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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 FRB議長の議会証言を控え、権利行使価格2万8250円辺りでのこう着


大阪3月限ナイトセッション
日経225先物 28200 -60 (-0.21%)
TOPIX先物 2036.0 ±0.0 (±0.00%)
シカゴ日経平均先物 28200 -60
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 6日の米国市場は、NYダウ S&P500が上昇した一方で、ナスダックは下落。1月の製造業新規受注が前月比1.6%減少と市場予想(1.8%減程度)を上回ったことで米長期金利が上昇に転じ、重荷となった。また、7-8日にパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言を控えて、議長がタカ派色を再表明するとの警戒感も広がり、直近の上昇に対する持ち高調整の売りが優勢となった。メルク<MRK>やコカ・コーラ<KO>などディフェンシブ株が買われNYダウを下支えした半面、エヌビディア<NVDA>など半導体株が総じて軟調で、ナスダックは3営業日ぶりに反落した。S&P500業種別指数はテクノロジー・ハード・機器、食品・生活必需品小売、食品・飲料・タバコが上昇。自動車・同部品、素材、耐久消費財・アパレルが下落した。

 シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は、大阪比60円安の2万8200円だった。日経225先物(3月限)のナイトセッションは、日中大阪比20円安の2万8240円で始まり、その後は2万8190円~2万8250円辺りのレンジで推移。米国市場の取引開始後にレンジを上放れると、一時2万8300円まで買われる場面も見られた。ただし、終盤にかけて持ち高調整の流れとなり、2万8170円まで下落し、2万8200円でナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好で、やや売り優勢の展開になりそうだ。直近2日間で740円上昇し、昨年12月14日に付けた戻り高値(2万8260円)を突破したことから、いったんは達成感が意識されるところだろう。とはいえ、ナイトセッションでは高値圏でのこう着だったこともあり、積極的にショートを仕掛けてくる動きは限られそうだ。テクニカル面ではボリンジャーバンドの+3σが2万8300円辺りに切り上がり、ナイトセッションでは同水準に上値を抑えられた格好。短期的には過熱感が警戒されるなか、ボリンジャーバンドの+2σが位置する2万8050円と+3σの2万8300円辺りでのレンジ推移を想定しておきたい。

 もっとも、バンドは拡大傾向を見せてくるため、バンドの切り上がりに沿った形で下値を切り上げてくる展開が期待される。FRB議長の議会証言を控えてこう着感が強まる可能性はあるものの、押し目狙いのロング対応に向かわせよう。また、週末に3月限の先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控えるなか、限月交代に伴うロールオーバーが中心になる。直近で大きくトレンドが出たこともあり、本日のところはオプション権利行使価格の2万8250円辺りでの落ち着いた値動きが見込まれる。

 VIX指数は18.61に上昇したが、2月半ばの直近安値水準まで低下した後の、小幅なリバウンドであり、リスク選好の状況は変わらない。また、ナスダックは3営業日ぶりに反落したが、一時25日移動平均線を突破するなかでの利食いの範囲内だろう。なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で13.88倍に上昇し25日線を突破した。FRB議長の議会証言を前にNTロングの巻き戻しは意識されるものの、25日線が位置する18.84倍を上回って推移するようだと、こう着のなかでNTロングによるスプレッド狙いの動きに向かわせよう。

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