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【市況】ダウ平均は反落もナスダックは大幅高 メタの決算でIT・ハイテク株の買戻し加速=米国株概況

NY株式2日(NY時間16:20)
ダウ平均   34053.94(-39.02 -0.11%)
S&P500    4179.77(+60.56 +1.47%)
ナスダック   12200.82(+384.50 +3.25%)
CME日経平均先物 27520(大証終比:+130 +0.47%)

 きょうのNY株式市場、ダウ平均は反落したものの、ナスダックは大幅高となった。前日のFOMCを受けて投資家のリスク許容度が上昇しており、昨年に下げが厳しかったIT・ハイテク株中心に買い戻しが活発化している。

 その雰囲気の中でメタ<META>が前日引け後に発表した決算や400億ドル規模の自社株買いの公表を受けて大幅高となり、更にムードを盛り上げていた。

 パウエル議長はきのう、あと2回の利上げを検討していると述べていた。ターミナルレート(最終到達点)を5.00-5.25%に設定し、今回の利上げサイクルを終了させようとしている。議長はターミナルレート到達後の追加利上げは考えていないとも述べていた。

 この具体的かつ明確な示唆が投資家の利上げ懸念に対する迷いを払しょくしている。「市場はFRBから聞きたいことを聞いた。投資家は短期的にこの波に乗る可能性が高く、リスク資産には良い環境だ」との指摘も出ている。

 ダウ平均の下げについては、採用銘柄のメルク<MRK>が決算を受けて下げたほか、ユナイテッドヘルス<UNH>の下げが指数を圧迫した。米当局が2024年のメディケア・アドバンテージの取扱業者に対する支払い増加率の案を公表し、約1%と直近ではかなり低い増加率となっていることから失望感が広がった模様。

 10-12月期の決算を発表したS&P500企業は約半数に上るが、そのうちの約70%が予想を上回る純利益を計上した。市場では現在、S&P500企業の利益は全体で2.4%の減益が見込まれている。

 化粧品のe.l.f. ビューティー<ELF>が決算を受け大幅高。通期の1株利益、売上高とも上方修正した。

 医療機器のアライン・テクノロジー<ALGN>が決算を受け大幅高。1株利益、売上高とも予想を上回った。

 ソフトウエア開発のオクタ<OKTA>が上昇。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げ、目標株価を90ドルに設定した。24年度の成長目標を保守的と見ている。

 貨物輸送のフェデックス<FDX>が3日続伸。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げ、目標株価を従来の190ドルから240ドルに引き上げた。

 バイオ医薬品のヴェラ・セラピューティクス<VERA>が大幅安。公募増資の条件が1株7ドルで決まったことが嫌気されている。

 仮想通貨のプラットフォームなども手掛ける銀行のシルバーゲート・キャピタル<SI>が大幅高。投資会社のブラックロック<BLK>が持ち株比率を7.2%まで拡大した。

メルク<MRK> 103.46(-3.52 -3.29%)
ユナイテッドヘルス<UNH> 470.83(-26.17 -5.27%)
ヒューマナ<HUM> 489.77(-23.51 -4.58%)
シグナ<CI> 301.53(-11.75 -3.75%)

アライン<ALGN> 359.88(+77.35 +27.38%)
オクタ<OKTA> 81.27(+5.12 +6.72%)
フェデックス<FDX> 214.50(+12.39 +6.13%)
e.l.f.ビューティー<ELF> 67.29(+8.78 +15.01%)
ヴェラ<VERA> 7.16(-1.34 -15.72%)
シルバーゲート<SI> 20.97(+4.73 +29.13%)

アップル<AAPL> 150.82(+5.39 +3.71%)
マイクロソフト<MSFT> 264.60(+11.85 +4.69%)
アマゾン<AMZN> 112.91(+7.76 +7.38%)
アルファベットC<GOOG> 108.80(+7.37 +7.27%)
テスラ<TSLA> 188.27(+6.86 +3.78%)
メタ・プラットフォームズ<META> 188.77(+35.65 +23.28%)
AMD<AMD> 88.31(+3.67 +4.34%)
エヌビディア<NVDA> 217.09(+7.66 +3.66%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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