【市況】明日の株式相場に向けて=市場を駆け巡った2つの思惑
日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
そんななか、19日の市場には2つの思惑が駆け巡った。ひとつは、「日銀が2%物価上昇目標の達成時期を見直すことを検討する」との観測だ。一部報道を背景にしたものだが、黒田日銀総裁の4月の退任後を睨んだものとみられている。この報道を背景に、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>やみずほフィナンシャルグループ<8411>などメガバンクが上昇した。この話題は、明日の黒田総裁の記者会見などにも絡み注目されそうだが、新年にかけ日銀絡みの報道が活発化することは間違いなく、それとともに銀行株への思惑売買も活発化することになりそうだ。
もうひとつの思惑が、米大手ソーシャルメディア、ツイッターのイーロン・マスクCEOを巡るものだ。マスク氏はツイッター上で、ツイッターのトップを辞任すべきか利用者に問う投票を開始した。その結果には従う、としたことから俄然注目を集めている。最終結果は不明だが、票数では辞任に対する賛成票が優勢な情勢が見られたことから、「もしマスク氏がツイッターのCEOを辞任すれば、保有するテスラ<TSLA>の株の売却懸念もなくなり、テスラ株が上昇。米株式市場全体にもプラス材料になるのではないか」(アナリスト)という思惑が浮上した。実際の決着がどうなるか、また株式市場への影響はあるのか。クリスマス、そして年末に向けたホットな話題となっている。
明日は日銀金融政策決定会合の結果が発表され、黒田日銀総裁の会見が予定されている。また、東証グロース市場にINFORICH<9338>とメタバース関連株として注目されるmonoAI technology<5240>が新規上場する。
出所:MINKABU PRESS
最終更新日:2022年12月19日 18時15分