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【市況】模様眺めムードは強まりやすいが、決定会合を前に買戻しの動きも/オープニングコメント

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

 17日の日本株市場は、重要イベントを前に、こう着感の強い相場展開になりそうだ。16日の米国市場はキング牧師記念日で休場。世界経済に対する楽観的な見方やインフレが抑制されつつある兆候を背景に、欧州市場は上昇した。日経225先物のナイトセッションは日中比100円高の25870円とこう着ながら底堅い値動きで推移した。円相場は1ドル128円50銭台で推移しており、前日から1円ほど円安に振れている。

 米国市場が休場だったことから手掛かり材料に欠けることになろうが、米国では米連邦準備理事会(FRB)の利上げ減速観測が強まっているなか、休場明けにはゴールドマン・サックスなど主要企業の決算を控えており、決算が波乱なく通過するようだと、足もとでのリバウンド基調が一段と強まる可能性があり、日本株の支援材料となる。

 もっとも、市場の関心は今日からの日銀の金融政策決定会合の結果であろう。日銀が先月に続いてさらに金融政策を修正するのではないかという見方を背景に、10年国債金利は上昇圧力が強まっているほか、前日の円相場は一時1ドル127円前半まで円高に振れていた。先月の波乱展開を受けて、追加的な金融緩和策の修正に動く可能性は低いとみられるものの、結果を見極めたいとする模様眺めムードは強まりやすい。

 一方で、市場では日銀の政策修正を相当織り込んでいると考えられる。円相場は前日から若干ながら円高修正の動きが見られているほか、政策修正が見送られれば、欧米市場の足もとでの強い動きが支援材料となる可能性もあるが故に、金融政策決定会合の結果を前に、いったんはポジションをニュートラル方向に修正する動きは意識されやすいところだ。そのため、先物主導でリバランスの動きが入りやすいと考えられ、相対的に弱い値動きを見せていた日経平均型の買戻しの動きが意識されよう。

 そのほか、物色の流れとしては、全体としてはリバランス中心のなかでこう着感が強まりやすいため、中小型株や個別に材料の出ている銘柄などでの短期的な値幅取り狙いの動きに向かわせそうだ。

《AK》

 提供:フィスコ

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