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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:大日印、エネチェンジ、積水ハウス

大日印 <日足> 「株探」多機能チャートより
■VIX短先物 <1552>  1,317円  +147 円 (+12.6%)  11:30現在
 国際のETF VIX短期先物指数<1552>が大幅高。同ETFは「恐怖指数」と称される米VIX指数とリンクしており、米国市場の波乱時に上昇する特性を持つ。9日のニューヨーク市場では、銀行・金融サービス持ち株会社のSVBファイナンシャルグループ<SIVB>が急落するなか銀行株などが値を下げNYダウは543ドル安と下落した。これを受け、同日の米VIX指数は前日に比べ3.50(18.32%)ポイント高の22.61に急上昇した。この流れのなか、東京市場でVIX短先物は値を上げている。

■大日本印刷 <7912>  4,080円  +290 円 (+7.7%)  11:30現在  東証プライム 上昇率2位
 大日本印刷<7912>は急伸。9日の取引終了後、取得総数4000万株(自己株式を除く発行済み株式総数の15.05%)、取得総額1000億円を上限とする自社株買いを実施すると発表した。更に、23年度から始まる3カ年の新たな中期経営計画の骨子についても公表した。営業利益を1300億円以上、自己資本1兆円、ROE(自己資本利益率)10%とする目標。加えて、政策保有株式を純資産の10%未満に縮減するとともに、資本効率向上に向け3000億円の自己株式取得を計画し、PBR(株価純資産倍率)1.0倍の早期達成を目指す。これらの施策を評価した買いが集まったようだ。また、同社は自己株式の消却についても発表した。消却前の発行済み株式総数の7.88%に相当する2500万株を23年3月20日に消却する予定としている。

■プレミアムW <2588>  2,632円  +183 円 (+7.5%)  11:30現在
 9日に業績修正を発表。「今期配当を38円増額修正」が好感された。
 プレミアムウォーターホールディングス <2588> [東証S] が3月9日大引け後(15:00)に配当修正を発表。23年3月期の年間配当を従来計画の22円→60円(前期は20円)に大幅増額修正した。
  ⇒⇒プレミアムWの詳しい業績推移表を見る

■菱洋エレクトロ <8068>  2,733円  +181 円 (+7.1%)  11:30現在  東証プライム 上昇率3位
 菱洋エレクトロ<8068>は5連騰で昨年来高値を更新した。9日の取引終了後、23年1月期の連結決算発表にあわせ、24年1月期の業績予想を開示した。売上高は前期比7.6%減の1200億円を見込むものの、最終利益は同79.9%増の55億円を計画する。年間配当は同10円増配の120円とする予定。大幅増益と増配の見通しを好感した買いが集まったようだ。ICT分野における大口案件の終息の影響などを見込み、今期は減収となる見込み。一方、リョーサン<8140>の株式を追加取得して持ち分法適用関連会社とすることに伴い、負ののれん発生益の暫定額31億円を営業外収益として業績予想に織り込む。持ち分法投資損益に関しては、影響額は現在精査中という。追加取得によりリョーサンに対する菱洋エレクの議決権所有比率は18.71%から20.08%に上昇する。三菱UFJ銀行と三井住友銀行から市場外での相対取引により株式を取得する。

■伊勢化学工業 <4107>  7,820円  +460 円 (+6.3%)  11:30現在
 伊勢化学工業<4107>が急伸し、昨年来高値を更新した。ロシア軍が9日、ウクライナに対し大規模なミサイル攻撃を行った。ザポリージャ原発は送電線の切断により、一時外部電源の供給を失う事態に陥ったという。原発事故と放射性物質の拡散リスクの高まりが危惧されるなかにあって、株式市場では甲状腺がんの予防が期待される安定ヨウ素剤の需要を巡る思惑が台頭。ヨウ素製造会社の同社の株価を浮上させる要因となったようだ。

■北越コーポレーション <3865>  894円  +41 円 (+4.8%)  11:30現在  東証プライム 上昇率8位
 北越コーポレーション<3865>が買われ、昨年来高値を更新した。9日の取引終了後、香港の投資ファンド、オアシス・マネジメントが同社株を買い増ししていたことが判明した。これを思惑視した買いが集まったようだ。9日に財務省に提出された変更報告書によると、オアシスの保有比率は12.89%から18.00%に上昇した。報告義務発生日は3月2日。保有目的は「ポートフォリオ投資および重要提案行為」としている。

■ENECHANGE <4169>  1,416円  +31 円 (+2.2%)  11:30現在
 ENECHANGE<4169>が反発している。9日の取引終了後、国の補助金を活用した「マンション専用車室ゼロプラン」の提供を開始したと発表しており、好材料視されている。同社は、駐車場の車室が40台以上のマンション共用駐車区画への設置に限り、EV充電器の設置費用・月額費用・電気代負担をオールゼロにする「マンション(共用車室)ゼロプラン」を22年11月から展開しているが、今回提供を開始した「マンション専用車室ゼロプラン」は、マンションの専用駐車区画へもマンション管理組合の負担はオールゼロでの導入を可能としたもの。東京都では30年に「都内の集合住宅にZEV(ゼロエミッション・ビークル)充電設備を6万基設置」を目標に掲げ、25年以降は新築マンションへの設置義務化を予定しており、都内のマンションは独自の助成金を活用することで、電気料金の基本料金も0円で利用可能としている。なお同社では、「マンション専用車室ゼロプラン」の提供開始に伴い、「マンション共用車室ゼロプラン」の40車室以上という条件を緩和し、より幅広いマンションへの導入も可能としている。

■ホソカワミクロン <6277>  2,977円  +62 円 (+2.1%)  11:30現在
 ホソカワミクロン<6277>は8日続伸。9日の取引終了後に135万株(自己株式を除く発行済み株数の8.26%)、または39億3525万円を上限に、10日朝の東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)で自社株を取得すると発表。あわせて、5月31日付で150万株(発行済み株数の8.71%)の自社株を消却することも明らかにしており、これらが好感されているようだ。自社株取得の理由は、日清製粉グループ本社<2002>とその傘下の日清エンジニアリング、一部金融機関からの政策保有株式見直しの要請を受けたため。ホソミクロンと日清エンジニアリングとの間で締結している業務提携は継続する。なお、きょう午前9時40分ごろ、ToSTNeT-3で133万4900株を取得したことを発表した。

■ベルテクス <5290>  1,334円  +18 円 (+1.4%)  11:30現在
 ベルテクスコーポレーション<5290>が3日ぶりに反発している。9日の取引終了後、上限を22万株(発行済み株数の0.82%)、または3億円とする自社株買いを実施すると発表したことが好感されている。取得期間は3月10日から6月30日までで、株主還元の充実と、資本効率の向上及び経営環境の変化に応じた機動的な資本政策を実行することが目的という。同時に23年3月期の期末一括配当予想を25円から30円へ引き上げており、これも好材料視されている。前期実績80円(ただし22年5月12日付で1株を3株に株式分割)に対しては実質増配となる予定だ。

■積水ハウス <1928>  2,763円  +35.5 円 (+1.3%)  11:30現在
 積水ハウス<1928>は全体下げ相場に逆行して強調展開、きょうで6日続伸と気を吐いている。9日取引終了後に発表した23年1月期決算は営業利益段階で前の期比14%増の2614億8900万円と2ケタ成長を確保した。また、続く24年1月期の営業利益予想については前期比微増ながら2650億円と増益を見込んでおり、3期連続の過去最高利益更新を見込む。都市開発、賃貸・事業用建物、仲介・不動産など各事業部門の成長が継続し、国際事業の落ち込みをカバーする見通しだ。好業績を背景に株主還元も強化する方針にあり、23年1月期の年間配当を従来計画の104円から110円(前の期実績は90円)に増額、24年1月期については、更に8円増配となる118円を計画している。加えて、発行済み株式数の2.72%相当の1800万株、金額ベースで400億円を上限とする自社株買いも行う。また、4月26日付で2200万株の自社株を消却することも併せて発表している。このほか、26年1月期に営業利益3180億円を目指す中期経営計画も開示している。これらが好感される形で買いを引き寄せているが、全体相場が急落するなか上値も重い状況にある。

■若築建設 <1888>  3,525円  +20 円 (+0.6%)  11:30現在
 若築建設<1888>が7日続伸し連日の昨年来高値更新となっている。9日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、営業利益を52億円から57億5000万円(前期比15.9%減)へ、純利益を34億5000万円から49億円(同3.5%増)へ上方修正し、あわせて期末一括配当予想を80円から100円へ引き上げたことが好感されている。売上高は840億円(同5.8%減)の従来見通しを据え置いたものの、同社の施工する工事は工期が短期間の案件が多いため、資機材費高騰の影響が小さいことに加えて、土木工事で不採算工事が減少し、特に竣工時の請負金最終精算において採算性が向上していることなどが利益を押し上げる。

■鎌倉新書 <6184>  1,004円  -139 円 (-12.2%)  11:30現在  東証プライム 下落率トップ
 鎌倉新書<6184>が3日続落している。9日の取引終了後に24年1月期の連結業績予想を発表。売上高65億1000万円(前期比30.1%増)、営業利益8億6000万円(同25.3%増)、純利益5億8000万円(同27.9%増)と大幅増益を見込むものの、市場予想の営業利益9億円を下回る保守的な見通しであることが売り材料視されているようだ。新型コロナウイルスの感染拡大の影響が薄れ、お墓や葬儀、仏壇の既存事業の安定成長を見込むことに加えて、新規事業である介護、相続、官民協働などの高成長がミックスされ、トップラインの大幅な伸長を見込む。需要の大幅な増加が続く官民協働事業など新領域に投資やコストを積極的に投入するものの、利益面でも大幅な増益となる見通しだ。なお、23年1月期決算は、売上高50億400万円(前の期比30.8%増)、営業利益6億8600万円(同28.9%増)、純利益4億5300万円(同25.6%増)だった。

■三菱UFJ <8306>  965.1円  -28.5 円 (-2.9%)  11:30現在
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>などメガバンクは売りに押される展開。きょう予定される日銀の金融政策決定会合の結果発表を前に、金融緩和政策の修正があるのかどうかにマーケットの関心が高い。市場では「可能性としては低いが、イールドカーブ・コントロールの撤廃もしくは許容変動幅拡大などに動くケースも考えられ、もしそうなった場合、全体相場は下げ加速となるが、銀行株にはポジティブサプライズとなる」(ネット証券マーケットアナリスト)という声がある。ただ、前日の米国株市場でNYダウが急落し、特に金融セクターの下げが目立ったこともあって、東京市場でも足もと銀行株には思惑が錯綜している。

■日経レバ <1570>  14,915円  -395 円 (-2.6%)  11:30現在
 NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>が売り優勢となり、一時1万5000円台を割り込んだ。ここ上値指向を鮮明としていたが、全体リスクオフ相場のなかで8日ぶりに反落を余儀なくされている。日経レバは日経平均株価に連動する形で組成されたETFで、価格変動率が2倍に基本設定されていることもあり、全体相場のボラティリティが高まると個人投資家を中心とした短期指向の資金による売り買いが活発化する。きょうは前日の米国株市場でNYダウやナスダック総合株価指数が大幅安に売り込まれたことを受け、日経平均が軟化しており、それに追随する動きとなっている。

■TBグループ <6775>  226円  +50 円 (+28.4%) ストップ高   11:30現在
 TBグループ<6775>はストップ高。9日の取引終了後、子会社スマートヘルスネットと旅行大手JTB(東京都品川区)との間でメディカルツーリズムの取り扱いに関する基本契約を締結したと発表しており、これが材料視されている。訪日外国人向け医療ツーリズム事業の拡大を目指す。渡航全般のサポートやラグジュアリーホテルの手配、高級デパートと連携したお買い物サポートサービスなど、ハイグレードのサービスを提供することを予定している。

●ストップ高銘柄
 東邦金属 <5781>  1,968円  +400 円 (+25.5%) ストップ高買い気配   11:30現在
 三ッ星 <5820>  3,940円  +700 円 (+21.6%) ストップ高   11:30現在
 大谷工業 <5939>  7,060円  +1,000 円 (+16.5%) ストップ高   11:30現在
 インフォネット <4444>  1,075円  +150 円 (+16.2%) ストップ高   11:30現在
 マツモト <7901>  7,640円  +1,000 円 (+15.1%) ストップ高買い気配   11:30現在
 など、6銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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