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【材料】シスコシステムズは好調な決算も受注減を嫌気 45ドル以下なら魅力的との指摘も=米国株個別

 シスコシステムズ<CSCO>が下落。前日引け後に2-4月期決算(第3四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。ガイダンスも公表し、予想を上回る第4四半期の売上高見通しを示し、通期の売上高見通しも上方修正した。

 同社は声明で「需要は引き続き堅調で、サプライチェーンも改善。それにより、顧客が増え続けるデータの流れに対処するための機器を購入する自信を深めている」と述べた。また、「注文のキャンセルも歴史的なレベルを遥かに下回った」とも付け加えた。

 同社のロビンズCEOも声明で「クラウド、人工知能(AI)、セキュリティなどの主要技術が拡大を続ける中、われわれのネットワーキングにおける長年のリーダーシップとポートフォリオの幅広さは、将来に向けて良い位置を占めている」と述べた。

 ただ、株価は発表直後こそ時間外で上昇していたものの、まもなく下げに転じた。第3四半期に受注が23%減少したことが嫌気されている。受注減についてロビンズCEOは、「以前に製品出荷が増加し、顧客がこうした出荷を吸収する必要があったためだ」と説明。また、「厳しい経済環境も顧客の慎重姿勢につながった」とも述べた。

 アナリストは今回の決算について、「業績は予想を上回り、見通しは差し引きでポジティブだが、製品受注の減少で影が薄くなっている。ストーリーに多くのポジティブな要素があり、45ドル以下の株価なら魅力的と考えるべき」と評している。

(2-4月・第3四半期)
・1株利益(調整後):1.00ドル(予想:0.97ドル)
・売上高:145.7億ドル(予想:143.9億ドル)
  製品:110.9億ドル(予想:108.6億ドル)
  サービス:34.8億ドル(予想:35.4億ドル)
・粗利益率(調整後):65.2%(予想:64.1%)
・残存履行義務:321億ドル(予想:319.5億ドル)

(5-7月・第4四半期見通し)
・1株利益(調整後):1.05~1.07ドル(予想:1.03ドル)
・売上高:14.0~16.0%増(予想:14.1%増)
・粗利益率(調整後):64.5~65.5%(予想:64.4%)

(通期見通し)
・1株利益(調整後):3.80~3.82ドル(従来:3.73~3.78ドル)(予想:3.75ドル)
・売上高:10.0~10.5%(従来:9.0~10.5%)(予想:9.7%)

(NY時間09:41)
シスコシステムズ<CSCO> 46.97(-0.66 -1.39%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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