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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:メルコ、ダイフク、GSユアサ

メルコ <日足> 「株探」多機能チャートより
■メルコホールディングス <6676>  3,315円  +190 円 (+6.1%)  11:30現在  東証プライム 上昇率9位
 メルコホールディングス<6676>が大幅高で3日続伸。23日の取引時間終了後、連結子会社で食料品の製造を手掛けるシマダヤに関し、株式分配型スピンオフの準備とシマダヤの上場準備を始めると発表。これを材料視した買いが入ったようだ。シマダヤの全株式を現物配当によりメルコの株主に交付する予定。スピンオフ実施前に、シマダヤの新規上場申請を東京証券取引所に行う。東証の上場承認がスピンオフの条件となる。スピンオフ後、シマダヤはメルコと資本関係のない独立した上場会社となる見込みで、迅速な事業戦略の実行と株主利益の最大化を図る。

■ダイフク <6383>  7,100円  +310 円 (+4.6%)  11:30現在
 ダイフク<6383>が一時5%を超える上昇で7000円台を回復したほか、安川電機<6506>、キーエンス<6861>、ファナック<6954>など設備投資関連セクターに総じて買いが集まる展開となっている。中国政府がこれまでのゼロコロナ政策から一転して経済再開に舵を切ったことで、同国の売上高比率が高いFA関連銘柄に物色の矛先が向いているもようだ。これらの銘柄には先行き不透明感から貸株調達を含めショートポジションが組まれていた形跡があり、株式需給面でも買い戻しによる浮揚力が働いている可能性が高い。

■GSユアサ <6674>  2,252円  +79 円 (+3.6%)  11:30現在
 ジーエス・ユアサ コーポレーション<6674>が続伸している。同社とホンダ<7267>は23日の取引終了後、高容量・高出力なリチウムイオンバッテリーに関する協業に向けての基本合意を締結したと発表しており、これを好感した買いが入っている。今回の基本合意は、急速に拡大するバッテリー需要に対応するため、グローバル市場において高い競争力を持つリチウムイオンバッテリーと、その製造方法を研究開発するとともに、主要原材料のサプライチェーンや効率的な生産システムを構築することが狙い。今後23年中の合弁会社設立を目指し、具体的な協議を開始するとしている。

■東京エレクトロン <8035>  47,170円  +1,600 円 (+3.5%)  11:30現在
 東京エレクトロン<8035>、レーザーテック<6920>など半導体製造装置メーカーをはじめ、半導体シリコンウエハーを手掛けるSUMCO<3436>、車載マイコン首位のルネサスエレクトロニクス<6723>など半導体関連が総花的に買われている。前日の米国株市場ではアドバンスト・マイクロ・デバイシズ<AMD>が9%超の上昇をみせるなど物色人気化し、エヌビディア<NVDA>も7.6%高と値を飛ばすなど半導体関連株への買いが加速し全体相場を押し上げる原動力となった。半導体市況の先行き改善期待が高まるなか、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は5%高と急騰しており、東京市場でもこの米半導体株高が波及する格好となっている。

■日本トムソン <6480>  583円  +15 円 (+2.6%)  11:30現在
 日本トムソン<6480>の上値追いが止まらない。年初から一貫した戻りトレンドを形成、きょうはマドを開けて買われ昨年12月初旬以来の600円台乗せを視界に入れている。前日の米半導体株高を受けて東京市場でも同関連株の人気に火がついているが、物色の矛先は半導体業界向けで需要を獲得する設備投資関連株の一角にも向かっている。そうしたなか、同社は半導体製造装置向けを中心に直動案内機器で抜群の商品競争力を誇っており、投資資金の流入が加速した。技術力が高く少量多品種型生産で優位性を発揮し、工作機械向けも実績が高い。そのため、中国の経済再開期待も追い風となっているもようだ。23年3月期営業利益は前期比53%増の90億円を見込むが、これは07年3月期以来16期ぶりの高水準となる。PER5倍台、PBR0.6倍前後と株価指標面からも水準訂正余地の大きさを示唆している。

■JMホールディングス <3539>  1,809円  +42 円 (+2.4%)  11:30現在
 JMホールディングス<3539>が4日続伸している。23日の取引終了後、東京都練馬区や北区、荒川区を中心に食品スーパー「スーパーみらべる」などを17店舗展開するスーパーみらべる(東京都板橋区)の株式を取得し子会社化すると発表しており、好材料視されている。東京都北部の店舗網の拡充に加えて、商品調達や販売ノウハウでシナジーが期待できると判断したという。株式取得は3月1日を予定しており、取得価額は非開示。なお、23年7月期業績予想への影響は軽微としている。

■東京製鐵 <5423>  1,327円  +26 円 (+2.0%)  11:30現在
 東京製鐵<5423>が3日続伸。この日、同社が2026年以降に電炉由来の冷延鋼板と溶融亜鉛メッキ鋼板を自動車や建設、家電向けなどに供給するため、田原工場(愛知県田原市)で数百億円を投じ、ラインを新設する検討に入ると一部で伝わった。自動車向けなどへの事業拡大を期待した買いが集まったようだ。同社は前週末20日に23年3月期第3四半期累計(4~12月)の単体決算を発表。これにあわせ、1~3月期の製品出荷単価が10~12月期に比べ低下する影響を反映し、通期の売上高の見通しをこれまでの3750億円から3660億円(前期比35.1%増)に下方修正した。一方で最終利益の見通しは据え置いた。週明け23日の同社株は売り一巡後に切り返す展開。75日移動平均線を上抜けて陽線で引けるなど、力強い動きを見せていた。

■タカラバイオ <4974>  1,746円  +32 円 (+1.9%)  11:30現在
 タカラバイオ<4974>は上げ幅を拡大した。午前10時30分、滑膜肉腫を対象疾患として国内で開発を進めるNY-ESO-1・siTCR遺伝子治療薬の先駆け審査指定制度対象品目指定及び希少疾病用再生医療等製品指定の申請者の変更に関する届け出を行い、引き継ぎに関する通知を受領したと発表した。これを手掛かりとした買いが入ったようだ。同社は大塚ホールディングス<4578>の大塚製薬との契約終了に伴い、指定の申請者をタカラバイオに変更するための届け出を厚生労働省に行っていた。滑膜肉腫を対象疾患とした国内の臨床試験の結果をもとに、現在、承認申請に向けた準備を進めているとしている。

■日本製鉄 <5401>  2,740円  +50 円 (+1.9%)  11:30現在
 日本製鉄<5401>は3連騰で新値街道をまい進、上値追い態勢を鮮明としている。前日までの12営業日でサイコロジカルラインは10勝2敗と物色人気の強さを映し出している。昨年来、中国経済の減速懸念が重荷となっていたが、ここにきて中国政府がゼロコロナ政策を解除しており、これが鉄鋼需要の回復につながるとの見方で同社株を筆頭に買いを引き寄せている。同社は業界トップに位置しながらPER3倍台、PBR0.6倍台と割安感が強い。更に年間配当は前期実績ベースで160円を実施、配当利回りに換算すると6%近くあり、今期配当計画については未開示ながらインカムゲイン狙いでも魅力を内包している。

■三菱UFJ <8306>  953.6円  +16.8 円 (+1.8%)  11:30現在
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>などメガバンクが足並みを揃えて上値指向を強めている。ここにきて米国ではFRBの利上げ打ち止め期待を背景とした債券への資金シフトが一服し、米長期金利が再び上昇基調にある。前日に米10年債利回りは終値ベースで3日連続して水準を切り上げ、3.5%台まで戻してきた。これを受けて米株市場ではゴールドマン<GS>やJPモルガン<JPM>など大手金融株への投資資金流入が顕著となった。東京市場でも米国事業を展開するメガバンクなどは、運用環境の改善期待が株価にポジティブに働いている。また、国内でも大規模金融緩和策を続けてきた日銀の政策路線に修正の兆しが見えることで、メガバンクには追い風材料として意識されている。

■ヨコオ <6800>  2,213円  +39 円 (+1.8%)  11:30現在
 ヨコオ<6800>が3日続伸している。午前10時ごろ、半導体検査用プローブの製造工場をベトナムに開設すると発表しており、これを好材料視した買いが入っている。新会社「ヨコオ・エレクトロニクス・ベトナム」(YEV)は、同社初となるクリーンルーム内でのプローブ製造体制を整えており、半導体検査用プローブを作る工場としては、日本とマレーシアに続き3拠点目になる。今年2月の稼働開始を予定し、その後23年6月にフル稼働の月産300万本まで生産能力を引き上げていくとしている。

■ファーマフーズ <2929>  1,326円  +3 円 (+0.2%)  11:30現在
 ファーマフーズ<2929>が5日続伸となっている。同社は23日取引終了後、国内外のスタートアップに投資するファンドを設立したと発表しており、これが買い手掛かりとなっているようだ。ファンドの設立は、自社のアラジンテクノロジー(ニワトリから医薬品レベルの抗体を取得する独自技術)による抗体創薬事業及びヘルスケア事業のイノベーションを加速させることが主な目的。出資の総額は最大100億円(設立時は10億1000万円)を予定している。

■レオパレス21 <8848>  313円  -6 円 (-1.9%)  11:30現在
 レオパレス21<8848>が冴えない。環境省などが同社に対し、エアコンやテレビなどの廃棄家電を不適切に処理した疑いがあるとして立ち入り検査をしていたことが分かったと23日に伝わった。2022年9月に、環境省などの職員が家電リサイクル法に基づいて実施したという。報道を嫌気した売りが出たようだ。レオパレスは24日の取引開始前に、報道について「環境省の立ち入り検査が実施されたことは事実」などとするコメントを発表した。同社は家電を購入後、管理アパートに設置し、代金をアパートオーナーから受領していることから、家電リサイクル法上の「小売業者」に該当し、廃棄時のリサイクル券の交付・管理・保管などの義務があったが、小売業者との認識を持っていなかったという。現在、新たな処理方法の運用を一部で開始しており、今後切り替えを行っていくとしている。

■西松屋チェーン <7545>  1,503円  -21 円 (-1.4%)  11:30現在
 西松屋チェーン<7545>が3日続落している。23日の取引終了後に発表した1月度(22年12月21日~23年1月20日)の月次売上高速報で、既存店売上高が前年同月比4.2%減と2カ月ぶりに前年実績を下回ったことが嫌気されている。前年と比較して気温の高い日が多く、冬物衣料の売り上げが前年を下回った。なお、全店売上高は同1.6%減だった。

■シャノン <3976>  885円  +150 円 (+20.4%) ストップ高買い気配   11:30現在
 シャノン<3976>はカイ気配でスタートしたのち気配値を切り上げる展開で、ストップ高の885円水準でカイ気配となっている。23日の取引終了後、子会社ジクウがメタバースイベントプラットフォーム「ZIKU」の取り扱いに関して、キヤノンマーケティングジャパン<8060>と販売提携したと発表しており、これを好感した買いが入っている。今回の提携は、今後より一層の拡大が期待される企業のメタバースイベントへの「ZIKU」の活用を推進するのが狙いという。なお、キヤノンMJとはマーケティングオートメーションサービス「SHANON MARKETING PLATFORM」の販売提携を結んでいるが、同件は別の内容となる。

■モルフォ <3653>  1,031円  +150 円 (+17.0%) ストップ高   11:30現在
 モルフォ<3653>がストップ高。午前10時ごろ、自社のディープラーニング推論エンジン「SoftNeuro(ソフトニューロ)」の提供を通じ、スーパーコンピューター「富岳」上での深層学習を用いた3Dシミュレーションの推論について約19.2倍の高速化を実現したと発表。これを材料視した買いが膨らんでいる。今回の高速化実現の成果は、東京大学と東北大学、神戸大学が推進しているプロジェクトでの取り組みによるもの。高速化とともに約93%の電力量の削減も実現したという。

●ストップ高銘柄
 サンオータス <7623>  635円  +100 円 (+18.7%) ストップ高   11:30現在
 ティムス <4891>  638円  +100 円 (+18.6%) ストップ高   11:30現在
 阿波製紙 <3896>  693円  +100 円 (+16.9%) ストップ高   11:30現在
 テノ.ホールディングス <7037>  754円  +100 円 (+15.3%) ストップ高   11:30現在
 など、7銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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