【通貨】今日の為替市場ポイント:米国株高を意識して円買い縮小の可能性
30日のドル・円は、東京市場では132円86銭から132円21銭まで下落。欧米市場では132円97銭まで買われた後、132円32銭まで反落し、132円70銭で取引終了。本日31日のドル・円は主に132円台で推移か。米国株高を意識してリスク回避的な円買いは縮小する可能性がある。
ドイツ連邦統計庁が3月30日発表した3月消費者物価指数(速報値)は、前年比+7.4%と2月実績を下回った。EU(欧州連合)基準では前年比+7.8%。エネルギー価格の下落を背景にドイツのインフレ率は鈍化したが、市場予想を上回っているため、欧州中央銀行(ECB)は次回開催の理事会で追加利上げを決定する可能性が高まった。ラガルド総裁は前回の理事会後に行われた会見で「インフレは若干改善されているが、インフレ見通しが確認できる状況ではない」との見方を伝えている。ユーロ圏のインフレ率は低下しつつあるが、現行とあまり変わらない水準でインフレ率が下げ止まる可能性は残されている。そのため、相応の理由がない限り、次回のECB理事会で政策金利の据え置きが決定される可能性は低いとみられる。
《CS》
提供:フィスコ