線上で下げ止まっており、リバウンドが期待されるタイミングにある。

■ザッパラス <3770>  423円  +80 円 (+23.3%) ストップ高   11:30現在
 ザッパラス<3770>が80円高はストップ高となる423円に買われている。11日、KADOKAWA<9468>との業務提携の検討に関する基本合意書を締結したと発表し、材料視されたようだ。占いカテゴリーにおける両社の既存事業の強化・拡大に向け、ザッパラスが占い師を紹介し、カドカワは書籍などの出版に協力する。ザッパラスはカドカワで書籍を出版した占い師に関するデジタルコンテンツの企画、制作、運営などを展開する。更に、カドカワ子会社のドワンゴが運営する動画配信サービス「ニコニコチャンネル」において、占いカテゴリーの強化も図る。

■ジャパニアス <9558>  3,325円  +501 円 (+17.7%) ストップ高   11:30現在
 ジャパニアス<9558>が3連騰で戻り足鮮明、25日移動平均線とのマイナスカイ離解消に向け上値指向を強めている。AI・IoT分野やクラウドサービスを軸とした先端エンジニアリング事業を展開、IT人材の派遣が収益の主力を担っている。業績はシステムインテグレーション業界や自動車業界の旺盛なIT人材需要を背景に商機を捉えている。同社が10日取引終了後に発表した、23年11月期第2四半期(22年12月~23年5月)決算は、営業利益が前年同期比56%増の3億9000万円と大幅な伸びを達成、これを評価する買いが流入している。

●ストップ高銘柄
 海帆 <3133>  554円  +80 円 (+16.9%) ストップ高   11:30現在
 エリッツHD <5533>  3,490円  +500 円 (+16.7%) ストップ高   11:30現在
 エコートレーディング <7427>  1,142円  +150 円 (+15.1%) ストップ高買い気配   11:30現在
 など、5銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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