【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):良品計画、ライフコーポ、リョービ
良品計画 <日足> 「株探」多機能チャートより
良品計画<7453>が急騰。前週半ばから後半にかけて株価は調整色を強めていたが、その反動もあってリバウンド狙いの買いが活発化している。同社が前週末7日取引終了後に発表した23年3~5月期の決算で営業利益が前年同期比2.1倍となる124億9500万円と大幅な伸びを達成、これを好感する買いを呼び込んだ。「無印良品」のブランドを展開する同社は、海外売上高比率が約4割と高く、特に中国事業のウエートが高い。中国のゼロコロナ政策解除による影響が売り上げの伸びに反映され、増収効果から足もとの利益も大きく上積みされた。
■ライフコーポレーション <8194> 3,305円 +245 円 (+8.0%) 本日終値 東証プライム 上昇率3位
ライフコーポレーション<8194>が大幅続伸し、年初来高値を更新した。同社は7日取引終了後、24年2月期第1四半期(3~5月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比15.0%増の63億4700万円となり、通期計画198億円に対する進捗率が32%超となっていることが好感されたようだ。営業収益は同5.4%増の1958億6400万円で着地。新規出店やネットスーパーの拡大、プライベートブランドの強化、おいしさを追求した商品施策の実施などが寄与した。なお、通期業績予想については従来計画を据え置いている。
■リョービ <5851> 2,217円 +152 円 (+7.4%) 本日終値 東証プライム 上昇率5位
リョービ<5851>が急反発し、2019年12月以来、およそ3年7カ月ぶりの高値をつけた。9日付の日本経済新聞朝刊は「自動車アルミ部品大手のリョービは電気自動車(EV)の新しい生産技術『ギガキャスト』を使う大型車体部品の生産に参入する」と報じた。報道を受けリョービは10日、ギガキャストの導入について「検討していることは事実」としたうえで、開示すべき具体的な事実が決定した場合には速やかに公表するとのコメントを発表した。将来的な収益貢献を期待した買いが集まったようだ。ギガキャストは大型の鋳造部品を一体成型で製造する技術。米テスラ<TSLA>が先行して導入し、部品点数や工数の大幅な削減につながるとされる。日経新聞の報道によると、リョービは約50億円を投じて、静岡県の菊川工場の敷地内に建屋を新設。金型を締め付ける力が6000トン級の成型機を導入する。2025年3月から国内の自動車メーカーなどからの部品の受注を見込むとしている。
■マークラインズ <3901> 2,435円 +60 円 (+2.5%) 本日終値
マークラインズ<3901>が6日ぶりに反発。前週末7日の取引終了後に発表した6月度の「情報プラットフォーム」契約企業数が、前月比66社増の4948社となり、顧客基盤が順調に拡大していることが好感された。
■ウェザーニューズ <4825> 6,660円 +150 円 (+2.3%) 本日終値
ウェザーニューズ<4825>が反発。岩井コスモ証券は7日、同社株の投資判断「A」と目標株価8000円を継続した。天気予報や防災への関心が高まるなか、個人向け気象アプリ「ウェザーニュース」の有料会員数増加が続き、24年5月期連結業績も売上高は前期比6.6%増の225億円、営業利益は同7.5%増の35億円と増収増益が続く見通し。また、新たな中期経営計画ではAIを活用する中堅・中小企業向けの気象情報のクラウドサービスの開始などで26年5月期に売上高260億円以上などを目指している。同社が「攻め」の姿勢を示し成長期待が高まったことが株価の支援材料となる、とみている。
■愛知製鋼 <5482> 3,175円 +55 円 (+1.8%) 本日終値
愛知製鋼<5482>が3日ぶり反発、年初来高値更新。特殊鋼大手でトヨタグループ向け中心に自動車業界を主要顧客としている。同社が開発したNd系異方性ボンド磁石は樹脂を混ぜ込み加工性を高めたもので、世界のニッチトップ商品として多方面で受注を獲得している。電動工具が中心だが、現在市場が急拡大しているドローン向けなどでも採用されており、今後その高技術力が脚光を浴びる可能性がある。また、0.3倍前後の超低PBRも株価水準訂正余地を示唆している。
■鳥貴族ホールディングス <3193> 2,622円 +37 円 (+1.4%) 本日終値
鳥貴族ホールディングス<3193>が4日ぶりに反発。前週末7日の取引終了後に発表した6月度の月次報告で、既存店売上高が23.0%増となり、増収基調が続いていることが好感された。
■バローホールディングス <9956> 2,021円 +25 円 (+1.3%) 本日終値
バローホールディングス<9956>が4日ぶりに反発。午後1時ごろに発表した6月度の月次営業情報で、主力のスーパーマーケット既存店売上高が前年同月比3.6%増と4カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。客数は同1.3%減となったものの、客単価が同5.0%増と引き続き上昇基調にあることが寄与した。
■INPEX <1605> 1,616.5円 +14.5 円 (+0.9%) 本日終値
INPEX<1605>や石油資源開発<1662>が高い。7日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の8月限が前日比2.06ドル高の1バレル=73.86ドルと上昇した。7日に発表された米6月雇用統計では、平均時給が市場予想を上回る伸びとなり米国の景気は底堅いとの見方が強まるなか、堅調な原油需要が続くとの観測が浮上した。また、ドルが主要通貨に対して下落するなか、ドルで取引される原油に対する割安感も指摘された。
■オートバックスセブン <9832> 1,545.5円 +12.5 円 (+0.8%) 本日終値
オートバックスセブン<9832>が3日続伸。前週末7日の取引終了後に発表した6月度の月次売上概況(速報)で、国内既存店売上高が前年同月比3.3%増と19カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。既存車のメンテナンス需要を背景に、タイヤやオイル、バッテリーが好調だった。また、車買い取り・販売は、小売りの好調により金額が前年実績を上回った。なお、全店売上高は同3.9%増だった。
株探ニュース