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【市況】株価指数先物【寄り前】 過熱冷ましながらの強いトレンド継続、3万3500円~3万4000円辺りのレンジを想定


大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 33700 +50 (+0.14%)
TOPIX先物 2301.0 +8.5 (+0.37%)
シカゴ日経平均先物 33675 +25
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 16日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。リッチモンド連銀のバーキン総裁が「必要とあればさらなる利上げも辞さない」との見解を示し、利上げ長期化懸念から売り優勢の展開だった。ただし、6月のミシガン大消費者信頼感指数(速報値)が63.9と予想を上回ったことで消費の底堅さが示されたほか、1年先の予想インフレ率が2年ぶりの低水準だったことで、金融引き締めへの警戒感が和らぎ、売り込む流れにはならなかった。S&P500業種別指数は自動車・同部品、家庭用品・パーソナル用品、保険が上昇した一方で、ソフトウエア・サービス、メディア、食品・生活必需品小売が下落。

 シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、大阪比25円高の3万3675円だった。日経225先物(9月限)のナイトセッションは、日中大阪比80円高の3万3730円で始まり、直後に付けた3万3640円を安値に買い優勢の展開となり、米国市場の取引開始前には3万3950円まで買われた。米国市場の取引開始後は3万3740円~3万3890円辺りのレンジで推移。終盤にかけて軟化し、再び3万3640円まで売られる場面が見られたが、引け間際に買い戻され、3万3700円と小幅な上昇でナイトセッションの取引を終えた。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好でやや利食い優勢の流れが意識されやすいが、日米金利差を手掛かりとした海外投資家による日本株選好の流れが一段と強まりそうだ。為替市場ではドル円が1ドル=141円台後半で推移していることもあり、利食いに押される局面では、押し目狙いでのロング対応に向かわせよう。

 日経225先物は、ナイトセッションで一時3万3950円まで買われ、節目の3万4000円が射程に入ってきた。ボリンジャーバンドの+2σは3万3890円辺りまで切り上がってきており、バンドを上回る場面では利食いが入りやすいものの、過熱を冷ましながらのバンドに沿ったトレンドを継続している。海外投資家の買いが上昇をけん引する一方で、ダブルインバースなどの建玉が高水準である。個人投資家などは下落を狙ったポジションを積み上げているが、そのショートカバーが相場を押し上げている需給状況であり、ショートポジションに傾けるのは避けておきたい。

 また、16日のVIX指数は13.54に低下した。一時13.48まで下がり、2020年1月以来の水準となった。VIX指数は主要な株価指数が下落したなかでも低下を見せており、リスク選好に向かわせやすいと考えられる。日経225先物は、オプション権利行使価格の3万3500円~3万4000円辺りのレンジを想定しておきたい。

 なお、先週のNT倍率は先物中心限月で14.67倍だった。14.50倍を挟んだ高値圏での保ち合いを上放れる形状となった。ボリンジャーバンドの切り上がる+1σを支持線としたトレンドが継続しており、先週の上昇によって14.75倍辺りに位置している+2σが意識されてきた。海外投資家による日本株選好の流れが一段と強まる局面では日経平均型主導の上昇に向かいやすく、NTロングが入りやすいとみておきたい。

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