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【市況】株価指数先物【引け後コメント】 日銀政策修正への警戒感が、日経平均型のショートに向かわせる


大阪3月限
日経225先物 26080 -290 (-1.09%)
TOPIX先物 1901.5 -4.0 (-0.20%)

 日経225先物(3月限)は、前日比290円安の2万6080円で取引を終了。寄り付きは2万6200円と、シカゴ日経平均先物清算値(2万6195円)にサヤ寄せする格好で売りが先行した。米国市場が上昇した流れを受けて東京エレクトロン <8035> [東証P]など指数インパクトの大きいハイテク株の一角が指数をけん引し、前場半ばには2万6350円まで下落幅を縮める場面も見られた。一方で、減益決算を発表したファーストリテイリング <9983> [東証P]が急落し日経平均株価の重荷となった。前場半ば辺りにSQ値の2万6325円21銭を下回った辺りから、先物主導でショートが強まり、2万6060円まで売られた。後場は為替睨みの展開のなかで2万6060円~2万6160円辺りでこう着し、日中の安値圏で取引を終えた。

 為替市場では1ドル=128円台まで円高が進行するなかで、ハイテク株への買い戻しが見られたことは安心感につながっていた。ただし、ファーストリテイリングが下げ止まらず、先物市場でのショートを仕掛ける材料になってしまった。また、自動車株なども円高を嫌気した売りに押された。

 なお、NT倍率は先物中心限月で一時13.69倍に低下し、4日の安値13.72倍を下回った。直近の安値を下回ってきたことで、いったんはボトム形成を狙ったNTロングのトレードが意識されるものの、来週に日銀政策決定会合を控えていることもあり、模様眺めムードのなか、ヘッジ対応のスプレッド狙いも手掛けづらくさせたようだ。

 米消費者物価指数(CPI)の結果を受けたインフレピーク期待によって、円高の動きはある程度想定されたが、それ以上に日銀の政策修正に対する警戒感が、日経平均型のショートに向かわせた。ナイトセッションでは前日のナイトセッションで付けた安値を下回って推移しているため、短期的なショートの動きが一段と強まりやすいだろう。そのため、TOPIX型優位の展開が想定されやすく、NTショートが入りやすいと考えられる。

 手口面では、日経225先物は野村が870枚、UBSが580枚、モルガンSが560枚、ゴールドマンが340枚程度の売り越しに対して、ABNアムロが1780枚、JPモルガンが490枚、ドイツが460枚程度の買い越しだった。ABNアムロは裁定解消(現物売り・先物買い)に伴う商いとみられる。TOPIX先物はSMBC日興が2720枚、SBIが530枚程度の売り越しに対して、ゴールドマンが1500枚、BNPパリバが1260枚、ソジェンが640枚の買い越しだった。

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