市場ニュース

戻る
 

【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:いなげや、雪印メグ、大林組

いなげや <日足> 「株探」多機能チャートより
■いなげや <8182>  1,607円  +300 円 (+23.0%) ストップ高買い気配   11:30現在  東証プライム 上昇率トップ
 いなげや<8182>がストップ高カイ気配。25日の取引終了後、同社をイオン<8267>が連結子会社化したうえで、いなげやをイオン傘下で「マルエツ」などを展開するユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス<3222>と経営統合すると発表した。イオンは今年11月をメドに、いなげやの議決権の51%に相当する株式数を取得の上限とし、連結子会社化のための手続きを実施する。具体的な手法は今後、協議のうえで決定するとしているが、株式市場ではいなげやによる第三者割当増資や、イオンによるTOB(株式公開買い付け)の実施などが想定されているようだ。いなげや株に対しては、USMHとの経営統合に向けた手続きを含め、同社に対するTOB価格などへの思惑から、買いが集まったとみられている。イオンにとって、いなげやは17.01%を保有する関連会社。USMHは53.59%を保有する連結子会社となっている。USMHとの経営統合後、いなげやはUSMHの完全子会社化となる予定。経営統合が成立した場合、いなげやは所定の手続きを経て上場廃止となる見込みという。3社はプライベートブランド(PB)商品である「トップバリュ」の導入拡大や、商品の共同調達、地域の客層に合わせた店舗展開などを進める。

■コメリ <8218>  3,175円  +211 円 (+7.1%)  11:30現在  東証プライム 上昇率6位
 コメリ<8218>が続急伸。3000円台の大台に乗せた後も上げ幅を拡大し、年初来高値を更新した。25日の取引終了後、23年3月期の連結決算発表とともに、24年3月期の業績予想を開示した。今期の売上高は前期比1.7%増の3860億円、最終利益は同1.2%増の173億円を見込む。加えて、増配の見通しと自社株買いの実施を発表しており、好感されたようだ。今期は「パワー」で7店舗、「PRO」で2店舗、「ハード&グリーン」で32店舗の新規出店を計画。既存店の改装計画の規模は約10万坪としている。年間配当は前期比2円増配の52円を予定。自社株買いについては、取得総数90万株(自己株式を除く発行済み株式総数の1.83%)、取得総額27億円を上限とする。取得期間は4月26日から7月21日まで。

■雪印メグミルク <2270>  1,911円  +89 円 (+4.9%)  11:30現在  東証プライム 上昇率9位
 雪印メグミルク<2270>が5連騰で年初来高値を更新した。25日の取引終了後、23年3月期の連結業績に関し、売上高が計画の5800億円から5840億円(前の期比4.6%増)に、最終利益が85億円から91億円(同24.6%減)にそれぞれ上振れて着地したようだと発表。これを好感した買いが集まったようだ。原材料価格やエネルギー価格の上昇幅が想定よりも下回ったという。配当予想は変更しない。

■明星工業 <1976>  951円  +40 円 (+4.4%)  11:30現在
 明星工業<1976>は地合い悪のなか買い優勢のスタートとなった。同社は熱絶縁工事に強みを持つ建設工事会社で、LNG工事では国内首位の実績を持つ。高水準の受注残を武器に足もとの収益が急拡大している。25日取引終了後、23年3月期業績予想の修正を発表、営業利益は従来予想の56億円から68億円(前の期比27%増)に大幅増額した。また、好業績を背景に株主還元も強化し、年間配当は従来計画の28円から36円(前の期実績は30円)に大幅上乗せすることも併せて発表した。配当利回りは前日終値換算で4%近くに達し、配当利回りの高さが強く意識される状況となっており、収益上方修正と配当増額を材料視する買いを引き寄せている。

■大林組 <1802>  1,087円  +38 円 (+3.6%)  11:30現在
 大林組<1802>は5日続伸と全般地合い悪の中で気を吐いている。きょうは4%を超える上昇で1100円近辺まで上値を伸ばした。英ファンドでアクティビストのシルチェスター・インターナショナル・インベスターズが25日、大林組に対して6月に行われる株主総会の議題として12円の特別配当を提案したこと伝わった、これが株価の刺激材料となっている。同社のPBRは0.8倍前後で解散価値を2割程度下回っており、東証が改善要請を出しているPBR1倍割れ銘柄の一角に属する。株主還元強化は低PBR是正の有力な対策となり得るだけに思惑を呼んでいる。同社株だけでなく、ゼネコン各社はPBR1倍割れが目立つ状況にあるが、シルチェスターは他にも国内ゼネコンの大株主に名を連ねていることもあって、建設セクターの一角に買いが波及している。

■キヤノンMJ <8060>  3,265円  +105 円 (+3.3%)  11:30現在
 キヤノンマーケティングジャパン<8060>が反発し、年初来高値を更新した。同社は25日取引終了後、23年12月期第1四半期(1~3月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比3.3%増の152億8500万円となり、通期計画500億円に対する進捗率が30%超に達していることが好感されているようだ。売上高は同5.0%増の1548億2500万円で着地。企業の積極的なIT投資を背景としたSIサービスやITインフラサービスの売り上げ拡大に加え、オフィス複合機の供給回復やレンズ交換式デジタルカメラの新製品が好調に推移したことが寄与した。なお、通期業績予想については従来計画を据え置いている。

■藤田観光 <9722>  3,600円  +100 円 (+2.9%)  11:30現在
 藤田観光<9722>が3連騰で連日の年初来高値更新となったほか、京都ホテル<9723>が急反発、共立メンテナンス<9616>、ベルーナ<9997>、ABホテル<6565>などホテル関連株の上値指向が鮮明だ。前日の欧米株市場では金融株やハイテク株が売り込まれており、その流れが東京市場にも波及しているが、内需系の消費関連銘柄はインバウンド需要の追い風が株価にプラスに働いている。特に、モノ消費よりもコト消費に対する訪日客のニーズの強さが浮き彫りとなっている。そうしたなか、宿泊施設の需要が爆発的に伸びており、単価上昇傾向も著しいことから、ホテル関連株への投資資金流入が加速する状況となっている。

■アイル <3854>  2,588円  +59 円 (+2.3%)  11:30現在
 アイル<3854>が4日続伸している。25日の取引終了後、販売・在庫・生産管理システム「アラジンオフィス」などのサービスが、経済産業省の「IT導入補助金2023」制度における対象ITツールとして認定されたと発表しており、好材料視されている。IT導入補助金は中小企業・小規模事業者などを対象に、自社の課題・ニーズに合ったITツールを導入する経費の一部を補助する制度。今回の採択を受けて、中小企業や小規模事業者が「アラジンオフィス」などを導入しやすくなり、需要増につながることが期待されている。

■ラウンドワン <4680>  584円  +11 円 (+1.9%)  11:30現在
 ラウンドワン<4680>が全体地合い悪の間隙を縫って3連騰、連日の年初来高値更新と気を吐いている。ボウリングやカラオケ、ゲームなど複合アミューズメント施設を展開するが、リオープン(経済再開)によるレジャー需要の復活に加え、訪日外国人観光客急増に伴うインバウンド特需が収益環境に強い追い風をもたらしている。今週末から最大9連休となるゴールデンウィークに突入することで、全国で遊戯施設を展開する同社にとって集客増が期待できる状況にあり、株価上昇を後押ししている。足もとの業績も回復色が著しく、23年3月期営業損益は158億5300万円(前の期は17億2600万円の赤字)と様変わりが予想され、これは12年3月期以来11期ぶりの高水準となる。

■サンリオ <8136>  6,320円  +90 円 (+1.4%)  11:30現在
 サンリオ<8136>が高い。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は25日、同社株の目標株価を4020円から6450円に引き上げた。レーティングの「ニュートラル」は継続した。同証券では、23年3月期から27年3月期にかけての業績予想を上方修正した。具体的には23年3月期連結営業利益は従来予想の73億円を129億円(会社計画129億円)、24年3月期の同利益は115億円から188億円に見直した。この要因として、(1)世界的な大人・オタク文化や推し活(おしかつ)の浸透からキャラクター需要拡大に加え様々な施策による多数の自社キャラクター認知度の向上から物販及びライセンスの売上拡大(2)全社的な構造改革による採算性・効率性の向上効果――を指摘。特に、構造改革効果の本格的な発現は24年3月期以降になるとみている。

■富士ソフト <9749>  7,960円  +40 円 (+0.5%)  11:30現在
 富士ソフト<9749>が3日続伸している。25日の取引終了後、6月30日を基準日として1株を2株に株式分割すると発表したことが好感されている。投資単位当たりの金額を引き下げ、株式の流動性の向上と投資家層の更なる拡大を図ることが目的という。効力発生日は7月1日。

■ispace <9348>  1,590円  -400 円 (-20.1%) ストップ安売り気配   11:30現在
 ispace<9348>がウリ気配。民間企業として世界初となる月面着陸を予定していた同社だが、26日朝、月着陸船との通信の回復が見込まれないとして、完了が困難と判断したと発表した。これを嫌気した売り注文が殺到している。同社によると、月着陸船は月面に対し垂直状態になったことを確認したものの、着陸予定時刻を過ぎても、着陸を示すデータの確認には至らなかった。急速な降下速度の上昇などから、「最終的に月面へハードランディングした可能性が高い」との見方を示している。

■シマノ <7309>  20,380円  -2,255 円 (-10.0%)  11:30現在  東証プライム 下落率トップ
 シマノ<7309>は大幅安。25日の取引終了後に23年12月期業績予想の下方修正を発表。売上高を5000億円から4600億円(前期比26.9%減)へ、営業利益を1050億円から830億円(同50.9%減)へ引き下げており、これを嫌気した売りが出ている。第1四半期の市場在庫が高い水準にあり、需給調整に伴い注文の見直しが進んでいる現時点の動向を踏まえ通期予想を見直した。同時に発表した第1四半期(1~3月)決算は、売上高が1260億7100万円(前年同期比12.5%減)、営業利益が280億900万円(同26.4%減)だった。あわせて、上限70万株の自社株取得枠設定と、70万100株の自社株消却を発表している。

■大阪ソーダ <4046>  4,310円  -440 円 (-9.3%)  11:30現在  東証プライム 下落率2位
 大阪ソーダ<4046>が続急落した。25日の取引終了後、岡山県倉敷市にある水島工場の製造設備の不具合に伴い、一部製品の生産を停止中だと発表した。業績へのネガティブな影響を懸念した売りが優勢となったようだ。停止しているのはアリルクロライドの製造設備。3月上旬からの定期修理を経て同月下旬に稼働再開した後、4月4日にプラントの主要機器に不具合が確認された。現在、メーカーと共同で原因究明などを進めているが、稼働再開に時間を要することが見込まれるという。業績への具体的な影響については判明次第、公表するとしている。同社のホームページによると、アリルクロライドは化学薬品や合成樹脂の製造に使用される。自動車や電子産業に必要なエポキシ樹脂を製造するためのエピクロルヒドリンの主原料としても用いられているという。

■KOA <6999>  1,635円  -95 円 (-5.5%)  11:30現在  東証プライム 下落率7位
 KOA<6999>は大きく売られ年初来安値を更新。25日の取引終了後に24年3月期業績予想を発表。売上高を前期比4.2%減の719億円、営業利益を同34.5%減の67億円とし、好調だった前期から一転減収減益となる見通しを示したことが嫌気されている。配当予想は前期比据え置きの50円を見込む。同時に発表した23年3月期決算は、売上高が前の期比15.6%増の750億7200万円、営業利益が同78.7%増の102億2200万円だった。中国や米国を中心に自動車向けが増加したほか、為替の円安影響が業績を押し上げた。

■ジオコード <7357>  910円  +150 円 (+19.7%) ストップ高買い気配   11:30現在
 ジオコード<7357>がストップ高の水準となる前日比150円高の910円でカイ気配となっている。26日、ヘッドウォータース<4011>とのチャットGPTの活用における連携開始を発表。これを手掛かり視した買いが集まったようだ。チャットGPTの活用支援サービスで培ったヘッドウォの技術力をもとに同社の支援を受け、ジオコードはクラウド営業支援ツール「ネクストSFA」や、チャットGPTを活用した新たなサービスの研究開発を進めるという。

●ストップ高銘柄
 TBグループ <6775>  249円  +50 円 (+25.1%) ストップ高   11:30現在
 ファンデリー <3137>  422円  +80 円 (+23.4%) ストップ高   11:30現在
 アクアライン <6173>  604円  +100 円 (+19.8%) ストップ高   11:30現在
 ELEMENTS <5246>  1,130円  +150 円 (+15.3%) ストップ高   11:30現在
 など、6銘柄

●ストップ安銘柄
 ティムス <4891>  394円  -80 円 (-16.9%) ストップ安売り気配   11:30現在
 アジア開発キャピタル <9318>  1円  0 円 (0.0%) ストップ安売り気配   11:30現在
 など、3銘柄

株探ニュース

株探からのお知らせ

    日経平均