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【市況】ダウ平均は小幅安 JPモルガンがファースト・リパブリックを買収=米国株後半

NY株式1日(NY時間15:45)
ダウ平均   34053.09(-45.07 -0.13%)
ナスダック   12210.31(-16.27 -0.13%)
CME日経平均先物 29320(大証終比:+160 +0.55%)

 NY時間の終盤に入ってダウ平均は小幅安で推移している。JPモルガン<JPM>が経営難に陥っている米地銀のファースト・リパブリック<FRC>を買収した。米連邦預金保険公社(FDIC)が実施した緊急入札にJPモルガンが落札した。JPモルガンは、ファースト・リパブリックの1039億ドル相当の預金すべてを引き受け、2291億ドル規模の資産の大半を取得する。預金のうち300億ドルは大手銀が3月に救済目的で注入したものが、JPモルガンはこの300億ドルは返還すると約束。

 市場からは「これで不確実性の一部が取り除かれた。預金者が引き継がれるという合意であり、そこにはある種の保証がある。これは市場にとって重要なことだ」と歓迎の声も聞かれる。なお、本日のファースト・リパブリック<FRC>株は取引中断となった。

 先週から大手IT・ハイテク株の決算が公表され、事前予想が大きく下方修正されていたこともあり、市場はポジティブな反応を示している。米株式市場も堅調に推移し、4月のダウ平均は月間で2.5%の上昇し、1月以来の月間最高値を記録。

 これまでのところ、S&P500企業の半数強が決算を発表し、79%以上が利益を約72%が売上高と利益それぞれの予想を上回った。いまのところ第1四半期は3.7%の減益に留まると見込まれている、3月末の予想では6.7%減だった。

 今週もファイザー<PFE>やAMD<AMD>、そして、4日にはアップル<AAPL>が予定されている。

 そして、今週はFOMCが予定。市場もそれを通過までは方向感のない展開も想定されそうだ。0.25%ポイントの利上げは確実視されているものの、パウエルFRB議長が利上げ停止の可能性を強調するかどうかが注目される。しかし、足元の経済指標からは、その可能性は低そうだ。市場の弱気なストラテジストからは、米株式市場はFOMCにネガティブな反応も警戒されるとの指摘も出ている。日本時間の4日未明に発表。

 眼疾患のバイオ医薬品を手掛けるアイヴェリック・バイオ<ISEE>が大幅高。日本のアステラス製薬<4503>が約59億ドル(約8046億円)で全株を取得することで合意した。

 英サッカークラブのマンチェスター・ユナイテッド<MANU>が下落。同クラブの売却を巡り、先週末に入札の期限を迎え、オーナーのグレイザー家の決断が迫る中、きょうの同社株は下落。

 データベース管理のテラデータ<TDC>が上昇。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げ、目標株価を62ドルとした。先週末終値よりも60%高い水準。

 クルーズのノルウェージャン・クルーズライン<NCLH>が決算を受け上昇。ガイダンスも公表し、第2四半期の1株利益は黒字回復を見込んでいるほか、通期の1株利益の見通しを上方修正した。

 半導体のオン・セミコンダクター<ON>が決算を受け続伸。自動車や産業向けの需要が堅調だった。

JPモルガン<JPM> 141.26(+3.02 +2.18%)
ファースト・リパブリック<FRC> 取引中断
アイヴェリック<ISEE> 38.00(+5.11 +15.54%)
マンチェスター・ユナイテッド<MANU> 19.22(-0.83 -4.14%)
テラデータ<TDC> 41.06(+2.35 +6.07%)
ノルウェージャン<NCLH> 14.51(+1.16 +8.69%)
オン・セミコンダクター<ON> 78.54(+6.58 +9.14%)

アップル<AAPL> 169.50(-0.18 -0.11%)
マイクロソフト<MSFT> 305.40(-1.86 -0.61%)
アマゾン<AMZN> 102.16(-3.29 -3.12%)
アルファベットC<GOOG> 107.75(-0.48 -0.44%)
テスラ<TSLA> 161.49(-2.82 -1.72%)
メタ・プラットフォームズ<META> 242.66(+2.34 +0.98%)
AMD<AMD> 89.95(+0.58 +0.65%)
エヌビディア<NVDA> 288.99(+11.50 +4.14%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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