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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 FRB議長講演を控えるなか、OP権利行使価格2万7750円~2万8125円での推移を想定


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 27980 -80 (-0.28%)
TOPIX先物 1988.0 -4.5 (-0.22%)
シカゴ日経平均先物 27990 -70
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 29日の米国市場は、NYダウが小幅に上昇した一方で、 S&P500 ナスダックは下落。中国の主要都市で「ゼロコロナ」政策への抗議活動が相次いだことから、中国衛生当局が高齢者へのワクチン接種強化や防疫措置を微調整する方針を発表。過度な警戒感が和らぎ、買い戻しが見られた。ただし、30日にパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の講演を控え、積極的な金融引き締めが継続するとの警戒感が相場の重荷となった。米長期金利の上昇でハイテク株の弱い値動きが目立ったほか、アップル<AAPL>が連日で2%を超える下落となるなど、大型テック株の下げもセンチメントを冷ます格好だった。S&P500業種別指数は運輸、不動産、エネルギーが上昇した半面、テクノロジー・ハード・機器、小売、自動車・同部品が下落。

 シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、日中大阪比70円安の2万7990円で終えた。日経225先物(12月限)のナイトセッションは日中比20円高の2万8080円で始まり、2万8110円まで買われた後は下落に転じ、2万7990円~2万8060円辺りの狭いレンジで推移。米国市場の取引開始後には一時2万7900円まで売られる場面も見られたものの、売り一巡後は取引終盤にかけて下落幅を縮め、2万7980円で取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り先行で始まることになりそうだ。東京市場にでもFRB議長の発言内容に関心が集まることになるため、積極的なトレードは手控えられそうである。11月24日につけた2万8500円(ナイトセッションを含む)をピークに調整を見せているため、25日移動平均線とボリンジャーバンド+2σによるレンジ推移が継続するなか、レンジ下限の2万7790円辺りまでの調整は意識されてきそうだ。そのため、2万8000円を中心としたオプション権利行使価格の2万7750円~2万8125円辺りでの推移を想定。

 もっとも、足元ではFRB高官らによるタカ派発言が相次いでいるため、ロングを積み上げる動きはないだろう。全体のポジションはややショートに傾いているとみられ、イベント通過後のアク抜けを想定した押し目狙いのロング対応は想定しておきたい。なお、VIX指数は21.89に低下したが、前日の価格水準でのこう着であった。これまでの調整トレンドからのリバランスの動きが意識されやすいところでもあり、こちらもイベント通過待ちの状態である。

 ナスダックは弱い値動きにより、支持線として意識されている25日線水準での攻防となった。同線からの理想的なリバウンドへの期待はあるものの、ヘッジ対応の動きからはNTショートに向かわせやすい。とはいえ、FRB議長発言を前にしてポジションを圧縮する動きも入りやすく、その場合はリバランスを狙ったNTロングでの対応になりそうだ。

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