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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 ナイトセッションで節目の2万8000円回復、買い戻し一巡後は次第にこう着感が強まるか


大阪3月限ナイトセッション
日経225先物 28000 +230 (+0.82%)
TOPIX先物 1972.0 +20.5 (+1.05%)
シカゴ日経平均先物 27995 +225
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 12日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。ニューヨーク連銀が発表した11月の消費者期待調査で、1年後のインフレ期待が5.2%と2021年8月以来の水準に低下し、3年後と5年後のインフレ期待も下げたことにより、インフレや利上げピーク達成への期待が高まった。先週のNYダウは950ドル超下げており、13日の11月の米消費者物価指数(CPI)や14日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表といった重要イベントを控えるなか、持ち高調整に伴う買い戻しの動きが強まった。S&P500業種別指数はテスラ<TSLA>が6%を超える下落となった影響で、自動車・同部品のみが下落。一方で運輸、エネルギー、ソフトウエア・サービス、公益事業、半導体・同製造装置の上昇が目立った。

 シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は、日中大阪比225円高の2万7995円で終えた。日経225先物(3月限)のナイトセッションは日中比10円安の2万7760円で始まり、直後につけた2万7730円を安値に2万7760円~2万7810円辺りで推移。米国市場の開始後にレンジを切り上げると、終盤にかけて強いリバウンド基調を継続し、2万8000円とナイトセッションの高値で取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好で、買い先行で始まることになりそうだ。米国市場ではCPIやFOMCを控えて、リバランスに伴うショートカバーが強まったと見られる。これを受けて日経225先物はナイトセッションでリバウンドを強め、節目の2万8000円に乗せてきた。チャート上では5日移動平均線を支持線とした上昇により25日線を突破しており、ショートカバーの動きが強まりそうだ。

 もっとも、リバランスが中心となるため、買い戻しが一巡した後は、次第にこう着感が強まる可能性が高い。まずは25日線水準での底堅さが見られるかが注目され、オプション権利行使価格の2万7875円を支持線に、2万7875円~2万8250円辺りのレンジを想定しておきたい。2万8000円を固めてくるようだと、ショートカバーが一段と強まりやすいと考えられ、押し目狙いのロングスタンスでの対応となろう。

 一方で、VIX指数は25.00に急伸した。25日線水準での攻防から、窓を空けて上昇しているため、投資家心理を神経質にさせそうだ。積極的なロングのトレードは限られるため、2万8000円水準での戻りの鈍さが意識されてくると、短期的なショートも入りやすいだろう。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で14.23倍だった。引き続き14.18倍辺りで推移している25日線が支持線として機能する格好だった。米国市場の上昇を受けて、指数インパクトの大きい値がさ株がけん引する格好ながら、TOPIX型のリバランスの動きが強まる可能性もある。このため、25日線を明確に下回ってくるようだと、12月1日に空けた窓(14.10倍~14.18倍)を埋めてくる動きを意識してく必要がありそうだ。

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