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【市況】株価指数先物【引け後コメント】 SQ週は水曜日以降に大きく振れやすいアノマリーに留意


大阪12月限
日経225先物 27860 +20 (+0.07%)
TOPIX先物 1947.5 -0.5 (-0.02%)

 日経225先物(12月限)は前日比20円高の2万7860円で取引を終了。寄り付きは2万7670円と、シカゴ日経平均先物(2万7685円)にサヤ寄せする形で売りが先行したが、寄り付きを安値にショートカバーが優勢となった。前場終盤にかけて2万7810円~2万7880円のレンジを上放れると、ランチタイムで2万7940円まで買われた。後場は2万7890円~2万7930円辺りの狭いレンジで推移し、小幅ながらもプラス圏で終えた。

 日経225先物は前場終盤にかけてオプション権利行使価格の2万7875円を上放れたものの、上値は5日、25日移動平均線水準での攻防となり、テクニカルポイントに上値を抑えられる形状だった。5日線が切り下がるなか、25日線とのデッドクロスが意識されており、同線を一気に上放れられないと、テクニカル面では手掛けづらくなりそうである。

 本日は円相場が一時1ドル=137円台前半と円安に振れて推移していたほか、台湾の台湾積体電路製造(TSMC)ADR<TSM>が米アリゾナ州で建設予定の新工場で、アップル<AAPL>とエヌビディア<NVDA>向けの生産を受託することがわかったと報じられた。東京エレクトロン <8035> [東証P]やアドバンテスト <6857> [東証P]など指数インパクトの大きい値がさハイテク株の一角に物色が向かったことも、日経平均型の底堅さにつながった。

 もっとも、週末に12月限の先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控えて、商いは限月交代に伴うロールオーバーが中心である。翌週に米連邦公開市場委員会(FOMC)が迫るなか、新規のポジションは取りに行きづらく、短期的な売買の影響を受けやすい。

 日経225先物は2万8000円水準では、短期的ながら戻り待ちのショートが入りやすいだろう。そのため、権利行使価格の2万7875円を中心とした、2万7750円~2万8000円辺りの狭いレンジを想定するが、SQ週は水曜日以降に大きく振れやすくなるアノマリーがある。FOMC通過後のアク抜けを睨んだ流れにより、リバランスに伴うショートカバーが強まる可能性はありそうだ。

 手口面では、日経225先物はBNPパリバが1万6250枚、モルガンSが5330枚、クレディスイスが3840枚程度の売り越しに対して、みずほが1万5370枚、HSBCが4700枚、ゴールドマンが4330枚程度の買い越しだった。TOPIX先物はモルガンSが2万1030枚、JPモルガンが1万2340枚、バークレイズが8770枚程度の売り越しに対して、みずほが3万8250枚、BofAが6300枚程度の買い越しだった。なお、いずれもロールオーバー中心の取引である。

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