【市況】NY株式:米国株式市場は反落、根強いインフレを警戒
NASDAQ <日足> 「株探」多機能チャートより
ダウ平均は336.99ドル安の32,816.92ドル、ナスダックは195.46ポイント安の11,394.94で取引を終了した。
連邦準備制度理事会(FRB)がインフレ指標として注目しているPCEコアデフレーターの1月分が改善予想に反して前月からさらに悪化したため、インフレ抑制には時間がかかるとの警戒感から売り先行でスタート。また、同月個人支出の伸びは予想以上にプラス回復し、2月ミシガン大消費者信頼感指数確報値や1月新築住宅販売件数も予想を上回ったため、FRBが従来の想定以上に高水準に金利を引き上げるとの見方が強まり、一段安となった。金利上昇でハイテクも大幅下落。セクター別では、素材や銀行が小幅高、自動車・自動車部品やテクノロジー・ハード・機器の下落が目立った。
代替肉メーカーのビヨンドミート(BYND)は四半期決算で計上した赤字幅が予想程拡大せず、安心感から買われた。石油会社のエクソンモービル(XOM)は原油高に連れて上昇。一方、オンラインで中古車販売プラットフォームを運営するカーバナ(CVNA)は第4四半期決算で1株損失が予想以上に拡大したことで大幅安。ソフトウエアメーカーのアドビ(ADBE)は当局が同社による200億ドル規模のフィグマ買収を阻止するための訴訟準備をしていると報じられ下落。航空機メーカーのボーイング(BA)はジェット機787ドリームライナーの納入の一時停止発表が嫌気され、売られた。ソフトウエア会社のオートデスク(ADSK)は第4四半期決算の内容が予想を上回ったが、1-3月期の見通しが弱く売られた。
バイデン大統領は、PCEで改善が見られるが、インフレを巡りまだ必要なことがある、とコメントした。
(Horiko Capital Management LLC)
《YN》
提供:フィスコ