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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 債務上限法案の下院採決待ち、現状のトレンドでは押し目狙いのタイミング


大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 30760 -90 (-0.29%)
TOPIX先物 2120.5 -5.5 (-0.25%)
シカゴ日経平均先物 30780 -70
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 31日の米国市場はNYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。4月の雇用動態調査(JOLT)は求人件数が予想外に増加し、市場の予想を上回った。米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締めが継続し、次回の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げへの警戒感が重荷となった。NYダウは一時300ドルほど下落する場面が見られたが、200日移動平均線が支持線として機能する形でその後は下げ渋った。債務上限を巡る法案については、一部議員に反対論があるものの、下院での採決を控えるなかで積極的な売りは手控えられた。S&P500業種別指数は電気通信サービス、ヘルスケア機器・サービス、公益事業が上昇した一方で、半導体・同製造装置、銀行、エネルギーが下落。

 シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、大阪比70円安の3万780円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは、日中大阪比60円高の3万910円で始まり、その後3万980円まで買い戻された。だが、買い一巡後ほどなくして下落に転じると、米国市場の取引開始後には3万640円まで下落幅を広げた。終盤にかけて買い戻されたが戻りは鈍く、3万760円でナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物は、ナイトセッションでボリンジャーバンドの+1σ(3万880円)を下回ってきたことで、ショートが入りやすくなりそうだ。しかし、米東部時間31日夜に債務上限法案が下院で採決されるため、結果待ちの模様眺めムードが強まることになろう。前日には500円を超える大幅な下落によってボリンジャーバンドの+1σまで下げた。過熱感が和らぐなかで可決となれば、買い戻しに向かう可能性がありそうだ。

 また、エヌビディア<NVDA>は5%を超える下落となったが、前日に時価総額が一時1兆ドル台に乗せたこともあり、利益確定の売りは入りやすいところだろう。昨日は指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均株価の重荷とはなったものの、それ以上に商社株の弱さが目立ち、TOPIXを押し下げた。昨日のNT倍率は先物中心限月で14.51倍と若干低下したが、14.50倍を挟んだ直近の高値水準での推移を継続。昨年8月高値の14.58倍に接近するなか、NTロングでのスプレッド狙いでの対応に向かわせよう。

 なお、VIX指数は17.94(前日は17.46)に上昇したが、25日線水準でのボトム圏で推移しているため、米国市場の下落に対してリスク回避姿勢は強まっておらず、落ち着いた動きがうかがえる。日経225先物は、ボリンジャーバンドの+1σ水準での攻防から、オプション権利行使価格の3万625円~3万1125円のレンジを想定する。現状のトレンドでは、押し目狙いのタイミングである。

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