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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:JFE、マクニカHD、ジーエヌアイ

JFE <日足> 「株探」多機能チャートより
■JFEホールディングス <5411>  1,859円  +226 円 (+13.8%)  11:30現在  東証プライム 上昇率2位
 JFEホールディングス<5411>が大幅続伸、1600円台半ばに位置する75日移動平均線が上値抵抗ラインとして意識されてきたが、きょうはそこを一気に上回る強い足をみせている。同社が8日取引終了後に発表した24年3月期の業績予想は最終利益が前期比17%増の1900億円と2ケタ伸長を予想している。これは事前のコンセンサスを大きく上回る水準で、買いを呼び込む格好となった。中国経済の回復が市況押し上げ効果をもたらすほか、鋼材需要は自動車向けを中心に好調を見込んでいる。また、今期の年間配当は前期実績比20円増の100円を計画している。同社株をはじめ鉄鋼セクターは低PBR銘柄が多く、株高修正期待が潜在していることで物色人気に拍車がかかりやすい。

■マクニカHD <3132>  4,325円  +515 円 (+13.5%)  11:30現在  東証プライム 上昇率3位
 マクニカホールディングス<3132>が大幅高で3連騰、約2カ月半ぶりに年初来高値を更新した。独立系の半導体商社で売上高規模は既に実績ベースで1兆円を超え、半導体商社ではトップクラスに位置する。8日取引終了後に発表した23年3月期決算では営業利益が前の期比68%増の616億4600万円と急拡大、過去最高利益を大幅に更新した。半導体はスマートフォンやパソコン向けメモリー需要が停滞しているものの、産業機器向けが好調で収益に貢献している。また、注力するセキュリティー関連がエンドポイントセキュリティ分野を中心に大幅な伸びを示している。24年3月期営業利益は前期比強含み横ばいの620億円を見込むが、株主還元強化を進め、年間配当は前期が140円(前の期実績100円)と大幅増配、今期は150円と連続増配を計画し、これも好感されている。また、PER5倍台と株価指標面から割安感が顕著なことも、物色人気を増幅させている。

■ジーエヌアイグループ <2160>  1,137円  +106 円 (+10.3%)  11:30現在
 ジーエヌアイグループ<2160>が続急伸している。この日の寄り前、連結子会社で米バイオテック企業であるカルジェンが、アストラゼネカグループのベンチャーキャピタルであるアストラゼネカ-CICCファンドをリード・インベスターとする新しい資金調達で4000万ドルを調達したと発表しており、好材料視されている。今回の資金調達は、がん領域およびその他の疾患における標的タンパク質分解誘導剤の社内パイプラインの開発を支援するのが狙い。なお、同件によるジーエヌアイグループの連結業績に対する影響は軽微としている。

■LITALICO <7366>  2,782円  +246 円 (+9.7%)  11:30現在  東証プライム 上昇率4位
 LITALICO<7366>が大幅に6日続伸となっている。同社は8日取引終了後、24年3月期通期の連結業績予想を公表。営業利益の見通しを前期比20.2%増の37億5000万円としていることが好感されているようだ。売上高は同24.1%増の300億円を見込む。LITALICOワークス事業及びLITALICOジュニア事業は引き続き積極的に新規出店を行うほか、プラットフォーム事業は営業力を強化し契約事業所獲得ペースを加速させるとしている。

■F&LC <3563>  3,595円  +270 円 (+8.1%)  11:30現在  東証プライム 上昇率6位
 FOOD & LIFE COMPANIES<3563>が急伸した。この日、23年9月期第2四半期累計(22年10月~23年3月)の連結決算を発表した。売上収益は前年同期比2.2%増の1432億9800万円、最終利益は同35.1%減の36億2500万円だった。大幅な最終減益となったが、直近四半期の23年1~3月期では同34%の最終増益となった。業績の底入れを期待した買いを集めたようだ。第2四半期累計では、最終利益の進捗率は通期計画に対し約60%に上った。SNSで拡散された迷惑動画の影響が懸念されるなか、国内スシロー事業は減収減益となった。半面、海外スシロー事業は新規出店効果もあって、大幅な増収増益となった。

■川崎汽船 <9107>  3,420円  +235 円 (+7.4%)  11:30現在  東証プライム 上昇率8位
 川崎汽船<9107>が続伸した。8日の取引終了後、23年3月期の連結決算発表にあわせ、24年3月期の業績予想を開示した。売上高は前期比7.7%減の8700億円、経常利益は同81.2%減の1300億円、最終利益は同82.7%減の1200億円を計画する。年間配当も実質減配を見込むが、大幅減益と減配の見通しが公表されることに関してはある程度、株価には織り込まれていたようだ。一方、株主還元策を巡っては配当に加え、今期は最低500億円の追加還元を予定していることを明らかにし、これをポジティブ視した買いが集まったとみられている。コンテナ船市況は徐々に巡航速度に戻る過程にあるといい、影響を今期の業績予想に反映した。ドライバルク市況の軟化も見込む半面、自動車船事業は堅調に推移するとみて、営業利益は前期比7.8%増の850億円を見込む。想定為替レートは期中平均で1ドル=125円29銭とした。今期の年間配当は200円を予定。同社は昨年10月1日付で1対3の株式分割を実施した。前期の年間配当は、株式分割前の基準で1200円だった。

■キッセイ薬品工業 <4547>  2,897円  +166 円 (+6.1%)  11:30現在
 8日に決算を発表。「今期営業は黒字浮上、2円増配へ」が好感された。
 キッセイ薬品工業 <4547> [東証P] が5月8日大引け後(15:00)に決算を発表。23年3月期の連結営業損益は11.2億円の赤字(前の期は14億円の赤字)に赤字幅が縮小し、24年3月期は42億円の黒字に浮上する見通しとなった。
  ⇒⇒キッセイ薬品工業の詳しい業績推移表を見る
 同時に発表した「4.34%を上限に自社株買いを実施」も買い材料。
 発行済み株式数(自社株を除く)の4.34%にあたる200万株(金額で60億円)を上限に自社株買いを実施する。買い付け期間は5月10日から24年3月29日まで。また、6月12日付で250万株の自社株を消却する。

■サンワテクノス <8137>  2,079円  +113 円 (+5.8%)  11:30現在
 8日に発表した「4.52%を上限に自社株買いを実施」が買い材料。
 発行済み株式数(自社株を除く)の4.52%にあたる70万株(金額で10億円)を上限に自社株買いを実施する。買い付け期間は5月9日から10月31日まで。

■インソース <6200>  1,280円  +55 円 (+4.5%)  11:30現在
 インソース<6200>が急動意、マドを開けて一時129円高の1354円まで買われた。上値抵抗ラインの75日移動平均線に接触後、目先筋の売りで上げ幅を縮小したが、株価が緩んだ場面では買い向かう動きが活発で1300円台をキープしている。同社は民間企業や官公庁を対象に講師派遣型研修を軸とした人材サービスを展開する。民間の旺盛な需要を開拓して、足もとの業績は好調に推移している。8日取引終了後に発表した23年9月期上期(22年10月~23年3月)決算は、営業利益が前年同期比15.2%増の19億3000万円と2ケタ伸長を示した。これを評価する形で投資資金が流入した。

■三井海洋開発 <6269>  1,491円  +55 円 (+3.8%)  11:30現在
 三井海洋開発<6269>が4日ぶりに反発している。8日の取引終了後、南米のガイアナ・ウアルプロジェクト向けFPSO(浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備)のプロジェクトを正式受注したと発表しており、好材料視されている。今回受注したのは、FPSOのEPCI(設計から機器購入、建造、据付までの一括工事)業務及びオペレーション&メンテナンス業務で、エクソン・モービル<XOM>から受注した。なお、同プロジェクトでは、東洋エンジニアリング<6330>との合弁会社オフショア・フロンティア・ソリューションズ(OFS)がFPSOの設計から機器購入、建造を三井海洋から請け負うことになるとしている。

■TMN <5258>  1,395円  +32 円 (+2.4%)  11:30現在
 トランザクション・メディア・ネットワークス<5258>が上場来高値を更新した。8日の取引終了後、23年3月期の単体業績に関し、最終損益の黒字額がこれまでの見通しの3億9000万円から6億7200万円(前の期は3億8500万円の最終赤字)に上振れて着地したようだと発表。これを材料視した買いが集まったようだ。売上高は76億8100万円から78億3100万円(前の期比9.7%増)に上振れしたという。顧客のQR・バーコード決済取引高の増加に伴い、QR・バーコード精算手数料売上が増加した。繰延税金資産の計上も利益を押し上げる要因となった。同社は4月4日に東証グロース市場に新規上場した。

■INPEX <1605>  1,473円  +19 円 (+1.3%)  11:30現在
 INPEX<1605>や石油資源開発<1662>が高い。8日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の6月限が前週末比1.82ドル高の1バレル=73.16ドルに上昇した。先週末5日に発表された米4月雇用統計は堅調な内容となり、景気後退懸念が薄らいだことで、原油需要は底堅く推移するとの見方が浮上した。また、足もとでドルが下落したことで、ドル建てで取引される原油に値頃感からの買いが入っている。

■レーザーテック <6920>  18,155円  +200 円 (+1.1%)  11:30現在
 レーザーテック<6920>が反発。上昇率は小幅にとどまっているが、今月2日の取引時間中につけた安値1万7485円をターニングポイントに底値離脱の兆しも見せ始めている。売買代金はきょうもプライム市場で群を抜いた存在。前日の米国株市場では、画像処理半導体大手のエヌビディア<NVDA>が新高値をつけるなど半導体関連の一角が強さを発揮、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も小幅ながら続伸し5日移動平均線を上に抜けてきた。東京市場でも半導体関連セクターに吹く風向きは悪いものの、決算内容を横にらみに選別物色される流れに変わりつつあるようだ。レーザーテクについては今6月期の受注高見通しを大きく下方修正するなど、半導体メモリー需要の落ち込みによる影響を受けているが、株価はそれを織り込み既に大幅な調整を入れており、目先値ごろ感から買い向かう動きも観測される。ただ、個人投資家のナンピン買いが高水準で、信用買い残は直近データで514万株強とかつてない水準に膨らんでおり、株式需給面では上値の重さが否めない状況にある。

■東邦チタニウム <5727>  1,635円  -379 円 (-18.8%)  11:30現在  東証プライム 下落率トップ
 東邦チタニウム<5727>が急落している。8日の取引終了後に発表した24年3月期連結業績予想で、売上高832億円(前期比3.5%増)、営業利益46億円(同57.0%減)、純利益29億円(同61.4%減)と大幅営業減益を見込み、年間配当予想を前期比18円減の12円としていることが嫌気されている。航空機向けチタン需要の回復及びロシア製展伸材からの代替需要により、金属チタン事業の販売は引き続き堅調に推移すると想定しているものの、触媒事業及び化学品事業の販売は中国など海外の本格的な景気回復にまだ時間を要すると想定。また、金属チタン事業で製造コストの安い在庫の取り崩しなど、前期に顕在化した一過性の好転要因がなくなり、前期後半以降の製造コストの高い製品の払い出しが本格化することが利益を圧迫するという。なお、23年3月期決算は、売上高803億5100万円(前の期比44.7%増)、営業利益106億9300万円(同2.0倍)、純利益75億400万円(同2.0倍)だった。同時に、26年3月期に売上高1200億円、営業利益130億円を目指す中期経営計画を策定した。スポンジチタン設備(若松/茅ヶ崎工場)の一部改良による能力増強やコスト変動に連動した価格フォーミュラー化などに注力するとしている。

■リコー <7752>  1,042円  -90 円 (-8.0%)  11:30現在  東証プライム 下落率4位
 リコー<7752>が続急落した。8日の取引終了後、23年3月期の連結決算発表にあわせ、24年3月期の業績予想を開示し、最終利益が前期比8.0%減の500億円となる見通しを示した。最終減益の計画を嫌気した売りが膨らんだようだ。売上高は同5.4%増の2兆2500億円を見込む。商材供給の正常化と、オフィスサービス事業の成長加速などを見込む。半面、利益面では、前期に計上した資産売却益などの反動の影響が出るほか、想定レートを前期と比較し円高方向に設定したことも響く。年間配当は前期比2円増配の36円を予定する。23年3月期の連結決算は、売上高が前の期比21.4%増の2兆1341億8000万円、最終利益が同79.0%増の543億6700万円だった。

■ピアズ <7066>  1,370円  +300 円 (+28.0%) ストップ高買い気配   11:30現在
 ピアズ<7066>はストップ高カイ気配。8日の取引終了後に23年9月期業績予想の修正を発表。純利益を4億8000万~5億2200万円(前期1億100万円の赤字)とし、従来予想のレンジ(300万~6500万円)から大幅に引き上げたことが好感されている。非対面型で接客を行う「オンライン接客サービス」の需要が想定を上回り、オンライン接客による成約率向上など収益率が大幅に改善したことが寄与。また、イベントプロモーション案件の受託が回復傾向にあることや、子会社売却に伴う特別利益なども利益を押し上げる見通し。なお、売上高予想については従来の57億500万~70億8000万円(同37億9300万円)を据え置いた。

■セルシス <3663>  764円  +100 円 (+15.1%) ストップ高買い気配   11:30現在
 セルシス<3663>はストップ高カイ気配。イラスト制作ソフトを主力にデジタル機器向けソフト開発を手掛け、Web3分野を育成している。同社が8日取引終了後に発表した23年12月期第1四半期の決算は、営業利益が前年同期比20%増の5億4800万円と大幅な伸びを達成、今上期予想に対する進捗率は90%を超えた。これを材料視する形で投機資金が集中している。株価は4月下旬以降、650円近辺でのもみ合いを継続していたが、直近は出来高増勢のなか上値を慕う動きをみせていた。

●ストップ高銘柄
 ビューティ花壇 <3041>  414円  +80 円 (+24.0%) ストップ高   11:30現在
 フレアス <7062>  1,125円  +150 円 (+15.4%) ストップ高   11:30現在
 など、4銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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