日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
11日の東京株式市場は主力株をはじめ幅広い銘柄にリスクを取る動きが優勢となり、日経平均株価は2万7000円台後半で強調展開が続きそうだ。前日の米国株市場では朝方はNYダウ、ナスダック総合株価指数ともに安く始まったが、NYダウはその後急速に戻り足となり、午後の取引ではほぼプラス圏で推移し、結局100ドルあまりの上昇で着地した。ナスダック指数も同じく寄り後は下げ幅を縮小する動きをみせたが、プラス圏には戻せずわずかに安く引けている。前週末発表の3月の米雇用統計が想定の範囲だったとはいえ労働市場の底堅さが示され、次回FOMCではFRBが0.25%の利上げを行うとの見方が強まった。朝方はこれが警戒されたが、その後は米景気後退懸念が和らいだことをポジティブ視する買いが優勢となった。東京市場では、前週に日経平均が米経済の先行きに対する警戒ムードを背景に大きく下値を試す展開を強いられたが、週末に下げ止まる動きをみせ、週明けの取引でも上値指向を継続した。しかし、今のところ上げ幅は限定的であり、米国株の頑強な値動きを確認してきょうもリスク選好の地合いが想定される。外国為替市場で急速な円安が進んでいることも、ハイテクや自動車株などを中心に追い風材料となりやすい。
10日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比101ドル23セント高の3万3586ドル52セントと3日続伸。ナスダック総合株価指数は同3.602ポイント安の1万2084.355だった。
日程面では、きょうは2月の工作機械受注額、5年物国債の入札など。海外では3月の中国消費者物価指数(CPI)・中国生産者物価指数(PPI)、韓国中銀の金融政策発表、2月のユーロ圏小売売上高など。
出所:
MINKABU PRESS