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【市況】【↓】日経平均 大引け| 4日ぶり反落、欧米株高も配当落ちでマイナス圏 (3月30日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  27827.89
高値  27876.38(09:06)
安値  27630.55(12:30)
大引け 27782.93(前日比 -100.85 、 -0.36% )

売買高  12億7527万株 (東証プライム概算)
売買代金  2兆9680億円 (東証プライム概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は4日ぶり反落、配当権利落ちの影響受ける
 2.前日の欧米株全面高を受け、個別にはリスクを取る動きも
 3.米国でSOX指数の上昇顕著、東京市場でも半導体株に買い
 4.配当再投資の買いで後場下げ渋り、実質的にはプラス引け
 5.全体売買代金は配当再投資に伴い2兆9000億円台と高水準

■東京市場概況

 前日の米国市場では、NYダウは前日比323ドル高と反発した。金融システム不安後退や長期金利の上昇一服で消費関連株や金融株を中心に買いが優勢となった。

 東京市場では、前日の欧米株市場がほぼ全面高に買われたことでリスクを取る動きがみられたが、日経平均株価は配当権利落ちの影響によりマイナス圏で着地した。

 30日の東京市場は、日経平均が終始マイナス圏で推移した。配当権利落ち分が257円程度と試算されており、その影響で下値を試す展開となった。ただ、後場終盤は配当再投資の買いなどが観測されるなか、下げ幅を急速に縮小させ、結局大引け時点で100円安にとどめた。実質的にはプラス圏で引けた格好となっている。前日の米国株市場ではインテル<INTC>やマイクロンテクノロジー<MU>など半導体セクターの主力株が大幅高に買われ、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)の上昇も顕著だった。これを受けて、東京市場でも半導体関連の一角に買いが優勢となり全体相場を支えた。プライム市場の売買代金は3兆円には届かなかったが、2兆9000億円台と高水準だった。

 個別では、商船三井<9104>や川崎汽船<9107>などが軟調なほか、ソフトバンクグループ<9984>も売りに押された。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクが安く、日本製鉄<5401>など鉄鋼株も冴えない。ゼンショーホールディングス<7550>が大幅安、有沢製作所<5208>なども安い。ジャフコ グループ<8595>も値を下げた。
 半面、断トツの売買代金をこなしたレーザーテック<6920>が上昇したほか、ソニーグループ<6758>なども堅調。ファーストリテイリング<9983>がしっかり、オリエンタルランド<4661>も上値を追った。第一三共<4568>も買われた。サムコ<6387>は一時値幅制限いっぱいに買われ、値上がり率トップとなった。藤倉コンポジット<5121>、ワイエイシイホールディングス<6298>、円谷フィールズホールディングス<2767>、イビデン<4062>なども高い。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983>、第一三共 <4568>、ソニーG <6758>、ダイキン <6367>、HOYA <7741>。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約63円。うち35円はファストリ1銘柄によるもの。
 日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はSBG <9984>、KDDI <9433>、リクルート <6098>、東エレク <8035>、信越化 <4063>。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約64円。

 東証33業種のうち上昇は5業種。上昇率の上位5業種は(1)ゴム製品、(2)精密機器、(3)空運業、(4)電気機器、(5)電気・ガス業。一方、下落率の上位5業種は(1)石油石炭製品、(2)証券商品先物、(3)その他金融業、(4)水産・農林業、(5)海運業。

■個別材料株

△フロンテオ <2158> [東証G]
 搭載AIエンジン改良版「KIBIT XAMINER」の提供開始。
△イビデン <4062> [東証P]
 インテルの新製品計画で業績好影響を期待。
△フレクト <4414> [東証G]
 米オクタ社とパートナー契約を締結。
△メドレックス <4586> [東証G]
 神経疼痛治療薬MRX-5LBTで米FDAに新薬承認申請書再提出。
△藤コンポ <5121> [東証P]
 残存する第1回新株予約権の取得を発表。
△ワイエイシイ <6298> [東証P]
 業績高成長続きパワー半導体分野での活躍に期待。
△サムコ <6387> [東証P]
 薄膜形成分野のニッチトップ企業としての将来性を評価。
△レーザーテク <6920> [東証P]
 インテル<INTC>やマイクロンテクノロジー<MU>の大幅高が刺激。
△アールシー <7837> [東証S]
 固定資産譲渡と借入金返済を発表。
△マイクロ波 <9227> [東証G]
 核融合発電に用いるベリリウム鉱石の溶解成功を材料視。

▼坪田ラボ <4890> [東証G]
 23年3月期の営業利益予想を下方修正。
▼東京衡機 <7719> [東証S]
 東証が特設注意市場銘柄に指定。


 東証プライムの値上がり率上位10傑は(1)サムコ <6387>、(2)ロボホーム <1435>、(3)藤コンポ <5121>、(4)タツモ <6266>、(5)レオパレス <8848>、(6)アーレスティ <5852>、(7)ワイエイシイ <6298>、(8)円谷フィHD <2767>、(9)アルトナー <2163>、(10)イビデン <4062>。
 値下がり率上位10傑は(1)東洋証券 <8614>、(2)リソル <5261>、(3)ゼンショHD <7550>、(4)ライドオンE <6082>、(5)テンポイノベ <3484>、(6)有沢製 <5208>、(7)フォーラムE <7088>、(8)ジャフコG <8595>、(9)原田工業 <6904>、(10)日本トリム <6788>。

【大引け】

 日経平均は前日比100.85円(0.36%)安の2万7782.93円。TOPIXは前日比12.16(0.61%)安の1983.32。出来高は概算で12億7527万株。東証プライムの値上がり銘柄数は517、値下がり銘柄数は1258となった。東証マザーズ指数は747.46ポイント(0.99ポイント高)。

[2023年3月30日]


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