日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
9日の東京株式市場は主力株をはじめ広範囲に押し目買いが優勢となり、日経平均株価は3日ぶりに反発しそうだ。前日の欧州株市場は高安まちまちの展開ながら、米国株市場では上値指向が鮮明で、NYダウが3日続伸し今月初旬の戻り高値を上回ってきたほか、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数も反発した。来週にFOMCを控えるなかFRBによる金融引き締め長期化への警戒感が相場の重荷となっていたが、この日に発表された週間の新規失業保険申請件数が市場予想を大きく上回り、労働需給逼迫に対する懸念が和らぐとともに、金融引き締め懸念も後退した。東京市場では前日まで2営業日続落で合計860円あまりの下落をみせていたが、きょうは突っ込み警戒感からの買い戻しや、出遅れた向きの押し目買いが全体相場を押し上げることになりそうだ。ただ、外国為替市場では米長期金利の低下を背景にドルが売られ、足もとで円高に振れていることは輸出セクターに向かい風となりやすい。なお、きょうはメジャーSQ算出日にあたり朝方取引開始直後に日経平均は不安定な値動きとなる可能性もある。全体売買代金は通常よりも膨らむ見通し。
8日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比168ドル59セント高の3万3833ドル61セントと3日続伸。ナスダック総合株価指数は同133.629ポイント高の1万3238.524だった。
日程面では、きょうは5月のマネーストック、4月の特定サービス産業動態統計など。海外では、5月の中国消費者物価指数(CPI)、5月の中国生産者物価指数(PPI)、ロシア中銀の政策金利発表など。
出所:
MINKABU PRESS