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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:味の素、シンプレクス、日立建機

味の素 <日足> 「株探」多機能チャートより
■カナデン <8081>  1,255円  +118 円 (+10.4%)  11:30現在  東証プライム 上昇率2位
 カナデン<8081>が急反発している。2月28日の取引終了後、上限を250万株(発行済み株数の9.65%)、または28億4250万円とする自社株を、3月1日朝の東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)で取得すると発表。あわせて、500万株(同17.48%)を上限に3月8日付で自社株を消却するとしており、これを好感した買いが入っている。なお、この日午前11時に自社株248万4000株(同9.58%)をToSTNeT-3で取得したと発表した。

■味の素 <2802>  4,390円  +372 円 (+9.3%)  11:30現在  東証プライム 上昇率3位
 味の素<2802>が急伸。28日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想の修正を発表し、最終利益の見通しを830億円から900億円(前期比18.9%増)に上方修正した。あわせて自己株式の消却と、累進配当政策の導入などを盛り込んだ中期の経営ロードマップも発表しており、これらを好感した買いが集まったようだ。川崎市高津区にある遊休資産の売却により、23年1~3月期において約280億円をその他の営業収益に計上する。一方、味の素フーズ・ノースアメリカ社に関するのれんについて、米国の金利・経済状況を背景に減損損失を約120億円計上する影響も業績予想に反映した。また、3月27日に719万8100株(消却前の発行済み株式総数の1.34%)を消却する。このほか、ROE(自己資本利益率)を25年度に18%(22年度予想は11%)、30年度に約20%にする挑戦的目標を掲げた中期の経営ロードマップを発表。23~30年度の設備投資は7500億円程度を見込むほか、新たな株主還元方針として、減配を実施せずに増配または配当を維持する累進配当政策を導入する。

■シンプレクス <4373>  2,397円  +116 円 (+5.1%)  11:30現在  東証プライム 上昇率10位
 シンプレクス・ホールディングス<4373>は大幅高で続伸している。2月28日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、売上高を337億円から349億円(前期比14.1%増)へ、営業利益を67億7700万円から74億6300万円(同17.3%増)へ、純利益を45億8600万円から50億円(同18.9%増)へ上方修正したことが好感されている。生損保一体型基幹ソリューションの大型案件が進行中の保険ソリューションや、創設2年目のXspear Consultingを提供主体とする戦略/DXコンサルティングの業績が順調に推移していることが要因としている。同時にSBIホールディングス<8473>及びその傘下のSBI証券と、合弁会社SBIシンプレクス・ソリューションズを設立したと発表した。新合弁会社では、SBIグループ向けのシステム開発・運用を行うとしている。

■日立建機 <6305>  3,185円  +140 円 (+4.6%)  11:30現在
 日立建機<6305>が大幅反発している。同社は2月28日、世界市場向けの建設機械の全製品を4月から順次、値上げすると発表しており、好材料視されている。世界市場向けの建設機械、鉱山機械の全製品を平均で8%値上げするという。電気・ガスなどのエネルギーコストの上昇、世界的なサプライチェーンの混乱による継続的な原材料価格の高騰や、物流費の上昇の影響に対し、22年にも建設機械の全製品を対象に価格改定を実施したものの、更なるコスト上昇の影響もあり、企業努力で吸収可能な範囲を超えていると判断したという。

■サンケン電気 <6707>  9,620円  +350 円 (+3.8%)  11:30現在
 サンケン電気<6707>が連日で昨年来高値を更新した。香港の投資ファンド、オアシス・マネジメントが同社株を買い増したことが明らかとなり、これを思惑視した買いが入ったようだ。1日受付で財務省に提出された変更報告書によると、オアシスのサンケン株式の保有比率は6.77%から7.81%に上昇した。報告義務発生日は2月24日。保有目的は「ポートフォリオ投資および重要提案行為」としている。

■東京エレクトロン <8035>  47,250円  +540 円 (+1.2%)  11:30現在
 東京エレクトロン<8035>、レーザーテック<6920>など半導体製造装置関連株は強弱観対立のなかも頑強な値動きをみせている。前日の米国株市場では半導体製造装置トップのアプライド・マテリアルズ<AMAT>がマドを開けて買われ、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も小幅ながら上昇した。また、日本国内では先端半導体の量産を目指す半導体新会社ラピダスが28日に北海道千歳市に新工場を建設することを正式発表、投資額は5兆円規模とされるだけに、製造装置関連など設備投資に絡む半導体関連企業の商機も高まることが期待される。半導体主力株を中心に幅広い銘柄に物色の矛先が向く可能性がある。

■アースインフィニティ <7692>  4,170円  -1,000 円 (-19.3%) ストップ安   11:30現在
 アースインフィニティ<7692>が連日のストップ安。2月28日の取引終了後、3月16日を基準日として1株を4株に株式分割すると発表した。投資単位当たりの金額を引き下げることで、投資家が投資しやすい環境を整えるとともに、株式の流動性の向上及び投資家層の拡大を図ることが目的という。ただ、年初に掲げた「6月までに時価総額600億円」との目標をひとまず達成したことに加えて、2月27日からは信用取引に規制がかけられていることから、いったん利益を確定する動きが強まっているようだ。

■ツルハホールディングス <3391>  8,960円  -630 円 (-6.6%)  11:30現在  東証プライム 下落率3位
 ツルハホールディングス<3391>が大幅反落している。2月28日の取引終了後に発表した2月度の月次営業速報で、既存店売上高が前年同月比0.6%減となり、5カ月ぶりに前年実績を下回ったことが嫌気されている。

■関西ペイント <4613>  1,776円  -50 円 (-2.7%)  11:30現在
 関西ペイント<4613>が急落。株価は一時、前日に比べ約6%安に売られた。28日取引終了後、株式売り出しを発表しており需給悪化を警戒する売りが優勢となっている。トヨタ自動車<7203>など5社が2279万400株を売り出す。同時にオーバーアロットメントによる上限341万8500株の売り出しも実施する。売出価格は3月8日から14日のいずれかの日に決定する。同時に、自社株買いの実施も発表した。820万株(発行済み株式数の3.50%)、120億円を上限としており、取得期間は売出価格決定の6営業日後から24年3月15日まで。

■ヘッドウォータース <4011>  8,950円  +1,500 円 (+20.1%) ストップ高   11:30現在
 ヘッドウォータース<4011>がカイ気配スタート。28日の取引終了後、企業向けのGPTサービスラインアップの拡充について発表した。これを材料視した買い注文が集まったようだ。同社のマルチAIプラットフォーム「SyncLect(シンクレクト)」と、チャット分析ソリューション「Chat Analyzer(チャットアナライザ)」について、米オープンAIとマイクロソフト<MSFT>とのパートナーシップによるサービス「Azure OpenAI Service」に対応させる。ChatGPTでも利用されているGPT-3文章生成モデルをシンクレクトに連携することで、企業向けのウェブシステムやアプリケーションなどに対し早期に組み込むことが可能になるとしている。また、企業内チャットデータをGPTモデルへ追加学習させることにより、チャットボットが人手によるデータ登録なしで応答することもできるようになるという。

■安永 <7271>  786円  +100 円 (+14.6%) ストップ高買い気配   11:30現在  東証プライム 上昇率トップ
 安永<7271>は急速人気化、気配値のまま株価水準を切り上げている。同社はコネクティングロッドなどエンジン部品で世界首位級の商品競争力を持つ自動車部品メーカーで、インバーターハウジングやトランスアクスルケースなど電動化領域でも実績が高い。28日取引終了後、次世代パワー半導体新材料である酸化ガリウム向けの加工設備としてワイヤソーがノベルクリスタルテクノロジー社に採用されたことを発表、これを材料視する形で投資資金が流れ込んでいる。ノベルクリスタルテクノロジーはタムラ製作所<6768>からカーブアウトする形で設立された会社で、酸化ガリウムのエピウエハーの開発、製造、販売を行っており、次世代パワー半導体関連のキーカンパニーとして注目されている。

■メタリアル <6182>  1,245円  +80 円 (+6.9%)  11:30現在
 メタリアル<6182>は寄り付き大口の買い注文が入り、カイ気配でスタートし大幅高。同社は人工知能(AI)を活用した自動翻訳サービスの提供などを行うが、メタバース分野への展開に積極的。28日取引終了後、AIを用いて既存の2D映像を3次元化してメタバース空間上に投影する技術「DiveVerse(ダイブバース)」を開発したことを発表、これを材料視する買いを呼び込んでいる。株価は今週27日に急動意をみせたのち上昇一服となっていたが、きょう改めて上げ足を強めている。

■東邦金属 <5781>  1,252円  +69 円 (+5.8%)  11:30現在
 東邦金属<5781>が続急騰、一時12%高の1326円まで駆け上がる場面があった。タングステンやモリブデンの希少金属の複雑加工を主力に手掛け、特殊電極などでも高い実績を有する。独自技術力に定評があり、核融合科学研究所と協業で研究開発を進める。共同開発した異種金属接合技術を発展させ、黒鉛とモリブデン合金の接合を可能とする新技術の開発に注目が集まっている。これは核融合炉の実現に貢献する研究領域であり、直近28日に開催された政府の有識者会議を受け、核融合発電政策の進展に対する期待が高まっていることが同社の株価を改めて刺激している。なお、直近21日付で増し担保規制がかかっているが、既に調整は一巡しており、テクニカル的にも切り返しのタイミングにあった。

■ポート <7047>  1,556円  +65 円 (+4.4%)  11:30現在
 ポート<7047>が続急伸、一時5%を超える上昇で1571円まで上値を伸ばした。学生向け就職情報サイト「キャリアパーク」の運営など人材関連事業を行うほか、カードローンやリフォーム分野にも展開する。デジタル人材をはじめ多方面で人手不足が問題視されるなか、人材紹介事業が絶好調に推移しており業績を押し上げている。22年3月期の営業利益5.7倍化に続き、23年3月期も同利益は前期比2.9倍の17億1000万円予想と目覚ましい成長トレンドにある。提携戦略による業容拡大にも積極的な姿勢をみせ、直近では28日に北陸銀行と顧客紹介で連携し、地元企業への人材支援プロジェクトを開始すると発表、これが株高を後押しする格好となっている。

■イード <6038>  882円  +34 円 (+4.0%)  11:30現在
 イード<6038>が3日ぶりに反発した。28日の取引終了後、取得総数3万株(自己株式を除く発行済み株式総数の0.60%)、取得総額3000万円を上限とする自社株買いを実施すると発表した。これを手掛かり視した買いが入ったようだ。取得期間は3月6日から4月30日まで。東証における市場買付けを通じ取得する。

●ストップ高銘柄
 元旦ビューティ工業 <5935>  7,350円  +1,000 円 (+15.7%) ストップ高買い気配   11:30現在
 シーズメン <3083>  1,142円  +150 円 (+15.1%) ストップ高   11:30現在
 オーウエル <7670>  783円  +100 円 (+14.6%) ストップ高買い気配   11:30現在
 など、5銘柄

●ストップ安銘柄
 アースインフィニティ <7692>  4,170円  -1,000 円 (-19.3%) ストップ安   11:30現在
 以上、1銘柄

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