市場ニュース

戻る
 

【市況】株価指数先物【引け後コメント】 アルゴ発動には要注意だが、バフェット効果継続で押し目狙いのスタンスに


大阪6月限
日経225先物 28090 +150 (+0.53%)
TOPIX先物 2007.0 +14.0 (+0.70%)

 日経225先物(6月限)は前日比150円高の2万8090円で取引を終了。寄り付きは2万8030円と、シカゴ日経平均先物清算値(2万8025円)にサヤ寄せする格好から上昇して始まった。現物の寄り付き直後に2万7980円まで利食いに押される場面があったが、押し目狙いのロングにより2万8050円辺りに位置するボリンジャーバンドの+1σを捉え、前場終盤には2万8100円まで買われた。3月の米消費者物価指数(CPI)の発表を控え、後場はこう着感が強まったが、2万8070円~2万8100円処で推移し、終盤には2万8120円と日中高値を更新する場面も見られた。

 日経225先物は前場中盤にボリンジャーバンドの+1σ水準を上放れ、その後は狭いレンジながらも、+1σを上回る値動きが続いた。昨日のバフェット氏の発言によって本日も商社株が買われており、割安な銘柄への物色も見られていた。また、為替市場では一時1ドル=134円台に乗せるなど円安に振れるなかで輸出関連の一角も買われており、押し目狙いのロングが入りやすかったと考えられる。

 とはいえ、米CPIの発表を控えるなかでポジションを大きく傾けているとは考えづらく、CPIの結果を受けた米国市場の反応に改めて影響を受けよう。なお、ゴールドマン・サックスのリポートでは、前年同月比のCPIの上昇率が6%を上回った場合には、S&P500は少なくとも2%下落すると予想。ただし、コンセンサスの5.1%以下だった場合には上昇する可能性が高いとみているようだ。ナイトセッションではこの辺りを意識する形での、アルゴ発動には注意しておきたい。

 ただし、5月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での0.25%の追加利上げは相当織り込まれていると考えられ、アク抜けも意識されそうである。アルゴ発動による下へのバイアスが強まる局面では、25日移動平均線が位置する2万7560円辺りを警戒しつつも、押し目狙いのロングでの対応となりそうだ。

 NT倍率は先物中心限月で13.99倍だった。3月半ば以降は14.00倍を挟んだレンジ推移を継続しており、足もとでは切り上がる25日線水準が支持線として意識されている。本日はファーストリテイリング <9983> [東証P]が日経平均型の重荷となったが、年初来高値更新後の反動といったところである。また、売り先行で始まった東京エレクトロン <8035> [東証P]やアドバンテスト <6857> [東証P]は、その後プラスに転じており、リバランスとはいえNTロングでのスプレッド狙いも意識しておきたい。

 手口面では、日経225先物はABNアムロが2100枚、野村が440枚、ソジェンが430枚程度の売り越しに対して、ドイツが900枚、BofAが850枚、バークレイズが840枚、モルガンSが490枚程度の買い越しだった。TOPIX先物はBNPパリバが1170枚、野村が890枚、ABNアムロが790枚程度の売り越しに対して、ドイツが2140枚、ゴールドマンが1600枚程度の買い越しだった。

株探ニュース

株探からのお知らせ

    日経平均