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【市況】株価指数先物【引け後コメント】 日経225先物はこう着ながら、TOPIXショートによるスプレッド狙いのトレードが強まる展開も


大阪3月限
日経225先物 27390 +80 (+0.29%)
TOPIX先物 1966.0 -5.0 (-0.25%)

 日経225先物(3月限)は前日比80円高の2万7390円で取引を終了。寄り付きは2万7400円と、シカゴ先物清算値(2万7425円)にサヤ寄せする格好から、買いが先行して始まった。開始直後に2万7480円まで買われたものの、2万7500円接近では上値の重さが意識され、買い一巡後は2万7320円まで上げ幅を縮めた。ただし、ショートを仕掛けてくる動きにもならず、朝方のトレードが一巡した後は、概ね2万7330円~2万7450円で推移。終盤にかけては2万7370円~2万7410円辺りと、一段と狭いレンジでの推移だった。

 日経225先物は2万7500円を突破できなかったが、5日移動平均線水準での底堅さは意識された。メタプラットフォームズ<META>の時間外取引での大幅上昇やグローベックスのナスダック100先物の強い値動きが支援材料となり、指数インパクトの大きい値がさ株など日経平均型の買いに向かわせていた。

 一方で、米連邦公開市場委員会(FOMC)後の会見で、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は「ディスインフレ(インフレ沈静化)の初期段階にある」と述べた。この発言がハト派的と捉えられ、金利ピーク期待から長期金利が低下し、為替市場では円相場が1ドル=128円半ばと円高に振れた。

 これによってハイテク買いに対して、輸出関連や金融セクターの売りといったリバランスの動きが強まった。東証プライムの騰落銘柄は値下がり数が7割近くを占めるなど、TOPIX型にショートが入るなか、NT倍率は先物中心限月で13.93倍と、1月半ば以来の水準に上昇した。

 メタプラットフォームズの上昇は織り込まれているものの、2日の米国市場ではアップル<AAPL>、アマゾン・ドット・コム<AMZN>など大型テック株の決算が予定されている。楽観視はできないものの、決算を受けて大型テック株やハイテク株への物色が一段と強まる可能性はあるとみられる。NT倍率は75日線の14.05倍、200日線が位置する14.17倍辺りまでの上昇を想定した、NTロングによるスプレッド狙いのトレードが強まる展開も想定しておきたい。

 手口面では、日経225先物はバークレイズが760枚、ABNアムロが450枚、UBSが320枚、ドイツが270枚程度の売り越しに対して、三菱UFJが1060枚、ゴールドマンが700枚、モルガンSが570枚程度の買い越しだった。TOPIX先物はゴールドマンが4610枚、モルガンSが4100枚、野村が800枚、バークレイズが540枚程度の売り越しに対して、JPモルガンが1980枚、ソジェンが1740枚、シティが1230枚、BofAが1160枚、BNPパリバが900枚程度の買い越しだった。

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