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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:リコー、フジHD、エムスリー

リコー <日足> 「株探」多機能チャートより
■リコー <7752>  1,124円  +71 円 (+6.7%)  11:30現在  東証プライム 上昇率10位
 リコー<7752>と東芝テック<6588>がともに大幅高となっている。きょう付の日本経済新聞朝刊で「リコーと東芝がオフィス向け複合機やコピー機など事務機の生産部門を統合する」と報じられ、なかで「リコーと東芝子会社の東芝テックの事務機の生産などの機能を新会社に集約する」とあることが好材料視されているようだ。記事によると、企業の業務デジタル化や新型コロナウイルス禍のオフィス離れで紙に印刷する事務機の需要が急減していることから、両社の技術力を持ち寄り競争力を高めるのが狙いで、新会社は出荷ベースで世界最大手になるという。この報道を受けて両社はともに「当社が発表したものではない」とコメント。リコーは「東芝テックと複合機などの開発・生産の統合に関して検討を進めているが、現時点で決定した事実はない。同件については今日開催の取締役会に付議する予定で、開示すべき事項が決定した場合は速やかに公表する」としている。

■フジHD <4676>  1,376円  +55 円 (+4.2%)  11:30現在
 フジ・メディア・ホールディングス<4676>が5日移動平均線を足場に上値追い継続、一時65円高の1386円まで上値を伸ばし、連日で年初来高値更新と気を吐いている。民放大手だが、ホールディング会社として不動産事業など経営の多角化に力を入れている。また、民放各社に共通する課題として低PBRの是正があり、同社株はPBR0.3倍台で解散価値の3分の1に近い水準に放置されている。そうしたなか、18日取引終了後に発行済み株式数の4.4%相当の1000万株、金額ベースで100億円を上限とする自社株買いを実施することを発表した。株主還元を強化することは資産圧縮につながり、株価上昇とともに低PBRの修正効果がある。また、同日に中期経営計画を策定したことを発表。数値目標としては26年3月期に営業利益400億円(23年3月期実績は314億100万円)を掲げており、これも株価を刺激している。

■エムスリー <2413>  3,195円  +95 円 (+3.1%)  11:30現在
 エムスリー<2413>が続伸している。18日の取引終了後、連結子会社のシーユーシー<9158>について、東証グロース市場への新規上場が承認されたと発表した。IPO(新規株式公開)を通じた資金調達による子会社の成長と、グループ全体の事業拡大を期待した買いが集まったようだ。シーユーシーは医療機関支援事業や居宅訪問看護事業、在宅ホスピス事業を手掛ける。上場日は6月21日の予定。エムスリーは上場後も、発行済み株式総数の過半数の保有を維持する方針としている。

■スルガ銀行 <8358>  525円  +15 円 (+2.9%)  11:30現在
 スルガ銀行<8358>が底堅い。18日の取引終了後、クレディセゾン<8253>との資本・業務提携を発表した。事前に報じられていたこともあって、スルガ銀の株価は前日に大きく上昇していた。同提携の正式発表にあわせ、スルガ銀は取得総数3500万株(自己株式を除く発行済み株式総数の18.58%)、取得総額220億円を上限とする自己株式の取得枠の設定を開示しており、これを材料視した買いがこの日の株価の支えとなったようだ。資本・業務提携に伴い、スルガ銀はクレセゾンを割当先とする自己株式の処分を行う予定。これに伴う株式の希釈化の影響を、自社株買いを通じて抑制するとともに、資本効率の向上なども図るという。取得期間は7月4日から2024年3月31日の間で、クレセゾンへの自己株式の処分完了後に開始する。

■メルコホールディングス <6676>  3,300円  +75 円 (+2.3%)  11:30現在
 メルコホールディングス<6676>が反発している。18日の取引終了後にグループ組織の再編方針を発表し、子会社で製麺大手のシマダヤについて24年度中の上場申請を目指すと発表したことが好材料視されている。グループ再編は「メルコ」という企業ブランドや経営理念が、必ずしも傘下企業の経営方針や業界特性にそぐわない事態が発生していることから、「バッファロー」「シマダヤ」という確立されたブランドと企業名を一致させることにより、さらなる認知度向上とアイデンティティーの確立を図るのが狙い。なかでシマダヤの上場は、メルコ株主にシマダヤ株式を現物配当により交付する株式分配型スピンオフの仕組みで実施する方針で、スピンオフ後にメルコは傘下のバッファローと合併し、社名をバッファローに変更する予定としている。なお、シマダヤのスピンオフ上場については、今年1月23日にスピンオフと上場準備の開始を発表していたが、今回上場申請の時期が明らかにされた。なお、同時に東証プライム市場からスタンダード市場に移行することも発表した。

■神戸物産 <3038>  4,055円  +65 円 (+1.6%)  11:30現在
 神戸物産<3038>が3日ぶりに反発した。18日の取引終了後に発表した4月度の月次業績は、単体売上高が前年同月比12.5%増の413億4200万円、営業利益は同16.8%増の27億4400万円となった。本業は堅調と受け止めた投資家の買いが株価の支えとなったようだ。4月度は業務スーパーで6店舗の新規出店があった。テレビ番組やSNSを通じて業務スーパーが取り上げられたことが増収に寄与した。引き続き利便性の高い冷凍野菜のほか、セール対象品も販売が好調だったという。退店は1店舗だった。経常利益は同1.6%減の28億2900万円となったが、前年同月と比べた減益率は3月から縮小した。

■レーザーテック <6920>  20,670円  +180 円 (+0.9%)  11:30現在
 レーザーテック<6920>が4連騰で底値圏からの切り返し急となっているほか、東京エレクトロン<8035>、SUMCO<3436>など半導体関連株が軒並み上値指向を強めている。ここにきて日米株市場ともに半導体関連株への物色人気が高まっており、前日の米国株市場ではフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が3.2%高と急伸、これを受けて東京市場でも同関連株への買いに弾みがついている。外国為替市場で円安が進んでいることや、前日に岸田文雄首相が欧米や、韓国、台湾の半導体大手企業の幹部と首相官邸で面会し、日本への投資拡大を呼びかけたことも、足もとで半導体セクターの株価を強く刺激する背景となっている。

■三井倉HD <9302>  3,490円  -15 円 (-0.4%)  11:30現在
 三井倉庫ホールディングス<9302>は1月5日安値3460円を下回り、年初来安値を更新。今月10日に前期決算とあわせ今24年3月期見通しを発表し、売上高を前期比6.9%減の2800億円、営業利益を同23.0%減の200億円とした。航空・海上運賃の高止まりによる影響があった前期からの反動減が想定されるほか、人件費や燃料費の高騰、DX投資に向けた先行費用などが響く見込み。年間配当も前期比55円減の134円としている。今期の減収減益見通しと減配方針を受け、全体上げ相場のなか同社株は軟調展開を続けている。

■アーレスティ <5852>  690円  +97 円 (+16.4%) 一時ストップ高   11:30現在  東証プライム 上昇率トップ
 アーレスティ<5852>は大幅続伸。18日の取引終了後に24年3月期業績予想を発表。売上高を前期比6.4%増の1500億円としたほか、営業利益を前期実績(2300万円)から大幅増となる22億円を見込んでおり、これを好感した買いが入っている。年間配当も前期比5円増の15円とした。同時に発表した23年3月期決算は、売上高が前の期比21.2%増の1409億3800万円、営業利益が前の期赤字から2300万円の黒字に転換して着地。受注量の回復をはじめ、生産体制の効率化や原価低減活動などの取り組みが業績を押し上げた。また、価格転嫁が進んだことも寄与した。

■パレモ・HD <2778>  218円  +22 円 (+11.2%)  11:30現在
 パレモ・ホールディングス<2778>はカイ気配スタートで200円台を回復し、急速に底値圏離脱の動きをみせている。婦人衣料や雑貨をチェーン展開している。筆頭株主は西松屋チェーン<7545>で、協業に向けた動きも模索している。足もとの業績は回復色を強めており、23年2月期に営業損益が5億2700万円と黒字化(前の期実績は7億900万円の赤字)を達成し、続く24年2月期は前期比21%増の6億3500万円を見込んでいる。そうしたなか、18日取引終了後、23年2月期決算短信に記載されていた「継続企業の前提に関する注記」を解消することを発表した。また、営業店舗の賃貸借契約の解約等に伴う補償として今期第3四半期に受取補償金1億6800万円を特別利益に計上する見込みであることも併せて発表しており、これを材料視する買いが集中している。

■サンユー建設 <1841>  1,044円  +84 円 (+8.8%)  11:30現在
 サンユー建設<1841>が続伸している。午前10時30分ごろに発表した24年3月期連結業績予想で、売上高100億円(前期比8.4%増)、営業利益3億9000万円(同3.2倍)、純利益2億7000万円(同2.3倍)と大幅増益を見込むことが好感されている。主力の建築事業で建設投資の堅調な推移が見込まれることに加えて、ホテル事業で引き続き新型コロナウイルス感染症からの回復を見込む。なお、23年3月期決算は、売上高92億2500万円(前の期比13.6%増)、営業利益1億2000万円(同1.3%増)、純利益1億1900万円(同9.1%減)だった。

■フライト <3753>  415円  +11 円 (+2.7%)  11:30現在
 フライトホールディングス<3753>が高い。18日の取引終了後に発表した24年3月期連結業績予想で、売上高35億円(前期比16.3%増)、営業利益1億2000万円(同51.2%増)、純利益8000万円(同93.8%増)と5割を超える大幅営業増益を見込むことが注目されている。コンサルティング&ソリューション事業で、既存顧客向けのシステム開発やDX推進支援、「Google Workspace」などのクラウドサービスを活用したシステム開発支援に注力することで業績拡大を狙う。なお、23年3月期決算は、売上高30億900万円(前の期比7.4%減)、営業利益7900万円(同49.7%減)、純利益4100万円(同63.8%減)だった。

■Lib Work <1431>  795円  +16 円 (+2.1%)  11:30現在
 Lib Work<1431>が反発している。18日の取引終了後、熊本県を中心に戸建住宅メーカーなどへ木材を供給する製材加工販売会社である幸の国木材工業(熊本県山鹿市)の全株式を7月3日をメドに取得し、子会社化すると発表したことが好感されている。同社をグループに加えることで、グループ全体の原価コスト削減を図るのが狙い。また、受託の独自工法の開発への取り組みなど、グループの経営ビジョンの1つである住宅版SPAモデル・垂直統合モデルの確立にも寄与すると判断したという。取得価額は9億6438万円。なお、同件が業績に与える影響は現在精査中としている。

●ストップ高銘柄
 Abalance <3856>  9,730円  +1,500 円 (+18.2%) ストップ高   11:30現在
 ジオコード <7357>  1,060円  +150 円 (+16.5%) ストップ高   11:30現在
 ヤマザキ <6147>  576円  +80 円 (+16.1%) ストップ高買い気配   11:30現在
 Welby <4438>  579円  +80 円 (+16.0%) ストップ高   11:30現在
 以上、4銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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