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【市況】【↓】日経平均 大引け| 続落、米金融機関の破綻受け2万8000円割れ (3月13日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  27886.21
高値  27906.97(09:03)
安値  27631.53(10:15)
大引け 27832.96(前日比 -311.01 、 -1.11% )

売買高  14億7769万株 (東証プライム概算)
売買代金  3兆1285億円 (東証プライム概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は続落、一時は500円を超える下げ
 2.SVBの経営破綻を受け、リスク回避ムード高まる
 3.円高進行は警戒材料も、海運や半導体の一角高い
 4.値下がり銘柄数1600超、全体の9割が下げる展開
 5.メガバンクが売買代金上位占めるも、株価は軟調

■東京市場概況

 前週末の米国市場ではNYダウは前日比345ドル安と4日続落した。米シリコンバレーバンクの経営破綻を受けリスク回避の売りが優勢となった。

 週明けの東京市場では、終始売り優勢の地合い。日経平均株価は一時500円を超える下げとなったが、その後は下げ渋る展開となった。

 13日の東京市場は、リスクオフ一色の展開だった。前週末の欧米株市場が全面安となり、米国株市場ではNYダウが4日続落で下げ幅も大きく、投資家心理が悪化した。米中堅金融のSVB(シリコンバレーバンク)が経営破綻したことなどを受け、米国では市場のセンチメントが急速に悪化し、東京市場にも波及した。銀行株が広範囲に売られたほか、為替の円高進行を受けて自動車株など輸出セクターの一角に売りがかさんだ。一方、海運株が頑強だったほか、半導体関連の一角なども買われ、全体相場を下支えした。値下がり銘柄数は1600を上回り、プライム市場の約9割の銘柄が下落する展開となっているが、前引け時点と比べれば、プラス転換した銘柄も多い。売買代金は高水準で3兆円台乗せとなった。

 個別では、売買代金トップとなった三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>をはじめ、同3位の三井住友フィナンシャルグループ<8316>などメガバンクの下げが目立つ。ソフトバンクグループ<9984>が軟調なほか、三菱重工業<7011>やSMC<6273>、日本電産<6594>なども安い。ハブ<3030>が値下がり率トップに売られ、シルバーライフ<9262>も急落、エイチーム<3662>も大きく水準を切り下げた。千葉興業銀行<8337>など地銀株も安いものが目立つ。
 半面、レーザーテック<6920>が堅調、商船三井<9104>など海運大手も上昇した。ソシオネクスト<6526>も高い。トビラシステムズ<4441>がストップ高に買われ、トーホー<8142>、フリービット<3843>も値を飛ばした。サムコ<6387>が大幅高、良品計画<7453>の上げも目立つ。ニトリホールディングス<9843>も買いを集めた。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983>、エムスリー <2413>、花王 <4452>、川崎汽 <9107>、商船三井 <9104>。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約21円。うち12円はファストリ1銘柄によるもの。
 日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はSBG <9984>、ファナック <6954>、東エレク <8035>、ダイキン <6367>、KDDI <9433>。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約70円。

 東証33業種のうち上昇は海運業、鉱業の2業種のみ。下落率の小さかった上位5業種は(1)陸運業、(2)小売業、(3)空運業、(4)石油石炭製品、(5)情報・通信業。一方、下落率の大きかった5業種は(1)銀行業、(2)保険業、(3)証券商品先物、(4)パルプ・紙、(5)その他金融業。

■個別材料株

△フリービット <3843> [東証P]
 23年4月期営業利益予想を上方修正。
△ユークス <4334> [東証S]
 24年1月期営業7割増益見通しで株主還元も積極化。
△トビラシステ <4441> [東証P]
 第1四半期好決算受けて見直し買い活発化。
△メディアS <4824> [東証G]
 23年7月期営業利益予想を上方修正。
△日本色材 <4920> [東証S]
 本日からマスク着用緩和で物色向かう。
△良品計画 <7453> [東証P]
 2月の中国既存店売上高が2ヵ月連続で前年上回る
△セルシード <7776> [東証G]
 医療用細胞シートの将来性を期待。
△トーホー <8142> [東証P]
 今1月期は最終99%増益・増配を計画。
△精養軒 <9734> [東証S]
 上場廃止後に1株1200円でスクイーズアウトへ。
△ワットマン <9927> [東証S]
 1株から4株への株式分割と配当予想の増額修正。

▼エッジテクノ <4268> [東証G]
 今期下方修正を嫌気。
▼三菱UFJ <8306> [東証P]
 SVB破綻受け流動性リスクなど警戒。


 東証プライムの値上がり率上位10傑は(1)トビラシステ <4441>、(2)トーホー <8142>、(3)フリービット <3843>、(4)冨士ダイス <6167>、(5)鎌倉新書 <6184>、(6)メドレー <4480>、(7)サムコ <6387>、(8)セレス <3696>、(9)良品計画 <7453>、(10)ギフトHD <9279>。
 値下がり率上位10傑は(1)ハブ <3030>、(2)シルバライフ <9262>、(3)日医工 <4541>、(4)シーイーシー <9692>、(5)エイチーム <3662>、(6)ミズノ <8022>、(7)三菱自 <7211>、(8)千葉興 <8337>、(9)ミツバ <7280>、(10)北越コーポ <3865>。

【大引け】

 日経平均は前日比311.01円(1.11%)安の2万7832.96円。TOPIXは前日比30.59(1.51%)安の2000.99。出来高は概算で14億7769万株。東証プライムの値上がり銘柄数は171、値下がり銘柄数は1639となった。東証マザーズ指数は755.84ポイント(6.35ポイント安)。

[2023年3月13日]


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