日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
29日の東京株式市場は強弱観対立のなかも頑強な展開となり、日経平均株価は3万3000円台前半で強含みに推移しそうだ。前日の欧州株市場は米国の景気減速への警戒感が薄れたことが強気を誘導し、全面高の様相を示した。しかし、米国株市場では主要株価指数が高安まちまちの動きで、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は続伸したものの、NYダウは終始軟調な展開で反落となった。インフレの粘着性が意識されるなかFRBの金融引き締めが長期化することへの懸念や、バイデン米政権が半導体の対中輸出で新たな規制を検討していることが伝わり、半導体関連株を中心に逆風材料となった。東京市場では前日に日経平均が5日ぶりに急反騰をみせ、650円あまりの上昇で高値引けとなったが、きょうは押し目買いと戻り売りが錯綜し方向感が定まりにくい地合いとなりそうだ。取引時間中は中国や香港、韓国、台湾などアジア株市場の動向や米株価指数先物の値動きに左右され、神経質な展開が想定される。
28日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比74ドル08セント安の3万3852ドル66セントと反落。ナスダック総合株価指数は同36.077ポイント高の1万3591.750だった。
日程面では、きょうは5月の商業動態統計、5月の建機出荷、6月の消費動向調査など海外では5月の豪小売売上高、スウェーデン中銀の金融政策公表、6月の独消費者物価指数(CPI)速報値、1~3月期米実質GDP確定値、5月の米仮契約住宅販売指数、週間の米新規失業保険申請件数など。なお、シンガポール、インドネシア、マレーシア市場は休場。
出所:
MINKABU PRESS