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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 2万7500円~2万7875円辺りでのレンジ推移を想定、レンジ上放れも2万8000円水準でのショートには注意(訂正)


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 27700 -60 (-0.21%)
TOPIX先物 1948.5 -3.0 (-0.15%)
シカゴ日経平均先物 27710 -50
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 2日の米国市場は、 NYダウが上昇した一方で、 S&P500ナスダックは下落。11月の米雇用統計は、非農業部門の雇用者数が前月比26万3000人増と、市場予想(20万人程度)を上回った。平均時給も予想を上回ったことで、米連邦準備理事会(FRB)が利上げペースを緩めるといった過度な期待感が後退し、NYダウは一時350ドルほど下落。ただし、雇用統計の結果を受けても、12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げペースを減速させるとの見方は変わらないとして押し目買いを誘い、NYダウは小幅ながらプラスに転じた。S&P500業種別指数は素材、家庭用品・パーソナル用品、資本財が上昇した半面、半導体・同製造装置、銀行、食品・生活必需品小売が下落。

 シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、日中大阪比50円安の2万7710円で終えた。日経225先物(12月限)のナイトセッションは日中比10円高の2万7770円で始まり、その後は2万7670円~2万7760円辺りの狭いレンジで推移。雇用統計の結果を受けた米国市場の下げにより、一時2万7480円まで急落したが、売り一巡後は買い直され、2万7810円とプラスに転じる場面もあった。終盤にかけては2万7670円~2万7810円辺りのレンジで推移し、2万7700円で取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り先行で始まることになりそうだ。ナイトセッションで一時2万7480円まで売られ、75日移動平均線水準まで調整したことで、いったんは売り一巡感も意識される可能性はあろう。ただし、上値は25日線が位置する2万7860円が抵抗線として機能するため、戻りが鈍いようだと、75日線水準を再度試してくる可能性もありそうだ。そのため、オプション権利行使価格の2万7500円~2万7875円辺りでのレンジ推移となろう。先週末の大幅な下落に対する自律反発から2万7875円を捉えたとしても、5日線が位置する2万8000円近辺では戻り待ち狙いのショートには注意する必要がある。

 米長期金利は3.50%を下回り低下傾向を見せている。為替市場では雇用統計の結果を受けて一時1ドル=135円台後半と円安に振れる場面も見られたが、その後は雇用統計の内容を消化するにつれ、再び円高に振れており、1ドル=134円台半ばで推移。急ピッチの円高をきっかけとしたアルゴリズム発動によるショートの動きには注意する必要がありそうだ。また、ファーストリテイリング <9983> [東証P]が2日に発表した11月のユニクロの既存店売上高は5カ月ぶりに前年実績を下回っており、指数の重荷となる可能性があるだろう。

 ただし、VIX指数は19.06に低下。一時18.95と19.00を下回る場面もあり、FOMCを翌週に控えるなかでは積極的にはショートを仕掛けづらい状況である。今週は週末に12月限の先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控えていることから、限月交代に伴うロールオーバー中心のなかでリバウンド狙いのロングも入りづらいものの、日経225先物の75日線を窺うトレンドを見せてくる局面では、短期的な反発を狙ったロングでの対応を想定しておきたい。

 なお、先週末のNT倍率は先物中心限月で14.22倍に上昇し、一時14.26倍まで切り上がり、同水準に位置する75日線水準に接近した。NTショートのリバランスの動きも一巡感が意識される可能性はありそうだが、大きく低下する局面では、その後のリバランスを狙ったNTロングに向かわせよう。

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