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【市況】株価指数先物【寄り前】 25日線を支持線としたOP権利行使価格の3万2250円~3万2750円のレンジを想定


大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 32530 -120 (-0.36%)
TOPIX先物 2252.0 -3.0 (-0.13%)
シカゴ日経平均先物 32575 -75
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 26日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。米連邦準備理事会(FRB)による追加利上げ観測が根強いなか、持ち高調整の売りが継続した。アナリストによる格下げが相次いだテスラ<TSLA>や、相場を牽引してきたエヌビディア<NVDA>などハイテク株を中心に売られた。また、欧州中央銀行(ECB)主催の金融フォーラムが開催され、28日にはパウエルFRB議長がパネル討議に参加する予定であることから、発言内容を見極めたいとのムードも広がった。S&P500業種別指数は不動産、エネルギー、電気通信サービスが上昇した一方で、自動車・同部品、メディア、ソフトウエア・サービスが下落。

 シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、大阪比75円安の3万2575円だった。日経225先物(9月限)のナイトセッションは、日中大阪比100円安の3万2550円で始まり、3万2440円まで売られた。売り一巡後は3万2470円~3万2620円辺りで保ち合い、米国市場の取引開始直後には3万2680円とプラスに転じる場面も見られた。しかし、積極的な売買が手控えられるなか、その後は3万2550円~3万2650円辺りでこう着し、終盤にかけてレンジを割り込み、3万2530円でナイトセッションの取引を終えた。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好で、やや売り優勢の展開になりそうだ。米国市場では足もとで相場をけん引してきたハイテク株などに利益確定の売りが目立った半面、景気悪化懸念から売られていた景気敏感株などを見直す動きとなっており、リバランスが中心だった。東京市場でもこの流れが波及する格好で、ややTOPIX型優位の展開が意識されそうだ。

 ただし、日経225先物はナイトセッションで一時3万2440円まで下げたものの、その後は底堅さが意識されていた。NYダウは続落ながら、25日移動平均線水準で下げ渋る展開だったこともあり、日経225先物も25日線がサポートとして機能するか見極めたいところであろう。需給悪化によるポジション圧縮の動きではなく、リバランスに伴う流れのなかでは、下に仕掛けてくる動きは限られよう。

 25日線は3万2230円辺りまで切り上がってきており、同線を支持線としたオプション権利行使価格の3万2250円~3万2750円辺りのレンジ推移を想定。下値の堅さからリバウンド狙いの動きが強まったとしても、スキャルピング中心の商いのなかでは、大きくポジションを傾けることは避けておきたい。戻りの鈍さからショート対応を取ったとしても、早めのカバーに向かわせそうだ。

 VIX指数は14.25に上昇した。ボトム圏での推移ではあるものの、25日線が15.29辺りに低下してきており、同線を捉えてくる場面では、市場心理をやや神経質にさせてくるだろう。なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.47倍と小幅に上昇した。一時14.42倍まで低下したものの、その後はNTショートの巻き戻しのなか、25日線水準まで上昇する場面も見られた。ボリンジャーバンドの-1σ水準まで下げてきたこともあり、いったんは反発が意識されやすいところだ。ただし、バンドが収斂するなかで、トレンドが出やすいタイミングでもあるため、スプレッド狙いは様子見となろう。

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